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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2004.6
- 出版社: 集英社
- サイズ:20cm/207p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-08-333028-7
紙の本
コラボレーション 母と娘の世界挑戦
17歳でプロに転向して以来、常に世界の第一線で活躍し頂点を目指してきた杉山愛。過酷なツアーの中で人間性、技術面、その両方の進化をサポートしてきたのが母、芙沙子だった。二人...
コラボレーション 母と娘の世界挑戦
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商品説明
17歳でプロに転向して以来、常に世界の第一線で活躍し頂点を目指してきた杉山愛。過酷なツアーの中で人間性、技術面、その両方の進化をサポートしてきたのが母、芙沙子だった。二人がつづる信頼と努力の軌跡。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
杉山 芙沙子
- 略歴
- 〈芙沙子〉1949年東京生まれ。聖心女子大卒業。杉山愛の専属コーチ。テニスアカデミー経営。
〈愛〉1975年神奈川県生まれ。プロテニスプレーヤー。
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紙の本
プロテニスプレーヤーの杉山愛さん! 現役最後の試合が開幕中
2009/09/27 14:01
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京・有明テニスの森公園で現在開幕中の東レ・パンパシフィック・オープン。プロテニスプレーヤーの杉山愛さんが選んだ現役最後の試合です。
先日、今季限りで引退を表明した彼女の記者会見を見て、あまりテニスには詳しくない私なのですが、彼女の凛としたたたずまいに思わず見入ってしまいました。プロ18年目の愛さん、ここ9年間は母にコーチを頼み、親子二人三脚でテニスを続けてきたのだそうです。そして、念願のトップ10に。「母がいなかったらトップ10にはなれなかった」と会見で涙ながらに感謝する愛さん。ひとつの大きなことをなしとげた親子の姿に、感動しました。
それで、彼女関連の本が何かないかなぁ~と図書館で探してみたところ、親子共著の一冊を見つけました。それがこの本(2004年発行)です。
「あなたにとってテニスとは何ですか」と聞かれたら、
「自分探し&自分磨き」と答える愛さん。そして「テニスで言うならば、テクニックだけを磨いても、コートの上でいいパフォーマンスはできない。ひとりの人間として、女性として充実した生活を送っていることが、いいテニスプレーヤーになるための基本だと思います」と続けます。
すごいな…と思いました。
一方の母の芙沙子さんはこんなコメントを。「テニスの試合で世界を転戦する愛は、それを『自分探しの旅&自分磨きの旅』になぞらえています。そのことを愛は『ママに教わった』と言っているようですが、彼女は自分でそれに気づき、ひたむきに実践しているだけです。ほかの仕事に就いたとしても、彼女はそのなかで自分を探す旅をしていたことでしょう。」
親子そろって同じ方向に向かって並んで進みながら、自立した関係で共に成長する。素晴らしいな…と思いました。
愛さんが生まれた頃、テニスを始めた頃、女子プロテニスの世界に入った頃、愛さん24歳の反抗期の頃、母がコーチになった頃、数々のエピソードを読みながら、芙沙子さんと愛さんをしっかりつないでいる絆の深さを感じました。
プロの仕事について、芙沙子さんが瀬戸内寂聴さんの言葉を愛さんに伝えたエピソードが印象的でした。
それは、「人はそれぞれもって生まれた才能がある。それを仕事にできて、しかもそれが人の役に立つなんて、こんなに素晴らしいことはない」というメッセージ。エッセイだったか講演の記録だったか、芙沙子さんはこの言葉をそのまま愛さんに伝えました。
それを聞いた愛さんは「へぇ、それって私のテニスにぴったりじゃん!私も好きなことを仕事にできるし、きっと人の役にも立つよね、ママ」と答えたそうです。ニッコリ笑う愛さんの笑顔まで想像できます。その時の愛さんは、17歳で、プロ一年生。要所要所で伝えられた芙沙子さんの言葉は、まさに目には見えないけれど、最高のプレゼントと言えるのでしょうね。
杉山愛さんの現役最後の試合の様子を見守りたいと思います。
そして、きっとこれからまた芙沙子さんと愛さんの本が出ることを期待しつつ、その完成を楽しみにしたいと思いました。