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- カテゴリ:小学生 中学生
- 発売日:2005/04/01
- 出版社: ほるぷ出版
- サイズ:20cm/282p
- 利用対象:小学生 中学生
- ISBN:4-593-59230-5
紙の本
ダヤンとハロウィーンの戦い (Dayan in Wachifield)
著者 池田 あきこ (著)
100年に一度の大ハロウィーンの夜、ふたたび宿命的な戦いが始まった。そのさなかに花ひらく、大魔女セの恋のゆくえは…。不思議の国わちふぃーるどはどうなるのか? 長編ファンタ...
ダヤンとハロウィーンの戦い (Dayan in Wachifield)
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:10,450円(95pt)
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商品説明
100年に一度の大ハロウィーンの夜、ふたたび宿命的な戦いが始まった。そのさなかに花ひらく、大魔女セの恋のゆくえは…。不思議の国わちふぃーるどはどうなるのか? 長編ファンタジー第5弾。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
池田 あきこ
- 略歴
- 〈池田あきこ〉東京生まれ。1987年より「わちふぃーるど」と猫のダヤンの物語を書きはじめる。スケッチ紀行のシリーズや教科書の挿絵なども手がける。著書に「ダヤン、わちふぃーるどへ」など。
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紙の本
ダヤンがおそらくこの後に果たす役割を伏線的に埋め込んでいるストーリー
2009/12/08 22:56
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る
ダヤンの長編ファンタジー第5弾だが、
本書での主役はダヤンではないように思う。
ダヤンは、アルスにいても、わちふぃーるどに来ても、過去に来ても、
どこに行っても「今を生きること」ができる存在だが、
本書は、ダヤンに動かせない「過去」が
どんどんと進展していっているような雰囲気である。
さらなる魔王との戦いに備えて準備を進めていくタシル、
おぼれ谷に流れ着いたニンゲンの船の救出、
そのニンゲンのひとりであるバードと大魔女セの恋、
そして、暗躍するキマイラにより、
ダークサイドのストーリーが静かに動いていく。
ある意味小休止で、ある意味急展開なのだ。
主役ではないように見えるダヤンだが、重要な役割を果たしている。
まず、ニンゲンのバードが、セを好きであるという打ち明け話を聞き、
間を取り持つような役割を果たす。
そして、100年に1度の大ハロウィーンだからと、
今まで魔族の集まりを欠席し続けていた大魔女セが、
出席しなければならないように仕組まれたときも、
ダヤンはセのお供をするという役割を果たす。
前作・『ダヤンとタシルの王子』で発覚した、魔法の力を強める力を、
セのために使うという役割もある。
今までのストーリーのようにダヤンがお話を動かして、
活躍して、締めるというのとは、今回は少し異なるのだが、
ダヤンがおそらくこの後に果たす役割を
伏線的に埋め込んでいるストーリーのようにも見える。
そして、今回は、ダヤンがどこにいても、
「今を生きられる」という力が、
ダヤンが普通にしているというだけで、際立って見えてくる。
というのは、この過去の時代には、
ダヤンが知っている未来の時代にも生きている存在がいるのだが、
その存在は、明らかに、「未来」よりも「過去」の方が、
より生き生きと生きているのである。
こちらの時代の話を読むと、
今まで読んだ「未来」の時代は、その登場人物にとっては、
まるで余生のようなものだったのではないかと思われるのだ。
だが、ダヤンは、その「未来」を変えるために、
「過去」に送り込まれた存在である。
いったいダヤンは、今後の状況をどう切り開いていくのだろう。
私にとっては、『ダヤンと時の魔法』のエンディングで、
時を越えたときに起こった出来事が、まだ宙に浮いたまま残っている。