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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2005.12
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/220p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-405602-2
紙の本
日本のがん医療を問う
病院で差がつく生存率。相次ぐ医療事故。時代遅れの治療法−。救えるはずの命のために、患者の立場から病める現状を徹底検証。NHKスペシャル「シリーズ日本のがん医療を問う」の内...
日本のがん医療を問う
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商品説明
病院で差がつく生存率。相次ぐ医療事故。時代遅れの治療法−。救えるはずの命のために、患者の立場から病める現状を徹底検証。NHKスペシャル「シリーズ日本のがん医療を問う」の内容をもとに、大幅に加筆し再構成。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
救える命を助け、助かる命を守るそれが医学界の王道ではないのか?
2006/04/04 12:02
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:筑波太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
生活習慣病、いまだ衰えを見せず。医学の発展は日進月歩であると誰もが
認めているが、すべてに当てはまるわけではない。「病院でさえ差がつく生
存率、専門医不足で相次ぐ医療事故、何も改善されないままの時代遅れの治
療法」。“ほんとなのだろうか”? 信頼できる情報すら乏しいなかで、期
待と納得できる治療を求めて医師と病院を探し歩くがん患者。救えるはずの
命さへ救えきれない医学界の現実、がん患者には明日という日はあるのだろ
うか。がん医療現場を徹底追求したドキメンタリーである。
命を繋ぎ止めるはずの未承認薬(日本だけ)。だが、海外ではすでに世界
標準薬として認可されている。標準薬が使えれば多くの患者を救えることが
分っているのに、厚生労働省の対応の遅さにはあいた口がふさがらなかっ
た。未承認薬を使うと「混合診療」とみなされ「薬代だけでなく検査や入院
の費用まで、自己負担」となる。あくまでも「自由診療」のみしか未承認薬
は使うことができない。
保健医療では世界標準薬の使用ができないのだから、経済的負担は家計を
圧迫し、断念する患者が後をたたない。そのような中で新薬認可運動に命ま
でかけたがん患者「A」さんたちの働きがあったからこそ、新薬会社、厚生
労働省も重い腰をあげたのである。緊急処置として「混合診療(解禁)」こ
そが、がん医療を根本から見直す突破口ではないだろうか。今の保険制度の
中で「例外的混合診療を認めている≪特定診療費制度≫」を拡充すること
が、がん患者を救う一手のはずだ。混合診療解禁の一日も速いことを祈りた
い。
がんは今や二人に一人が罹る病であるにもかかわらず、専門医は非常に少
ない。折角飲み始めた抗がん剤や放射線治療、外科的治療のスペシャリスト
が少なすぎるので、助かる命も救う事ができない。新聞、報道などでは専門
医はほどほどにいるように感じられるが、現実はお粗末の一言。世界的レベ
ルから見ても、日本は先進国の中では最低レベルにあるようだ。
日本では死亡率のトップを走るがんであるが、世界レベルから見ればがん
の死亡率は減少しつつある。今こそ、がん医療の見直しが急務なのだ。<救
える命を助け、助かる命を守る>医学界の王道がそこにあるのだから。