ドイルの傑作ミステリー
2022/05/30 18:22
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投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る
本棚を見るとなぜか傑作選2のみ所持していたため、1と3を購入しました。
傑作選2は海にまつわる短編だったため舞台が限定的でしたが、こちらは幅広く色々な物語があります。
シャーロックホームズは登場しなくても、不可思議な出来事がどのように解決されるのか、ワクワクしながら読み進められました。
今の時代ならば一瞬で済んでしまう遠距離の連絡も、手段が電報であったりと、昔はミステリーが発生する余地が多分にあったのだなあと感じます。
また、それを不便や無駄と感じさせず、ただただ面白く読めるのは、やはり魅力的な文章なのだと思います。
ミステリーの名編
2018/08/02 19:56
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どれも面白くて一気に読んだ。謎と恐怖の『消えた臨急』、運命の悪戯に翻弄される恋人たちの物語『五十年後』が特に好きである。『五十年後』は、結末は対照的だが、シュトルム『聖ユルゲンにて』を想起させる。
『甲虫採集家』は、風変わりな広告に応募した青年医師の奇妙な体験。広告から謎に巻き込まれる展開は『赤毛連盟』、来たるべき不気味なものを待ち受ける恐怖と緊迫は『まだらの紐』を彷彿とさせる。しかし、結末は極めて実際的である。
『漆器の箱』は、貴族の館に雇われた家庭教師の青年が、ふとしたことから主の哀切な秘密を知る物語である。
『時計だらけの男』『膚黒医師』『ユダヤの胸牌』は、家庭内の問題が引き起こした思わぬ事件の顛末である。タイトルが物々しい『悪夢の部屋』は、サスペンスからコミカルな展開となる珍しい一編。
日常の平凡なエピソードをミステリーに織り上げるコナン・ドイルは、やはり天才だと思う。
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個人的に全ての短編が最高でしたが特によかったのが最後の「50年後」です。とにかくミステリー好きの人には読んでほしいと思います。
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『消えた臨急』
ルイ・カタラルと名乗る人物が仕立てた臨時特急。同行を望むホレス・ムーア氏の頼みを断り出発するも消えた臨時特急。発見された機関士ジョン・スレーターの遺体。事件後にアメリカから送られた車掌マクファースンの手紙の謎。
『昆虫採集家』
昆虫採集に興味がある人間を求める広告に応募したハミルトン。リンチミア卿の面接。昆虫研究家トーマス・ロシッターの館での怪事件。
『時計だらけの男』
ユーストン駅で乗り込んだ3人の乗客。ラグビー駅に到着した汽車の中から消えた乗客と見知らぬ男の遺体。ポケットの6つの時計の秘密。スパロー・マッコイという男に堕落させられたエドワードという青年の物語。
『漆器の箱』
サー・ジョンが所有する漆器の箱の謎。『悪魔のバラモア』と呼ばれたサー・ジョン・バラモアの過去。
『膚黒医師』
ビショップズ・クロッシングという村の膚の黒い医師ラナ。評判も良く村人に好意をもたれモートン嬢との婚約も整っていたが・・・。破棄された婚約。モートン嬢の兄アーサーの怒り。アーサーがラナ医師を訪問した翌日に発見されたラナ医師の遺体。裁判で明らかになった事実。
『ユダヤの胸牌』
博物館に所蔵されているユダヤの胸牌の宝石盗難事件。アンドリアース教授の娘エリアースの友人ウィルソン大尉の秘密。
『悪夢の部屋』
メースン家の宝石箱から見つかった毒薬。妻と友人を疑う夫。
『五十年後』
妻を残しアメリカに旅立った男のたどった運命と50年後の再会。
2011年3月21日読了
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シャーロックホームズで有名なコナンドイルの短編集
最初の「消えた臨急: The Lost Special」は、ミステリーの基本とも言える鉄道もの。
本線、引き込み線、ポイントといった鉄道の仕組みを巧みに利用している。
シャーロックホームズシリーズの面白さの要素が、ホームズ抜きに綴られている。
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同じクラスのスイス人文学少女セリンがくれた本。初版が昭和38年ということで文体に馴染めなくて始めは読みずらかった。あと初めのほうの作品はあり得なくないけどでもこれだったらどんな事件でもできちゃうじゃんっていう。多分書かれた時代的なものもあって自分の中でリアリティが持てなかった。
でもいくつか近くに来た作品があった。「50年後」は作品だからいい作品って思えた。実際に起きても泣けるんだろうし、ジョンのようなめにあう人、メアリーのように強い意志をもつ人もこの世界にはたくさんいるんだと思う。
でもなるべくあたしには起こらないでほしいお話。
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コナン・ドイルの、ホームズもの以外のミステリー集。「消えた臨急」に、事件解決のアドバイスを新聞に投書する高名な探偵が出てくる。名前は出てこないけれど、ちょうどホームズが活躍していた時代なので、ホームズなのかもしれない☆
「時計だらけの男」にも投書する探偵が出てくるが、この事件のときホームズは3年間の空白時代だし、投書の内容も外れているのでホームズじゃなくて別の人だと思うことにする☆
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コナン・ドイルはホームズ物以外にも面白い作品を残していたんだなと。どれも面白いが、特に「消えた臨急」と「時計だらけの男」が面白かった。なんかホームズっぽい人物が新聞に自分の推理を投稿してたけど、実際の真相とは全然異なってるとか
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帯文(裏表紙):”シャーロック・ホームズ生みの親ドイルが、ホームズ抜きで意匠を凝らした秀作ばかりを厳選した。”
目次:消えた臨急、甲虫採集家、時計だらけの男、漆器の箱、膚黒医師、ユダヤの胸牌、悪夢の部屋、五十年後、解説
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シャーロックホームズで有名な著者だが実はそれ以外の著作の方が多い。個人的にドイルは短編が面白いと思うがこの短編集は秀作だけ厳選したと銘打っているので堪能できる。今作はミステリー編。消えた臨急など収録。
肩透かしなような事件もあるが基本的には読んだ人が不快にならないよう工夫されているところが良い。
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ホームズシリーズがあまりに有名なので、それほど期待したわけではなかったが、予想以上のおもしろい。特に「50年後」は、題材より構成がよいと思った。2020.7.3
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シャーロック・ホームズシリーズはまだ読んだことがないのですが、シャーロック・ホームズ不在のコナン・ドイルワールドも面白いと思います。ただ、オチがわかりづらい作品も入っているので注意して下さい。
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☆3.5くらい
ホームズシリーズの方が知的な推理小説という印象ではあるが、これはこれで面白い。
最初の短編がややこしくて幸先悪かったが、最後の「五十年後」という恋愛小説(?)がとても素敵だった。
全編通して探偵役はおらず、謎の解かれ方が拍子抜けといえば拍子抜け。本格好きには少しだけ物足りないけれど、ただコナン・ドイルだけあって、一読の価値はあると思う。
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ベタベタのベタでありながら、最高&最高、という語彙力崩壊級の傑作短編集。ミステリでありながら、怪奇色の濃いものや身悶えしそうなロマンスまで、豊富に取り揃っている。シャーロック・ホームズ作品と併せてもトップクラスの名作短編が詰まっているので、ぜひ今こそ新訳化して多くの方に読んでいただきたい逸品。
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ミステリー編とありますが、ホームズシリーズの様な推理小説とは少し違うかなという印象でした。
ホームズのような個性的な主人公は出て来ませんが、所々これってホームズのことではないかと思ってしまう部分があり、笑ってしまいました(もしかしたら全く違うかもしれません笑)。
8つの短編が収録されていますが、個人的に好きだったのは、「漆器の箱」、「膚黒医師」、「五十年後」です。
「悪夢の部屋」については、色んな意味で裏切られたという印象でした。