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いつまでも待つから続きをください。
2022/01/16 06:44
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投稿者:S910 - この投稿者のレビュー一覧を見る
【ネタバレ】
再読。
ミアがラスボスの思惑と世界の秘密を知り、最愛のウィンがすでに死んでいることを知り、ラスボスの目論見通りにウィンと共にいるために世界を喰らい神々を喰らい、取り込んだ力で世界を再構築してやり直しーーもう何度も同じ行動を繰り返していることに気付いてやり直しの世界の中にウィンを救うための楔を打ち込むまで。
思い出したらどうしても読み返したくなって第一部最終巻を再読。
誰も救えないバッドエンドに辿り付いてしまったからコンティニューするところで完は相変わらずひどいなぁと思う。
しかしこれだけの絶望的打ち切りバッドエンドなのに私の中でこの作品の評価が高いのは、これ以上に難聴系鈍感キャラがなんでそんなに鈍くスルーできてたのかを上手く説明した作品を知らないから。
死んで魂がラスボスに囚われたウィンが、自分の体を使って作られた傀儡人形に意識だけ憑依させられて、ずっと傍にいた。
でも記憶や情報には制限がかけられていて人形に意識があるときはミアに何も知らせることができず、ただミアを絶望させるためにミアの大切な人になることをラスボスに望まれて置かれていた。
目を瞑り本体に戻るたびにそれを思い出す。
だから人形に意識があるときにミアの好意に気付いても、ミアと共にいるうちにミアに惹かれて彼女を愛しく思っても、ラスボスに思惑通りにいかせないために本体から人形への意識に恋心がいかないように握りつぶしていた。
「それでも僕は何度も君を好きになった」の台詞が忘れられない。
通りであれだけ露骨に好意を寄せられて、挙句はっきり告白されてまで難聴系鈍感キャラだったわけだよね。
びっくりするほど腑に落ちたし、全部わかったときの切なさがこれを越える作品は他にないんだよね。この作品、電子にすらなってない。
続きが絶望的で悲しい。