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紙の本
「ダメな教師」の見分け方 (ちくま新書)
著者 戸田 忠雄 (著)
「ゆとり教育」と「学力低下」の間で迷走する教育改革の鍵は教師が握っているが、手付かずのまま放置されている。教育委員会や教員組合、PTAとの関係なども含めて不透明な教師社会...
「ダメな教師」の見分け方 (ちくま新書)
「ダメな教師」の見分け方
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商品説明
「ゆとり教育」と「学力低下」の間で迷走する教育改革の鍵は教師が握っているが、手付かずのまま放置されている。教育委員会や教員組合、PTAとの関係なども含めて不透明な教師社会の実態を解明し、実現可能な改革案を提示。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
戸田 忠雄
- 略歴
- 〈戸田忠雄〉1937年神戸市生まれ。東北大学教育学部卒業。信学会予備学校長などを経て現在、NPO法人XYサタデースクール代表。著書に「いま、「学校」から子どもを守るために親ができること」ほか。
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紙の本
公立中高教育における教員評価の具体策を提言
2006/09/18 00:30
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1章 学校を変えるのはだれか
第2章 学校の中の政治
第3章 どうやって先生を変えるか
第4章 学校選びより先生選びを
第5章 教師を格付けする方法
第6章 「先生選び」が教育を変える
著者は1937年(神戸市)生まれ。東北大学教育学部卒業。公民科の教員として,長野県の私立、公立学校の教師、公立高校長、信学会長野予備学校長などを歴任する。退職後は教育アナリストとして講演、ラジオコメンテーター、著述活動などに専念し、現在はNPO法人XYサタデースクール代表。著書は教員としては多く,副教材の編集も手がけている。
本書は題名と趣旨がやや異なっている。章別編成では“見分け方”っぽいが,実際の趣旨は,教員の実態(第2・3章)と教員の評価方法(第4・5章)であり,題名としては“教員格付け法”のほうが“見分け方”より相応しいと思う。公民科教員らしく(?),水田洋監訳のアダム・スミス『国富論』やらスティグリッツの経済学教科書から引用していたり,僕のよく知らない経営学者らしき人の著作から,論理を借りてきている。よく勉強しているという印象を受ける。看護士と同じ数だけいる教員には,日頃から研鑚をつみ,生徒たちに時間を割く,優れた教師もおれば,生徒(ガキ)の学習内容さえしっかり理解できていない教育公務員もいる。たとえ免許があるとはいっても知識的バカは市場から退場してもらわねば困る。著者の言うとおり,「税金ドロボー」だからだ。
誰がなんと言おうと,著者の論理は中曽根・小泉路線すなわち教職員の市場機構への投入であり,教員を競争にさらすというものだ。そのための第5章「教師を格付けする方法」である。ついでなら,公私の区別なく学校も競争にさらせばよい。学校の破産法をつくればよい。
著者は学校が市場競争に適合的だという前提にたっているが,では,売上げは何に当たるのか? 大学進学者数か? 生徒や保護者のアンケート調査を根拠にする場合,誰がその過ちの責任を取るのか? 株主総会に当たる経営者尋問を保護者と地域代表者がやるとして,どうやるのか? 保護者=顧客の苦情はどこまで対応できるものか? 対応すべきものか? コーポレートガバナンスに当たる三者間監視体制はどうやって確保すべきなのか?など,著者はせっかく学校教育の市場化を提唱しているのに,海陽学園(本書刊行の翌年開学)への言及がないのは何故か?
書評子としては文句はあるが,教員評価を公立中高教育でもやろうと具体策を提言している点で興味深いと思う。(1037字)