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商品説明
新人女優、佐久間良子・三田佳子をスターダムに押し上げ、「列車シリーズ」で渥美清を、「旅行シリーズ」でフランキー堺の魅力を全開させた日本を代表する喜劇映画監督が、伝説のスターたちのとっておきのエピソードを公開。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
瀬川 昌治
- 略歴
- 〈瀬川昌治〉1925年東京生まれ。東京帝国大学卒業。喜劇映画作家。新東宝の助監督、フリーの脚本家などを経て、60年「ぽんこつ」で監督デビュー。渥美清主演の「列車シリーズ」などが大ヒットした。
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紙の本
著名な喜劇映画監督が綴るご機嫌な回想録!
2007/03/27 13:23
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ブルース - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の瀬川昌治氏は、映画『旅行シリーズ』(フランキー堺主演)、『列車シリーズ』(渥美清主演)などの軽快なテンポと現代的な感覚溢れる喜劇映画を撮った監督として知られている。本書も、これらの映画と同じように軽妙でユーモアに富んでおり、内容も自身の生い立ちから映画製作の舞台裏、出演俳優・女優の思い出、同時代の監督たちの回想、現代日本映画界への提言など多岐に渡っている。いずれも興味深いものばかりだが、何と言っても面白いのは、著者の映画に出演した個性的なスターたちの思い出話である。中でも、喜劇俳優たちについて触れられたところは、生き生きと綴られており、笑いを誘われる。
登場するのは、上述のフランキー堺・渥美清以外に、三木のり平、伴淳三郎、エノケンこと榎本健一、森繁久彌、いかりや長介などの著名なコメディアンたちである。
著者は、これらの喜劇俳優の軽妙な演技や飾らない人柄を豊富なエピソードを交えながら紹介しているが、そうした演技の裏には、役に賭ける並々ならぬ鍛錬や情熱があったことを忘れずに述べており、深い敬意を払っている。
著者は、コメディ映画を撮る一方、シリアスな現代劇も手掛けており、鶴田浩二、三國連太郎、西村晃などの重量級の俳優たちとも映画の現場を共にしている。そうした中で起った椿事が多く紹介されていることも本書の読みどころの一つとなっている。例えば、鶴田と三國は、当時知らぬ人のない程の犬猿の仲であったにもかかわらず、どういう訳か著者の映画『暗黒街最後の日』で共演することになり、撮影中は異様な緊張に包まれていたという。
両者が東京の夕陽を背景に、遊園地のゴンドラに乗って緊迫した台詞をぶつけ合うシーンでは、二人の台詞の呼吸が中々合わずに、何度も撮り直しが行われ、おかげで両者は狭い車内で長い時間膝をつき合わせて一緒に過ごす羽目になり、その間この二人は撮影以外の時間、一言も口をきくことが無かったという。
著者は、この他にも敬愛する先輩・同僚の映画監督たちの撮影現場の有様を実際に見聞きした体験を基に述べており、日本映画最盛期の貴重な証言となっている。
著者は、終章で、現代日本映画の現状について苦言を呈しており、日本映画が持ち直しつつあるとはいえ見るべき作品がそれほど多とは言えない要因の一つに、昔のように観客が映画人を育てるということが無くなっていることを挙げている。日本映画の黄金時代と言われる戦後から昭和三十年代にかけては、人生経験の豊富な大人の観客が映画の質の向上に寄与したことはよく言われることだが、同じようなことはもはや現代では見られないとしている。その一方で、著者は団塊の世代が退職した後、映画の観客として戻って来れば、以前のように映画を活性化させる起爆剤となるのではないかと期待を寄せている。
本書は一見軽妙に書かれているが、著者の映画に向ける熱い思いが伝わって来て非常に読み応えのある映画の書となっている。
なお、本書の出版元である「清流出版社」は目立たないが、『王になろうとした男−ジョン・ヒューストン』などのようにキラリと光る映画の本を出しており、映画好きには気になる出版社である。これからも、読み応えのある映画書を出し続けて欲しいものである。
紙の本
台無し
2020/12/07 22:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:井端隕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は非常に面白かったのだが、誤表記が多すぎるし、筆者の勘違いも随所にある。「十勝平野の留辺蘂町」とか「ドリフターズはジャズ出身」とか。
普通、こういうアヤマチは編集者がチェックして訂正するのだが、編集者は何をやっていたのか。何もしなかったのか。