紙の本
めまぐるしい成功例たち
2007/09/30 16:40
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書の定義によれば,セレンディピティとは「偶然をとらえて幸運に変える力」である.本書には,220 ページほどのなかに,壁にぶつかりつつもそれを越えて成功した研究開発の例などが 20 ほどもあげられている.これらの例のなかにはセレンディピティとの関係がよくわからないものもあるが,これらを読むことによって「自分ももしかしたら…」と勇気づけられる.しかし,セレンディピティを語るのはやさしく,おこすのはむずかしいであろう.例を数おおくよむことも必要だろうが,もっとふかく追求するすることも必要なのではないだろうか.浅い例を数おおく知っても,それだけでは実践につなげるのはむずかしいとおもう.
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当たり前のことを当たり前にやっていないとセレンディピティはやってこない。
泣き言を言ってるうちは、まだ、余裕があるとみなされる。
とにかく、待つだけでは駄目だというのがわかっただけでも収穫である。
同じところにとどまらず、そして、これでもかというくらい考え抜く。
思いを強く持つ。
一生懸命やったあとや、小さな心がけと努力を積み重ねたあとに、実に気まぐれに、セレンディピティはやってきてくれるかもしれないのだ。
セレンディピティを招く事ができた著名人達の話も興味深く読んだ。
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島津製作所の田中耕一さんがノーベル賞を取ったきっかけは、溶剤としてアセトンを使うつもりが間違えてグリセリンを混ぜてしまった結果、つまり大失敗が成功につながったということはよく知られている。こうした偶然の幸運的なひらめきのことをセレンディピティと呼ぶ。しかしこれは田中さんが宝くじに当たったような単にラッキーな人物だったということではない。セレンディピティを呼び込むにはそれなりの条件がある。この本は、古今東西のセレンディピティの事例を取り上げ、どのような環境を整えればセレンディピティを手に入れることができるのかについて論じている。結果的にいえば、地道な努力を続けることということになるのだが、話はそう単純ではなく、セレンディピティには無関係なものに関係性を発見することや、集中的に考えた後にいったん忘れてしまうことなど単なる論理的展開だけでは説明のできない人間の脳の秘められた能力が大いにかかわっている。卒論も音楽も授業も、自分のオリジナリティを出そうとすればどこかでひらめきが必要になる。この本はひらめきを得るためには日ごろどんな努力が必要かについて考えるいい機会になる。(菅)
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ノーベル賞の話等が盛り込まれていて面白かったです。
運を戦略的に引き付けるにはどうすべきかということがこの本の主旨だと解釈しています。
印象に残っている箇所以下三つ。
・ハーバード大学の紋章はかつて3冊並んでいる本のうち一冊は伏せられていました。三冊の書物の中に【真理】という文字が書かれていたのを考えると、「真理というものは書物の中だけにあるのではない、現実世界に目を向けて、時には書物を置いて街に出なさい」ということを語っていたのではないでしょうか。と著者が問いかけているところである。賛成。家にこもって本にふける自分にとって、どこかしら感じていた思いが活字になって表れていたので、胸に刺さった。
・「長さ20?、外径0.2?、穴の直径0.08?」の画期的な注射針が開発された、という発表があったとしても、一般の人には何が画期的なのかさっぱりわからないでしょう。しかし、「蚊の針のように細い」という表現を使えば、‘細い’‘痛くなさそう’という思いも同時に思い起こさせることができるだろう。と記されていたところである。極端に大きな数字や極端に小さい数字は、感覚がつかめない。比較対象を常に持つことは物事をわかりやすく理解する上で非常に重要だということを感じさせてくれた。
・積極的に「異分野」に興味を持つことの重要性。30年ほど前に起こった海運業のイノベーションは、船の高速化ではなかった。他業界ではすでに使われていた「コンテナ」を導入したことだった。それまで港での船荷の積み下ろしには途方もない時間がかかっていた。しかし、コンテナを導入することにより、港での荷物の積み下ろしの時間が短縮された。さらに悲願でもあった陸上輸送との一体化も可能となった。というところである。今でこそ当たり前であるが、それは常にイノベーションが行われていたということを感じさせる。引き合いにテレビを出したいのだが、テレビができたのが昭和30年代。約50年の間にここまでテレビが変わるということが予想できた人がいたであろうか?変化の激しい時代というフレーズを身に沁みて感じる。
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偶然をとらえて幸運に変える力、セレンディピティ。
これについて具体的なエピソードを交えて書かれています。
言わずとしれたノーベル賞受賞者の例。
白川先生や小柴先生が失敗から見つけたもの。
「弱い絆」
友達の友達の…友達というような、
一度きりの可能性すらあるつながり。
ときには思いもよらない広がりを生み出すもの。
「素人発想」と「玄人実行」
こんなことできたらいいな、を実行に移す。
自分も考えていたよ、というひとは実行力がなかったわけで、
結局そのひとが生み出すことはできない。
動けたひとのもの。
理系には良い感じに興味深い例が出てきます。
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偶然から幸運を手に入れるセレンディピティの本。
前半はセレンディピティの事例紹介。
後半でちょこっとMECEとかピラミッドシンキングとかの話が出てくる。
マルコム・グラッドウェルのティッピングポイントで紹介されたコネクターの話があり、あぁこういう本ってつながっているんだなぁと思った。
どこかにセレンディピティ落ちてないかな。
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幸運に出会う力=セレンディピティ。しかしこの幸運を見落とさないためには日々の努力が大切であるという当たり前のことを教えてくれる本。JRの車内販売の女性の話は脱帽です。感度を上げていくことが大切。
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「偶然の幸運に出会う能力=セレンディピティ」の背景には、やっぱ「努力」があるんだなーと実感させられる本。
毎月 20ジャンル 20冊
の読書ポートフォリオっていうのは参考になった
出来るかどうかわからないけど(笑)
今年の目標は「読書の習慣を身につける」なので
読みたい本を探すのに丁度よかった。
(これもセレンディピティか?)
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「努力」×「偶然の発見」で生まれた成功事例について書かれた本
・ロジカルシンキングだけでは、画期的な発見は生まれない
・ロジカルシンキングと、偶然の発見を結びつける能力(努力)が組み合わさった時に、ブレークスルーが起きる
ラテラルシンキングの考え方と近いかもしれない
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セレンディピティの事例が豊富で、とてもわかりやすく解説されている。
カミオカンデの小柴先生の言葉
「幸運はみんなのところに同じように降り注いでいたではないか、それを捕まえるか捕まえられないか、ちゃんと準備をしていたかいなかったかの差ではないか」
が印象的だった。
セレンディピティを高める為に、当たり前のことを当たり前に実行していきたい。
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あまり聞きなれない言葉ですが、「アイデア」関係の本を読むとちょくちょくぶつかる言葉でもあります。「偶然」とかそういう意味合いではあるのですが、本を読み進めていくと、エジソンの「発明は99%の努力と1%のひらめき」という言葉を思い出しました。
発明の100%も99%の努力がないかぎり最後の1%はでてこないと思いますが、偶然も単にそこにいきあたるのではなくて、そこまでの知識の集積や努力があって生まれるものなのだな~と感じます。
あとは、知識は狭くとりいれるのではなくて、いろいろなものをみないとダメなのだな。と。ついつい自分の関係のある分野をとりあげがちですが、意識して違う知識も取り入れるのがよいのだろうな~。と思いました。
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①セレンディピティとは?
・偶然をとらえて幸運に変える力
②セレンディピティが起こるようになるためには?
・先入観をなくす
・将来のビジョンを描き、社員と共有する
・考え抜く
・異分野に興味を持つ
・環境を変える
・行動する
・思いを強く持つ
・異分野のプロと会う
③セレンディピティが起こったときの良い対処法は?
・柔軟な対応
④気づき
・読書のポートフォリオを組む
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【文章】
読み易い
【気付き】
★★★★・
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★★・
アイデアは無から生まれるのではなく、
既存の要素を組み合わせる事に依って生まれる。
既存の要素をたくさん知り、その関連性を見出す能力が重要。
アイデアや作品は誰かが作りだしているのではなく、
元々この世に存在していたものを誰かが見つけ出しているだけ。
彫刻家が原木から作品を形造るのではなく、
埋まっていた作品を化石の発掘のように掘り出すイメージ。
ただ、それを綺麗に掘り出す為には、それなりの技術が必要。
先人が掘り進めてきた穴を更に深く掘り進める人もいれば、
広く浅く掘り返して、未だ誰も掘った事のない場所を掘り始める人もいる。
セレンディピティは深い所にも浅い所にも偏在している。
どこでもいいから掘ってみなければ何も見つからない。
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セレンディピティとは?幸せに気付く力、邂逅する力、成功者の絶対法則と銘打ってあるくせに、中身はただの偉人伝の寄せ集め。その多くが専門用語の羅列で目眩がする。知識のひけらかし本。読む価値なし。