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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2007.2
- 出版社: 文芸社
- サイズ:19cm/276p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-286-02390-8
紙の本
苦情こそ我が人生 窓口職員奮闘記
著者 関名 ひろい (著)
「市長を呼べ!!」今日も怒号が飛び交う市役所窓口…市役所職員の奮闘ぶりをペーソスたっぷりに描きあげた本邦初のお役所小説。【「BOOK」データベースの商品解説】今日も怒号が...
苦情こそ我が人生 窓口職員奮闘記
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商品説明
「市長を呼べ!!」今日も怒号が飛び交う市役所窓口…市役所職員の奮闘ぶりをペーソスたっぷりに描きあげた本邦初のお役所小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
今日も怒号が飛び交う市役所窓口…。神奈川県内の市役所に就職し、37年間の大半を、住民と身近に接する窓口業務に携わった著者が、市役所職員の奮闘ぶりをペーソスたっぷりに描きあげた本邦初のお役所小説。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
関名 ひろい
- 略歴
- 〈関名ひろい〉昭和18年生まれ。明治学院大学経済学部を卒業後、神奈川県内の市役所に就職し、定年退職。
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紙の本
戸籍の附票というのを知っていますか?
2007/04/10 20:03
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ベニスの商人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
サブタイトルに「窓口職員奮闘記」とあるが、それと並行して“体験記”が隠れていると思っていいだろう。巻末に「本書はフィクションであり、作品中に登場する人名、団体名等は、実在の人物、団体と一切関係がありません。」と断っているが、著者は定年退職するまで、実際に市役所の「窓口職員」を務めていた。公務員には職業上知りえたことに関して「守秘義務」がある。だから、体験記をそのまま発表できない。そのため“フィクション”という隠れ蓑をまとっただけである。
小説というのとはちと違う。市役所の出張所を訪れる人々への、出張所職員の応対やトラブルが主題になっている。それらを案件ごとに整理せずに羅列してある。短いものでは1000文字前後、長いもので2000文字程度(例外的に6000文字ほどのものも)である。各案件は面白いのだが、読み物としたら、もう少し焦点を絞ってメリハリを付けたほうが読みやすい。
一般の人は一生のうちに数えるほどしか市役所(出張所)に行かないのが普通だろう。したがって、世間では融通を利かせる余地があるのに、市役所職員はできないという。言うならば“役所の杓子定規”である。「市議に知り合いがいる」からと言って、ごり押しを試みる人がいる。また、応対が悪いと、部長のほうに投書する人もいる。みんな窓口職員にしわ寄せが来る。
読んで目からウロコと感じたのが「住民票の有効期限」である。銀行口座を開くので、私も何回かとって提出した経験があるが、実は「1カ月以内に取った住民票」を要求されるのは銀行内部の決め事であって、役所は“有効期限”などは定めていないのだそうだ。住民票が証明していることは、交付時点で請求者がそこに住民登録してあるということだけ。つまり、厳密にいえば、窓口を離れたら“腐って”しまう可能性があるのだ。仮に、午前中に住民票を取って、午後にどこかで転居手続きをして、再び住民票を取った場合には、同日付で2種類の住民票が手に入る。それは極端な例だが、あまり発行日より日が離れると、本当ではない住民票を提出される危険があるので、1カ月以内を内部規則にしてあるようだ。
紙の本
内情に触れて。
2016/05/29 13:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
知っている人でないとわからないことが多い役所の窓口業務。
苦情にひたすら対応する職員の姿を描いているように見えるが、実はそこで見えてくるのは、自分の不平不満を自分で解消できず、どこかしらに苦情を持ち込まずにはいられない一般市民の、人間の弱さというものに見える。
苦情ならまだしも、窓口に燃料撒いて火をつけたなんて事件も現実に起こったな、そういえば。