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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.2
- 出版社: 二玄社
- サイズ:23cm/149p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-544-02324-6
紙の本
棟方志功の絵手紙
著者 棟方 志功 (作),小池 邦夫 (共編),石井 頼子 (共編)
めくるめく感動と感嘆に満ちた絵手紙の数々−。柳宗悦や田下三作・良作、河井寛次郎、相馬貞三、相馬友彦らに送った日常の絵手紙や、田下良一、土居得雄、ベアテ・シロタ・ゴードンら...
棟方志功の絵手紙
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商品説明
めくるめく感動と感嘆に満ちた絵手紙の数々−。柳宗悦や田下三作・良作、河井寛次郎、相馬貞三、相馬友彦らに送った日常の絵手紙や、田下良一、土居得雄、ベアテ・シロタ・ゴードンらに送った年賀状など64通を収載する。【「TRC MARC」の商品解説】
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著者/著名人のレビュー
棟方志功は1903年...
ジュンク堂
棟方志功は1903年の9月5日生まれ。
国際的な賞を数々受賞した大版画家がプライベートで描き送った年賀状、
観たいと思いませんか?それらを集めたのが、この本です。
この1枚が家のポストに入っていることを想像するだけで
幸せな気持ちになってしまうような、ちょっと肩の力が抜けた
棟方志功の普段のご挨拶。
【折々のHON 2010年9月5日の1冊】
紙の本
読めません、が、伝わります
2006/07/26 09:33
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る
棟方志功さんは日課のように手紙を書いたそうである。これはその中から年賀状、絵手紙などを集めた画集である。たくさん手紙は書いたのだろうが、絵手紙はあまり多くなかったようだと共著者の一人である孫の石井さんは書いている。しかし、志功さんの版画、書を知っている人は良くわかると思う。彼の場合、「書も絵もひとつ」の作品である。これらの手紙もそういった作品と同様、「字だけでも絵手紙」に思われるのである。
大作にはない、普段の志功さんの人柄を感じることができる一冊であった。
得意の鯉を題材とした版画の年賀状などもあるが、こうしてみると儀礼的な賀状にすられたものよりも、個人に宛てた葉書の筆跡のほうから、より「書きたかった」想いが溢れてきて感動を起こさせる気がする。ときどき読めないほどに飛び跳ねている、文章がまた独自である。短くて、あふれんばかりの勢いがある。ありすぎて破格である。
「一夜語って語りまくりたく存じました」
「お邪魔致し度く切々になりました」
「先生大壮健ねがひます」
受け取った人は、想像しながら読むしかなかったかもしれないような文字もあるが、言いたい想いは十分伝わっただろう、という勢いである。
宛名も、よく読めたものだ、と思うぐらい、はみ出さんばかりに書かれている。集配する人はもしかしたら「子供の描いたもの」と思ったかもしれない、などと想像するのも楽しい。
メールや活字になった文字では表せない、手書き文字についてくるメッセージは、最近またカリグラフィーなどと言葉を変えて認識されているようである。志功さんの手紙には、活字にはできない文字のメッセージをとてもよく伝えてくれる。
凡人がこれを真似て「ヘタウマな絵手紙でも」と筆をとっても、ただの「ヘタ」にしかならないだろう。しかし、ただの凡人にすら、ヘタウマでなくても良い、ただのヘタで良いけれどこんな溢れるメッセージを書きたい、と思わせてしまう、そんなエネルギーのある絵手紙である。
巧まずして破格の作品を生み出してしまう、芸術家のその溢れるエネルギーの恩恵を感じてください。