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- カテゴリ:一般
- 発売日:2006/11/01
- 出版社: 法政大学出版局
- サイズ:20cm/403,88p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-588-00856-0
- 国内送料無料
紙の本
シネマ 2 時間イメージ (叢書・ウニベルシタス)
著者 ジル・ドゥルーズ (著),宇野 邦一 (訳),石原 陽一郎 (訳),江澤 健一郎 (訳),大原 理志 (訳),岡村 民夫 (訳)
ドゥルーズ「シネマ」は哲学者による単なる映画史・映画論としてではなく、「映画に現れるかぎりでのイメージと記号の分類」の試み。映画を思考することによって時間や運動をめぐる哲...
シネマ 2 時間イメージ (叢書・ウニベルシタス)
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商品説明
ドゥルーズ「シネマ」は哲学者による単なる映画史・映画論としてではなく、「映画に現れるかぎりでのイメージと記号の分類」の試み。映画を思考することによって時間や運動をめぐる哲学の新たな概念を創出する。【「TRC MARC」の商品解説】
哲学者による単なる映画史・映画論ではなく、「映画に現れるかぎりでのイメージと記号の分類」の創造的な試み。映画芸術を思考することによって時間や運動をめぐる哲学の新たな概念を創出する。哲学と映画との唯一無二の出会いを記す書物であり、生、知覚、記憶、身体、言語、脳、集団、政治などのドゥルーズのあらゆる思考が多様に注入され、再編成され、結晶した現代の古典。【商品解説】
目次
- 第1章 運動イメージを超えて
- 第2章 イメージと記号の再検討
- 第3章 回想から夢へ──第三のベルクソン注釈
- 第4章 時間の結晶
- 第5章 現在の諸先端と過去の諸層──第四のベルクソン注釈
- 第6章 偽なるものの力能
- 第7章 思考と映画
- 第8章 映画、身体と脳、思考
- 第9章 イメージの構成要素
- 第10章 結論
著者紹介
ジル・ドゥルーズ
- 略歴
- 〈ジル・ドゥルーズ〉1925〜95年。フランスの哲学者。パリ第8大学教授。著書に「スピノザと表現の問題」「ベルクソンの哲学」「差異と反復」など。
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紙の本
シネマの行為。
2007/02/23 17:38
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソネアキラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は映画論というよりも映画・映像イメージ論らしく、はじめどうかなと思ったが、ロッセリーニ、デシーカ、ゴダール、ブレッソン、アントニオーニ、アラン・レネ、タルコフスキーからキートン、ロイド、ジェリー・ルイスなど、ぼくにはなじみの深い名前や作品が取り上げられているからなのだろう、ドゥルーズの他の著作よりは随分、読みやすく感じた。作者もシネフリークだったのか。
「映画はイメージを提示するだけではなく、ある世界によってイメージを取り囲む。そのようなわけで、映画は非常に早くから、しだいに拡大する回路を探求したのであって、これが現働的イメージを、回想イメージ、夢イメージ、世界イメージへと結びつけたのだ」
作者はベルクソンのイマージュ論を下敷きに映画が与えるイメージについてみずみずしく展開している。「拡大する回路」とは、どことなく黒澤清っぽいではないか。
「映画は、普遍的あるいは本来的な言語ではなく言語活動でさえもない。映画は知的に認識しうる素材を明るみに出すのであり、この素材は前提、条件、必要な相関物のようなものであって、言語はまさにこれを通じて、みずからに固有の「対象」(意味表現の単位と操作)」を構成するものである」
「映画は知的に認識しうる素材を明るみに出す」とは、うまい言い回しで、ぼくたちがいろんな国の映画を鑑賞して楽しむ、共感する行為とはそのようなことだろう。限定された字幕スーパー以上に映像から伝わるのは普遍的な感動だったり、その逆だったり。われわれはなぜ映画館にいるのか(by小林信彦)。その模範解答例なのではなかろうか。
訳者あとがきによると、戦前の映画=運動、戦後の映画=時間だそうで、「「運動」から「時間」への転換は、「感覚運動的な状況」から、純粋な「光学的音声状況」への転換である。イタリアのネオリアリズム、そして早くから小津によって提示されたのは、このような転換であったと、ドゥルーズはいう」
この本に『去年マリエンバードで』の話が多数取り上げられている。高田馬場の名画座に見に行ってその眩暈のするシーン、シーンをノートにメモしたことをふと思い出した。アメリカ映画の作品では、当然、ハリウッドものではなく、ジョン・カサヴェテスが多く取り上げられている。存命ならば、ぜひクリント・イーストウッドの映像評を聴きたかった。
紙の本
内容紹介
2006/11/16 13:47
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:法政大学出版局 - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦前・戦後の映画史の流れを大きく縦断しつつ、映画について思考することによって、「時間」や「運動」をめぐる哲学の新たな概念の創造を試みたドゥルーズの代表作(『シネマ1*運動イメージ』は2007年6月刊予定)。哲学者による単なる映画論・映画史としてではなく、「映画に現れるかぎりでのイメージと記号の分類の試み」であり、ドゥルーズの多様な思考が注入され再編成された結晶を示す。