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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.10
- 出版社: ポプラ社
- サイズ:20cm/273p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-591-09473-1
紙の本
ミツメテイタイ
著者 長谷川 安宅 (著)
幼い頃の悲しい記憶と向き合い、その過去を受け容れたとき、トキワの目の前にタイの青い空が広がった—深い喪失の果てに辿りついた確かな再生を描いた物語。第1回ポプラ社小説大賞優...
ミツメテイタイ
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商品説明
幼い頃の悲しい記憶と向き合い、その過去を受け容れたとき、トキワの目の前にタイの青い空が広がった—深い喪失の果てに辿りついた確かな再生を描いた物語。第1回ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【ポプラ社小説大賞・優秀賞(第1回)】幼い頃の悲しい記憶と向き合い、その過去を受け容れたとき、トキワの目の前にタイの青い空が広がった。みっともない自分を引き受けて生きていこう−。深い喪失の果てに辿りついた確かな再生を描いた物語。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
長谷川 安宅
- 略歴
- 〈長谷川安宅〉1967年石川県生まれ。法政大学卒業。第1回ポプラ社小説大賞・優秀賞を受賞。
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紙の本
荒削りですし、普通なんですが、たった一行が心に残る
2006/12/03 13:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かつき - この投稿者のレビュー一覧を見る
第1回(2006年)ポプラ社小説大賞優秀賞受賞作「見つめていたい娘」改題。
神戸から短大進学とともに上京し、そのままフリーターを続けている27歳のトキワ。半年前からデパートの屋上にあるペットショップで働いていますが、大晦日も正月も働かせる、鬼のような店長にうんざりしています。
文章もプロットも荒削り。ギャグを挟む会話とトキワの独り言のリズムはいいものの、どこまでその効果が出ているのか、書き手にまだ自覚がありません。ですから崩れることもしばしばですし、飛躍しすぎてよくわからないところも。
また40超えて独身の女性店長が怖い、とトキワは語るのですが、エピソードでも語られず、セリフも一般的で全然怖くない。もう一人のアルバイトの後輩カンナの自己中心的な遅刻やサボりや欠勤にどうしてこんなにもトキワが寛容なのかわからない。こんな子はクビでしょう。どう考えても。
けれどトキワの実家に10数年ぶりに小学校時代の友人から届いた年賀状(本当はエアメール)や、家族との確執はおもしろい。ただここの作りも荒削りで、納得できません。
トキワの店長に対する評価が間違っていることや、彼女の人生への取り組みが甘いのは、著者の設定内ということが最初にわかってしまうのもマイナス。
ただラストの
「もし、この先、この日のことを私が後悔するような日がきたら、そのとき私はとても後悔しよう。この日のことをとても悔しがろう。そんなみっともない自分を引き受けて生きていこう」
という部分が素直で、たくましく、力強く読み手に響く。
これで優秀賞をとったようなものですね。