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商品説明
ホリエモンや村上ファンドの源流を辿ると大物相場師が群れを成していた。安田善次郎、虎大尽、バルーク等の相場の天才を挿話で綴る。『メリット』誌等に連載したものから29人を紹介。相場師列伝シリーズ第3弾。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
鍋島 高明
- 略歴
- 〈鍋島高明〉昭和11年高知県生まれ。早稲田大学政経学部卒業。日本経済新聞社編集委員等を経て、市場経済研究所を設立、代表取締役。古本のインターネット販売・五台山書房創設。著書に「金と相場」など。
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紙の本
国立市の大地主・近藤荒樹
2007/03/01 10:33
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
国立市の駅前に、かつて良く手入れの行き届いたテニスコートがあった。増田書店の横の道を入ったすぐのところにあって、大谷石で出来た門柱に「近藤」と表札が出ていたのが覚えている。隣接地に近藤さんのお宅があったわけではない。ただテニスコート(クレイコート)が4面あったのである。それが本書に出てくる大相場師・近藤荒樹の持ち物だったと後に知った。一橋大学卒。在学中はテニス部に属し、のちにテニス部のクラブハウスもポケットマネーで建立し寄付。池田勇人のスポンサーで、丸の内に本社を持つ近藤商店を舞台に相場で儲けに儲けた人だったそうだ。本書によると近藤さんは株だけでなく国立市の土地も関東大震災の直後に五十万坪買占め、昭和4年頃に買値の十倍で売り抜けたんだそうだ。国立市は、しかし、住宅地としてはなかなか売れなかった。我が家が国立市に越して来たのは戦後である。三井不動産が行ったミニ開発の宅地をかったわけだが、もしかしたらここもかつて近藤さんが買い占めた土地の一角だったのかもしれない。国立は今でこそ随分整備されたきれいな町になったが、かつては道路は穴ぼこだらけ、方々に雑木林が残るひなびた田舎町だった。そんなところで昭和のはじめに大相場を展開した一橋大学卒の男がいたのである。