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  • カテゴリ:一般
  • 発行年月:2007.5
  • 出版社: 講談社
  • サイズ:20cm/277p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-06-214058-4

紙の本

ミノタウロス

著者 佐藤 亜紀 (著)

二十世紀初頭、ロシア。人にも獣にもなりきれないミノタウロスの子らが、凍える時代を疾走する。—文学のルネッサンスを告げる著者渾身の大河小説。【「BOOK」データベースの商品...

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ミノタウロス

税込 1,870 17pt

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商品説明

二十世紀初頭、ロシア。人にも獣にもなりきれないミノタウロスの子らが、凍える時代を疾走する。—文学のルネッサンスを告げる著者渾身の大河小説。【「BOOK」データベースの商品解説】

【吉川英治文学新人賞(第29回)】20世紀初頭、ロシア。人にも獣にもなりきれないミノタウロスの子らが、凍える時代を疾走する。革命、破壊。文学のルネッサンスを告げる著者渾身の大河小説。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介

佐藤 亜紀

略歴
〈佐藤亜紀〉1962年新潟県生まれ。成城大学大学院修士課程修了。91年「バルタザールの遍歴」でデビュー。2003年「天使」で芸術選奨新人賞を受賞。ほかの著書に「雲雀」など。

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みんなのレビュー45件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

苦さと甘さ、転げ疾走する人と獣の中間の存在

2007/06/06 16:55

9人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わたなべ - この投稿者のレビュー一覧を見る

これは面白かった。不思議な「場所」から語り出される一人称を駆使した中編小説で、無駄を殺ぎ落とし非常に考えられた挿話を重ねて「小説的時空」を練り上げていく手腕は見事である。革命勃発のウクライナを舞台に、人間と獣の中間の生を生きる男たちをピカレスクに描いた作品には、まあ、著者の美意識が濃厚に反映されているようで、面白いと思うと同時に少々こっぱずかしい思いも味合わされて読後感は複雑だ。まあ、普通に考えて日本人が日本語で革命期ロシアの少年の一人称で書く、という事態がいかに倒錯的で恥ずかしいかを考えてみればいいわけだが、しかし、もちろん物語は冒頭、悪い冗談のような経緯で金持ちになった語り手の父親の挿話から、母に疎まれた少年が本(メディア)を通じて外国語と風俗を学び自己を確立していく道筋を出すことで自然(父母、ロシアの伝統)から遊離した人格として記述されるところから、まあいわゆるマスコミの時代、現在であればインターネットによってひきこもりのコミュニケーションが成立しているような状況にもつながるような(基本的に小説や新聞などのメディアによって成立したリアリティーの次元と、インターネットによるそれの次元はモードの違いでしかない)パースペクティヴを提示し、二十一世紀現在の我々と革命期ロシアの語り手を同じ浮薄さの中に位置づけさせる巧みさから、不自然さは不自然さのままにある程度読むものを納得させるので(この部分の語りの時間の複雑さは素晴らしい)、近代性という歴史上の事件が、しかしある構造を伴って現在もつねにすでに現前し反復しているのだ、と意識させられずにはいない。
もっとも、そういった「思想」的な部分は抜きにしても、これは見事なエンターテイメント小説であり、ややこっぱずかしいオタンビーな人物たちを愛でる小説でもあって、著者の作品にずっと特徴的だと私には思われる少女漫画的資質の昏い情熱が、むしろ一種の爽快感とともに語られるいい作品だった。

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紙の本

かつてない日本人によるロシア文学

2009/05/19 11:28

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:空蝉 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ロシア文学、しかも大河ものとくるとどうしてもしり込みしがちな日本人。というのもその多くが翻訳であり、ロシア文学=『罪と罰』のように長ったらしく小難しく、陰鬱で生や死を扱った重たいもの、というイメージがあるからだ。

本書もご多分に漏れず、確かに長い。
ミステリーやホラーのように一気に読んでしまうようなテンポのよさもなければ大きな事件もなく、ただここに描かれるのはロシア革命により混乱と廃退を極めた無法地帯と、貧困にあえぐ農民と、略奪と殺戮を繰り返す軍人たちの絡み合い。そして次第に「人間」から「怪物」になってゆく、一人の青年が描かれるだけである。
表題の「ミノタウロス」とはギリシア神話に登場する半人半牛の怪物。迷宮(ラビリンス)に住み人民から人身御供を差し出させ、ついにはテセウスという若者に殺されるのだが、ここでいう「ミノタウロス」とはつまり、搾取と略奪と、一度入ったら二度と這い出ることは出来ない混沌(迷宮)の象徴なのだろう。

大筋としてはこうだ。
時代はロシア革命前後。赤軍と白軍とがせめぎ合いアナーキズムに満ちた無法地帯が広がる荒涼とした国が舞台である。
地主の息子の生活と成長、家族や友人、恋人たちをはじめ彼の周辺が描かれるのだが、どこを見ても無気力と脱落感が漂い荒んでいる。描かれる彼らはみな、世界に絶望しているのではなく期待をしていない、希望を持つことを忘れている品ゲンばかりである。
おそらく政府など中央の人々は赤だ白だといきり立ち赤い血を流していたのだろうけれど、そうした気配は微塵も見られない。主人公をはじめ農民や下層民である彼らが望むのは現状維持と繰り返される四季。種まきと育成と収穫と、それらの略奪を巧く逃れどうにかして生きていく・・・ただそれの繰り返しだけなのだ。

家、土地、親、兄、師、恋人・・・主人公はそれらに何一つとして執着せず、ただ漫然と生きている。人間という動物を「人」としてつなぎとめておく彼らを一つずつ失い、葬り、自ら絶ち・・・そうして追い込まれた先に残されるのは己のみ。荒涼とした大地と荒んだ空気の中に、ただ人ではなくなった動物だけが残される。

彼は圧倒的な力の具現として軍機を目にしては心躍らせ感動すらしているが、それでもすぐにその熱は冷め、冷静でいつもどおりの彼に戻る。
親を殺し友を見捨て、兄も恋人も彼を去り、そうして土地を追われお尋ね者になった彼が、行きずりのドイツ脱走兵とただ互いの利益と生きるためだけに共存し、逃げ、農民から食料を搾取し、軍から物資を盗み、ただただ荒野をさまよい生きている。 しかしそれはただ本能のままに生きるという意味で、美しいほどに純粋だ。

物質的にも時間的にも人間として最低限の暮らしが約束され、人らしい感情を持つことが可能なだけの余裕と豊かさをもった現代日本人にとって彼らを理解することは、きっと本当の意味では不可能である。
彼らの無機質さ、荒涼としたロシアの大地そのもの、アナーキズムが取り巻く無法地帯。ありとあらゆるものが不足し、こそぎ落とされ、略奪しては切り捨てていくしかない。持つこと、保つことが不可能なかの世界。
それでもこうしてその雰囲気を味わうことが出来るのはまさに著者の力量によるところといえる

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紙の本

大蟻食は「今までいったい何を読んできたのだ!」と、読者に問いかける。

2008/02/05 10:00

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:四月の旅人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

舞台は、革命前後のウクライナ。
豊かな地主の家に生まれた若者は、激動する時代にすべてを失いながらも、
力強く、したたかに、生と死の挟間をかろうじて生きる。
乾いた大地でくり広げられる壮大なドラマは、
生半なヒューマニズムなど寄せつけない。

ミノタウロスとはギリシャ神話で、ミノス王の子にして
上半身が牛で下半身が人間というモンスター。
長じるにつれ凶暴の度を増し、最後はアテナイの王子に討たれる。
主人公はまさに、革命が産み落としたミノタウロスだ。

予備知識がなければ、翻訳文学と見紛うだろう。
80年代後半に突然あらわれ、当時の私のゆる~い読書に冷水を浴びせた、
アゴタ・クリストフさんの『悪童日記』から連なる三部作を思い起こさせる。

そして、中上健次さん亡き後「日本文学は終わった」と嘯き(汗)、
しばらくこの国の作家の作品を手にしなかった私は・・・
予備知識がなかった。

わずか数ページ。
すでに、これから展開するだろう酷薄な世界を予感させ、
あれ?日本人の作品だったよな──と改めて奥付の著者名を確認する。
佐藤亜紀・・・女性と知って、少し納得する。

佐藤さんのブログ「新大蟻食の生活と意見」を読む。
舌鋒鋭く、楽しい。
今回初めて、『鏡の影』をめぐる騒動を知る。
なるほど。読まざるをない。

いずれにしても、『ミノタウロス』は
読み手のこれまでの読書歴と世界観を問うている。
全霊を傾けて臨むべき、骨太の作品である。

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紙の本

破壊、革命、陵辱の大地を青年たちが疾走する

2009/05/19 01:31

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 佐藤亜紀さんは、「バルタザールの遍歴」で、、、という話は、もう繰り返しません。
兎に角、その登場は、凄かったと理解してください。
 佐藤亜紀さんは日本ファンタジーノベル大賞でデビュー、作家としてというより
唯我独尊で最強のエッセイスト、孤高で毒舌の最強の書評家としても知られていて
もう兎に角、そこら辺中と喧嘩しています。
(作家としてタブーであるはずの版元とも戦い、某ネット掲示版でも戦っています)。
その佐藤亜紀さんの最新作でもあり問題作。

 ちなみに、本の雑誌の年間ランキングで1位でした。

 一応ウクライナの地主階級である一家の次男坊であるヴァシリという青年が主人公。
彼が巻き込まれた、ロシア革命という乱世、戦争状態、内戦状態、無法状態を描きます。
 プロットはこれだけです。

 説明しようと思えば、もっといろいろ説明できるのですが、あえてこの辺にしときます。
 革命サイドからすれば、攻撃いや糾弾されるべき地主階級といっても
ヴァシリの親父の代で強引にいや、適当に地主になりあがった一家でして
この辺も、ヴァシリのどこか主体性のなさに繋がっていきます。
 典型的な、巻き込まれ型の小説です。
 革命という本来、理想としては、美辞麗句、美しい言葉をかかげることも出来るものの
真の姿は、戦い、内戦です。赤軍、白軍、外国の軍隊の乱入をまねき、
そこに見出されるのは、暴力と力だけが支配する無法地帯です。
 それをこの今一主体性のないヴァシリが陵辱されるままにされ、
かつ自分のアイデンティティを見出し、どう生きたか?
 人間という存在が、どこまで卑劣でそれこそ、ケダモノに成り果てることが出来るか、
文学で小説で表現した感じです。
 表題のミノタウロスというのも、欲望のままに生きる獣と人の間、半獣人と
してもってきたものだと思います。
 もう一つの意味として、後半、彼ら馬車に当時としては最新式の機関銃をつけて大地を疾走するのですが、 その4輪の馬車に乗った状態がミノタウロスに似ているという意味
もあると思います。

 これだけ複雑な時代状況を捉え、かつ構成し、小説として描ききるのは、
見事なのですが、(この辺が評価されて年間ベストテン1位だと)
 相変わらず、判り難い。何回ちょっと戻って読み返したか、、。
「天使」の時は、意図的に主観の描写に徹しているから読み難いんだと
判ったけど、
 今回は、ちょっと謎。きちっと書いてあるのに、判りにくい、、。
 まぁ、一般的には、非常に文学度が高く、小説読解リテラシーの高い著者が
自分のレベルに合わせて、書き綴り、判らない人は、判らなくって、けっこうよおほほほ、、。
と書くからだとい言われていますが、
(この辺が、けんかになる一つの原因でもありまして、
 本書はそうでもないんですが、著者の文学性(小難しい、理解し難さ)
 を排した、いや、理解しない人は
 そのわかりやすいところだけ、取り上げ、ラ・ノベだと言い
 私を判らない奴は、小説がわからない奴だ著者が言い
 概ね、喧嘩になっております) 
ラノベチックなところが殆どない、
本書を読む限りどうなんでしょうね、、。

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2007/06/11 12:47

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2008/01/07 12:45

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