紙の本
凛とした読後感
2005/03/19 00:11
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふなぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ我々は「志」を抱いて生きるのか、田坂さんの立てる問いに答えていくうちに、自然と悔いのない生き方とは何かを知ることができます。その厳しさ故に、読んだ後に凛とした空気が漂うところが良かった。
紙の本
内容紹介
2005/03/16 11:48
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投稿者:くもん出版 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いま、我々は、子供たちに、いかなる生き方を語るべきか。
いま、我々は、若者たちに、いかなる思いを伝えるべきか。
いま、我々は、未来の世代に、いかなる歩みを残すべきか。
すべての家庭の方々に、すべての学校の先生に、すべての職場のマネジャーに、そして、すべての子供たちに、すべての学生に、すべての若者たちに、心を込めて贈る、著者渾身のメッセージ。
「仕事」や「人生」についての確たる思想を持ち、真正面から読者に問いかける田坂広志氏。これまでは、ビジネスマンを中心とする大人に対して、「仕事」や「人生」についての深い思想を語り続けてきたが、本書は、その思想を、中高生をはじめとする若い世代にも語るべく、新たに書き下ろした一冊。まず、家庭の方々、学校の先生、職場のマネジャーが読むことによって、自らの生き方について深く考え、そのうえで、子供たち、学生、若者たちに手渡されることを目指して書かれた本である。
本書のテーマは、「成長」と「志」。これから困難な時代を歩む若い世代に対して、「困難な時代だからこそ、人間として大きく成長できる」とのエールを送り、「成功」よりも「成長」を求めて生きることの大切さ、そして、人間として成長するために「志」を抱いて生きることの大切さを語る。
そして、「志」を抱いて生きるために、若き日に身につけるべき「死生観」「世界観」「歴史観」を、誰にも分かる易しい言葉で、しかし、思想の深みを失うことなく伝えようとする本書には、「未来を拓く若者たちに、一度かぎりの人生を、最高の人生として生きてほしい」との著者の願いが込められている。
【著者略歴】 田坂広志(たさか ひろし)
1951年生まれ。1974年、東京大学工学部卒業。1981年、東京大学大学院修了。工学博士。米国シンクタンク・バテル記念研究所客員研究員を経て、1990年、日本総合研究所の設立に参画。取締役・創発戦略センター所長等を歴任。現在、日本総合研究所フェロー。2000年、シンクタンク・ソフィアバンクを設立し、代表に就任。同年、多摩大学大学院教授にも就任。現在、「社会起業家」をめざす次世代の人材の育成に力を注いでいる。2001年より、21世紀の新しい生き方と働き方を学ぶコミュニティ、「未来からの風フォーラム」を主宰。現在、8300名のメンバーに対して、毎週、メッセージ・メール「風の便り」を配信し、インターネット・ラジオ「風の対話」を放送している。
主な著書に、『深き思索 静かな気づき』、『なぜ、時間を生かせないのか』、『若きサムライたちへ』、『なぜ、働くのか』『仕事の思想』、『仕事の報酬とは何か』(以上、PHP研究所)、『これから働き方はどう変わるのか』(ダイヤモンド社)、『複雑系の知』(講談社)、『生命論パラダイムの時代』(ダイヤモンド社)、『ガイアの思想』(生産性出版)、『こころの生態系』(講談社)、『これから知識社会で何が起こるのか』(東洋経済新報社)、『この国を良くするために、今やるべきこと』(ダイヤモンド社)などがある。
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『今を生きろ、今を生き切れ』1ページ目から直球勝負です。とにかく読んでください。(shin1)
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とにかくメッセージ性の激強い本、僕はこの本を読むといつも考えさせられる。『自分は何のために生きているのか?』この本の主題は『「志」を抱いて生きろ』というものであり、それを5つの理由で説明する。そこで展開される、今まで自分達が目を背けていた事実。人間はいつか必ず死ぬ・・・人生はただの一度きりしかない・・・みなさん、改めてこれがどういうことか考えたことはあるだろうか?これらの事実を剛速球のごとくバシバシと読者に投げ込んでくる、そんな本である。本も文章自体は多くなく行間も大きいので、一見するととても読みやすい。しかししかし、その行間を噛みしめるように読むと、ホントに味わい深く簡単にページを進められるものではない。読めば読むほど深みが増していく不思議な本です。一人でも多くの人が、この本の「奇跡の一瞬」に出会って欲しいと思っています。(2005/7/16)
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田坂氏の本は、それぞれ深い。いろいろ読んでみることをお勧めしておきます。あ、この本は、何を成し遂げたか、も大切だが、それ以前にどこを見つめて生きているのか?が人生の意味を定めるんだって書いてあります。私たちが今見ているところがどこなの?っていうことなんですね。そこからすべてははじまる、と・・・。
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深いテーマをとても平易な言葉で書かれており、ススッと読めてうっかりすると読後感は極めてチャレンジングな気持ちになるけど、頭に残らない危険性も。
田坂さんと一度会う機会があれば嬉しい。
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『社会起業家という仕事 チェンジメーカーII 』の解説を書いていた
田坂広志さんの本をぜひ読んでみたいなぁと思って初めて読んだ本。
これは響く。
子供たちに向けたためか、ちょっとくどい書きまわしではあるけれども、
わかりやすく「志」を抱いて生きる意味を説いてくれます。
図書館で借りたけど、ソッコーで書店に注文しました。
この人に会ってみたいなぁ。
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人生において、「成功」は約束されていない。
しかし、人生において「成長」は約束されている。
「志を持って生きること」をテーマに、
「恵まれた国」日本に生まれた人々に、
これから生まれてくる子供たちに、
伝える貴重なメッセージ。
コンサルタントらしく、話の展開は一つ一つ、論理を積み重ねていくスタイル。
日本の若い人たちに読んでもらいたい良書。
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自己啓発本でした。
語り口調で語りかけてくるスタイル。
志を持って人生を生きろ。
なぜ志を持つ必要があるのか?
悔いの無い人生を送るためには?
人はいつ死ぬか分からないという真実
・
・
・
などが内容です。
生きていく上での心持や精神を書いています。
行間が多いので、ページ数の割には軽いです。
生き方を説くので、根本的な自己啓発本に入ると思います。
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これから人生を生きていく上でのヒントみたいなことが書かれている。
かなり短く簡潔に書かれているため自分でいろいろと考え補完する必要があるが、なかなかいい刺激になる。
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『社会に出て成長し、充実した人生を歩みたい』と、学生時代にキッカケを与えてくれた本です。
語り口調な為か、引き込まれ、考えさせられます。
文量は多くなく、読み易い構成です。
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○「悔いの無い人生」を生きるために
・もし、我々が人生において与えられる、すべての「不運に見える出来事」を、こうした意味で「幸運な出来事」に変えていくことができるなら、そのとき我々の人生は「悔いの無い人生」になるだろう
・「夢」の実現に向けて思いを込めて歩むとき、「願い」の実現に向けて力を尽くして歩むとき、「成功」に向けて全身全霊での努力を続けるとき、我々は一人の人間として、大きく成長できる。我々は人間として、素晴らしい「成長」を遂げることができる。
○「満たされた人生」を生きるために
・明日の「死」を覚悟して生きる。もし、我々が「明日、死ぬ」という覚悟をもって毎日生きたなら、その一日、一日はかならず「密度の濃い一日」になり、「満たされた一日」になる。
・医者から告げられた「三十日の命」。その一日一日を、大切に、大切に、慈しむようにして生きていく。抱きしめるようにして生きていく。
・「生きる」から「生き切る」へ、そのように我々の生き方が変わる。
・過去は無い。未来も無い。あるのは、永遠に続くいまだけだ。いまを生きよ。いまを生き切れ。
○「香りある人生」を生きるために
・ノブリス・オブリージュという言葉は、「高貴な人間が自覚すべき義務」という意味から、「義務を自覚する人間の高貴さ」という意味になっていく。
・「義務」という言葉が深まっていくとき、「使命」という言葉が生まれる。
○「大いなる人生」を生きるために
・それがどれほどささやかな仕事であろうとも、その仕事の彼方に、「人類の歴史」を見つめて、生きる。
・ただ考えただけでは、決して、その「意味」を見出すことはできないだろう。しかし、君が、自らの力で、その「意味」を考え、そして、考え続けるならば、いつか、必ず、君の中で、覚悟が定まり、その「人生の意味」が、結晶するときが来る。
○「成長し続ける人生」を生きるために
・「自分の人生で巡り合った人々」を大切にすること。
・互いに成長すること
・巡り会いへの感謝
・若き日に、目の前に聳え立つ山を見上げて欲しい。人生という山、人間成長という山を、見上げて欲しい。そして、その山の頂を、心に刻んで欲しい。
・成長の最後の段階としての「死」
○なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか
・人々の憎しみや、苦しみ、そして悲しみに満ちた、この時代に別れを告げ、人類の「前史」の幕を閉じ、本当の歴史を切り拓くこと。
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「志」を抱き、いつか必ず迎える「死」の瞬間まで人間として成長しつづける。それが「人類の成長」につながる。未来を拓く子どもたちに向けて書かれた内容だが、本当は我々社会人こそが読むべき感動の一冊。オススメ。
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【読書メモ】
●なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか。
「悔いのない人生」を生きるため。
「満たされた人生」を生きるため。
「香りある人生」を生きるため。
「大いなる人生」を生きるため。
「成長し続ける人生」を生きるため。
●「志」とは、何か。一言で述べておこう。
与えられた人生において、
己のためだけでなく、
多くの人々のために、
そして、世の中のために、
大切な何かを成し遂げようとの決意。
それが「志」だ。
●ある時期、イチロー選手が、ライバル・チームのピッチャーに
何試合にもわたって抑え込まれ、ヒットが打てなかった。
そのことについて、インタビュアーから聞かれた。
「あのピッチャーは、あなたの苦手のピッチャーですか」。
その問いに対して、イチロー選手は、こう答えた。
「いえ、そうではありません。
彼は、僕の可能性を引き出してくれる、素晴らしいピッチャーです。
だから、僕も、腕を磨いて、
彼の可能性を引き出せる、素晴らしいバッターになりたいですね」
このイチロー選手の言葉の中に、
人生における苦労や困難の意味が語られている。
それは、「できることなら避けて通りたい苦しく不毛な出来事」ではない。
それは、「自分の可能性を引き出してくれる素晴らしい出来事」だ。
●もし、君の人生の中で、苦労や困難がやってきたなら、
それは、君の人間としての可能性を引き出してくれる素晴らしい機会だ。
それは、君が人間として大きく成長することのできる絶好の機会だ。
●「声」に耳を傾けるとは、その人生の出来事が投げかけてくる
「意味」を考えることだ。
●「志」を抱いて生きる人間は、
たとえ、苦労や失敗や挫折に直面しても、
人生が語りかける「声」に耳を傾け、その「意味」を理解し、
ひたすらに「人間成長」の道を歩んでいくことができる。
●「長い人生」が、「幸せな人生」とはかぎらない。
「短い人生」であっても、「満たされた人生」がある。
●明日の「死」を、覚悟して生きる。それを身につけたとき、
「密度の濃い人生」を生きることができる。
●「あと30日の命」と「あと30年の命」。何も違わない。
どちらも「一瞬」だからだ。
●その「死」を見つめることの大切さを、君に伝えたい。
なぜなら、もし本当に、君が、
勇気を持って「死」を正面から見つめるならば、
心を定めて「死」を忘れぬようにするならば、
やってくるのは、「不安な人生」でも、「暗闇の人生」で���ないからだ。
やってくるのは、「充実な人生」であり、「密度の濃い人生」だ。
人生において与えられた一日一日を、大切に生きていく生き方だ。
●「生きる」から「生き切る」へ
●「何」を成し遂げたか。
それが、我々の「人生の意味」を定めるものではない。
「何」を見つめていきたか。
それが、我々の「人生の意味」を定める。
●「一隅を照らす、これ国の宝なり」-たとえ、この世の中の片隅を照らす、
ささやかな仕事でも、その仕事に心を込めて取り組むならば、
それは、国の宝と呼ぶべき、尊い仕事である。
●実存主義の哲学者、ジャン・ポール・サルトル。
彼は、「実存は、本質に先立つ」という言葉を残した。
この宇宙の中で、人間という存在は、
何の目的で存在するかという「本質」は定まっていない。
それは、人間にとっての「生の不安」の根源でもあるが、
だから、人間は、自分の存在することの「意味」を、
自由に決めることができる。
そして、そこに、人間の精神の「真の自由」がある。
●自分の人生の「意味」は、何か。
あなたは、人生に、その「意味」を問うべきではない。
そうではない。
人生が、あなたに、「意味」を問うている。
あなたは、「人生」から、深く問いかけられている。
あなたの人生の「意味」は、何か。
その問いを、問いかけられている。
(心理学者 ビクトール・フランクル)
●だから、君は誰に教えられるのでもなく、
自らの力で、君の人生の「意味」を、見出さなければならない。
●人生には、「三つの真実」がある。
人は、かならず、死ぬ
人生は、ただ一度しかない。
人は、いつ死ぬか分からない。
●「自分の人生」を大切にするとは、何か。
それは「自分の人生で巡り会った人々」を大切にすること。
「人を大切にする」とは「互いに成長する」ということ。
●人生において巡り会うのは、一握りの人々に過ぎない。
●若き日に、目の前に聳え立つ山を、見上げてほしい。
人生という山、人間成長という山を、見上げてほしい。
そして、その山の頂を、心に刻んでほしい。
君が、生涯を賭して登っていく山の頂。
その姿を、深く、深く、心に刻んでほしい。
君は、いつか、その山の頂に立つ。
そのことを信じている。
君は、かならず、その山の頂に立つ。
そのことを信じている。
●「山の頂」を心に刻むとは、いかなることか。
それが、「志」を抱くということ。
●死とは、人生の終わりではない。死とは、成長の最後の段階である。
●我々一人ひとりが変わらなければ、世界は変わらない。
我々一人ひとりが成長しなければ、人類は成長しない。
●我々は、「礎」となろう。
未来の世代が、その山の頂にたどり着くための
道を切り拓く役割を、担おう。
我々は、誇り���もって、その「礎」となろう。
その「礎」となる覚悟を、定めよう。
●「永遠の命」
この言葉の本当の意味は、「決して死なないもの」という意味ではない。
「世代を超えて、永遠に受け継がれていくもの」
●「使命」と書いて、「命を使う」と読む。
その命を、君は、何に使うか。そのことを考えて欲しい。
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分かりやすい言葉で切々と綴られる言葉。肚に伝わってきます。
子供へのプレゼントにも良いと思う。
●人生で目指すものは「人間の成長」。
志を抱き、出来事を通じて語りかける無言の声に耳を傾けることで可能となる。人間の成長は人類の成長でもある。
●志とは与えられた人生において、己のためでなく、多くの人々のために、世の中のために大切な何かを成し遂げようとの決意。
●現代という戦争や紛争、迫害や差別、飢餓や貧困に充ちた人類の「前史」の幕を閉じ、本当の輝く歴史を作り始めることが我々の役割であり使命。
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人は必ず死ぬ。人生は一度しかない。人はいつ死ぬかわからない。東北の震災もあって、もう何度めになるかわからないが、また読みなおした。何度読んでも心に沁みる本。子どもが大きくなったら是非読んでもらいたい一冊。