紙の本
坊っちゃんに
2022/08/22 13:44
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
「坊っちゃん」に、そんな裏の物語があったなんて。
なんて。
よく、そんな想定を思いつくなあ。
話も成立してるし。
本物の「坊っちゃん」を読み返さないと。
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『坊ちゃん』ベースのサスペンス
へぇ〜、そうくるかっ!って読み物です。『坊ちゃん』知らなくても(むかぁ〜〜し読んだからなぁ)推理小説として楽しんでください。【おれは、清に他人を見る態度を教わった。それは理解することじゃない。信じることだ…。(本文抜粋)】メモメモ
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赤シャツが自殺したー!『坊っちゃん』が好きな人には楽しめると思います。その他、漱石ファンがニヤリとするような小ネタがチラホラあって、面白いです。
途中までは『坊っちゃん』の文体によく似せて書かれているのですが、途中からだんだん普通になっていってしまうのがちょっと残念かな。まーあの坊っちゃんが事件を解決するんだから、そのままの文体ではまったく坊っちゃんが成長できないからしょうがないんだけど。
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昔、小林信彦が「坊ちゃん」の主人公のことを「典型的なB型。身につまされる」というようなことを書いていた。その早とちり、周りの見えなさを逆手に取ったらこんな「贋作」も可能かな。ところどころ「坊ちゃんとしてはセリフ違うかも」とも思う部分もあるが、、あの人をああ捉えるかぁ、っていうのが面白い! 読んでいなくても大丈夫だが、坊ちゃんを読んで25年以上経って、空気だけ覚えている、という人が楽しめる感じ。
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ミステリとしては普通だったが、「坊ちゃん」を読んだ直後に読んだお陰で、非常に楽しめた。
「坊ちゃん」の本文中の文章を多用してある事と、坊ちゃんの覚醒が面白かった。がそれ以上に、「坊ちゃん」の内容を破綻させない限界まで、内容を壊したバランス感に感服。
「坊ちゃん」を読んだら序に読んでおいて間違いなし。
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ほんとに『坊っちゃん』風の文体で、会話もそうだし、場面も所々本家『坊っちゃん』と同じ。
コレを読んだら漱石さんの方もまた読みたくなりました。
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原作「坊ちゃん」は未読。柳さんって夏目先生が好きなんだなと痛感。夏目先生っぽい書き方で読みにくいのかなと思いつつ読んでいたが、そんなことはなく最後まで(寧ろ最後らへんが特に)楽しませてもらえました。
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2010/6/7 Amazonより届く
2011/8/26〜8/27
夏目漱石の坊っちゃんをベースにしたミステリ。第12回朝日新人文学賞受賞作。
松山を去って東京に戻った三年後、坊っちゃんは山嵐と偶然出会い、赤シャツが彼らが去った翌日にターナー島で自殺したことを知らされる。山嵐に誘われ、自殺の真相を探りに松山を訪れた坊っちゃんは、調査を始めるが、三年前の出来事に関して衝撃的な事実が浮かびあがってくる。
歴史上の人物を探偵役にした作品を発表してきた柳氏であるが、今作品では古典的作品の登場人物を探偵役とし、その作品を活かしてもう一つのストーリーを組み上げる。なかなか斬新な作品。
ただ、坊っちゃんを読んだのがあまりにも昔なので、ストーリーを忘れてしまっていたのが今ひとつ乗り切れなかったところか。
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坊っちゃんのオマージュ作品。推理小説です。
原作に忠実だけど完全に別物に仕上がってる。その構成力たるや…!
バッタ事件のくだりなんかは余りに一致しすぎる裏付けに思わず鳥肌。悲鳴上げそうになったくらいだ。
最初は頼りなかった坊っちゃんが名推理を発揮してラストはとてもかっこいいのがたまらん。
けど山嵐と絡むとかわいい。山嵐は誰が書いてもいい男。
原作を一通り読んだら是非ともその流れで読んで欲しいです。
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タイトルどおり『坊っちゃん』のパスティーシュ。
実は『坊っちゃん』のラスト、赤シャツ・野だいこをとっちめに山嵐と大騒ぎした翌日、赤シャツが死んで発見されていた! 3年後東京に出てきた山嵐にそれを聞かされ、自殺扱いのそれが殺人ではないかということで調べに同行させられる。
そこで明らかになるのは、赤シャツの死だけではなく、『坊っちゃん』に書かれていた出来事の真実! あれは実は自由民権派と社会主義派の暗闘のあらわれであった! みたいな。
『坊っちゃん』の登場人物も次々登場。
文体模写だけでなく、本家の『坊っちゃん』自体を読み替えさせる(ムリヤリな部分もあるが)つくりとか、うまくできていて面白かった。
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まるで夏目漱石がそのまま「坊ちゃん」の続きを書いたんじゃないかと錯覚してしまうほど、丸ごと坊ちゃんの世界になっていてビックリ。この柳さん、よほど「坊ちゃん」が好きで研究したとお見受けする。山嵐と坊ちゃんが3年ぶりに出会う事から話は始まり、あの「赤シャツ」が自殺したという記事に驚いて二人で松山再訪して「にわか坊ちゃん探偵」するミステリー…と思ったら大間違い。あの「坊ちゃん」の認識が180度変わってしまうとんでもない話だった(笑)いやあ…確かに「贋作坊ちゃん」だったかもしれない。でも、どちらが…??? ふふふふ。
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この方の作品で、このようなタイプは予想外。いい意味で裏切られた。最初の一行を見て、「こうきたかぁ〜(笑)」読むテンションが上がる。
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あの「坊っちゃん」がこんな話になるなんて。
殺人事件の犯人を暴くだけでなく、社会主義やら民権派やら絡んできてゴタゴタ。
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「坊っちゃん」の素地を上手いこと活用して別仕立て。
明治の時代世相を見事にはめ込んだ感がある。
日本はパロディの文化は根づきがよくないが、もっと評価されてもいいと思う。
パクりでもなんでもない。元ネタがいいから生きるのだ、という懐の深さが欲しいよなぁ。
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『漱石先生の事件簿』が面白くて続けてこちらの作品を。
赤シャツが自殺した、と言うところから始まる面白発想。あの『坊ちゃん』の登場人物たちが、実は社会主義とか民権運動とか明治時代の大きな波に巻き込まれていたんだ、と言うちょっとスケールの大きい展開となっていた。
これはこれで面白いけど、私は『漱石先生の事件簿』くらいゆるっとした感じの方が好きかもw
お馴染みの山嵐や、マドンナ、うらなり!。。達の登場にはウキウキ感あり^ ^