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商品説明
さまざまな試練や新たな出会い、そして母親の死と言う悲しい現実を乗り越えて、人として、歌手として成長していく川嶋あいの軌跡をつづる。サインの練習や歌になる前の詞など、当時、彼女が書き記してきたノートを特別収録。〔つばさエンタテインメント 2005年刊の再刊〕【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
がんばれ!
2008/11/02 18:54
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後の言葉 川嶋あい ゴマブックス
著者の生い立ちは衝撃的です。母が死に、父が死に、育ての母が亡くなる。わずか16年間の早すぎる不幸。ひとりぼっちになって、そして、ストリートミュージシャンとなり、目標の1000回公演を達成する。
読み始めは心にじーんとくることばかりでした。福岡県の人たちの暮らしが方言をとおして伝わってきました。とくにお金の貸し借り。常識から考えて、人には金を貸さない。しかし、貸してしまう。
私も中1のときに病気で父親を亡くして片親で育ちました。親のいないこどもたちの気持ちは、親のいないこどもを経験した者にしかわからないでしょう。片親になれば貧困が待ち受けています。こどもをかかえた若い夫婦たちが簡単に離婚する理由が私にはわかりません。母子家庭の経済状態は悲惨です。子どもは義務教育中であっても働かなければならないし、望む高等教育もあきらめることになります。
30ページにある「最後の夜」を読んで、むかし私自身がつくったふるさとを離れる若い女性のことを書いた詩を思い出しました。この作者については、神様の壮大な実験なのかもしれません。親との実体験が少ない人間がどのように育っていくのかという試行です。わたしは彼女が最終的には、とっとちゃんこと黒柳徹子さんユニセフ親善大使のような職に就いてほしいと願います。
ミュージシャンのためか文章が歌詞として聞こえます。本の内容は、地道な努力の記録です。この本に出会ってよかったと思いました。
不便だから夢がある。夢をかなえるために莫大なエネルギーを注ぎ込む。若いからできる。無知だからがむしゃらにできる。ご健闘を祈ります。