紙の本
説得力のある,システム思考の必要性
2008/07/05 21:23
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書では目前の問題についてかんがえる方法を「分析的思考」と「システム思考」とに二分して,現代におけるシステム思考の重要性を強調し,システム思考がどういうものであるかを説明している.システム思考の基本ツールとして,時系列変化パターングラフやループ図を紹介し,基本的なかんがえかたを紹介している.
少数の概念にしぼって比較的ていねいに説明しているため,この本を読むだけでシステム思考をつかいこなすことはできないだろう.興味をもった読者はより本格的なシステム思考の本をよむ必要がある.しかし,読者はシステム思考がなぜ必要かを理解することができるだろう.
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「システム思考」をキーワードに環境問題に取り組まれている枝廣淳子が書いたシステム思考への入門書。
システム思考という考え方は非常にためになると思うので、是非とも、皆さんに読んでいただきたいです。(久野)
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*090524
弟の本棚にあったので、ちょろちょろっと読んでみました。
システム思考って、なんかデザイン思考みたいですね。
デザイン思考が経験拡大から本質を見いだし、インタラクションを築くのに対して、
システム思考は個別の要素をつながりとして考え本質を見いだし、問題解決を導く
といったイメージです。大学時代に学んだデザインになじみ深い感じでした。
たとえば、家族の何気ない会話。
娘「ねぇねぇお父さん、家族の安全を考えたら、次に買うクルマは大きい方が
いいよね」
父「そうだね、クルマが大きいと交通事故の時に安心だね」
母「でも家計のことも考えると、そうとも言えないんじゃない」
娘「……」
娘と父の問題意識は家族の安全とその解決策としての「大きいクルマ」だけど、
母はそこに経済性という問題を投げかける。大きいクルマの方がクルマ自体も
税金もガソリン代も高くなる。小さいクルマなら小回りも利く。
他にも運転のし易さや快適性、利便性など、考え出すといろいろな要素があり、
どの視点で見るかによって結果が変わってくる。
*090525
考えるには「いままでにあるもの」と「今までにないもの」の2つが
あるらしい。本書では前者を分析的思考、後者をシステム思考と呼んでいる。
分析的思考はひとつの問題を解決するには有効だけど、要素だけ見ていても
その解決策が別の問題を引き起こすことがある。
平易な文章で書かれているので、パラフレーズしようにも本書がシステム思考を
パラフレーズしている。
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大学院になって出会ったシステム思考。
俺らは基本的に物事を考える時分析的思考になっている
それは一時的な解決法で目の前のものしか見えていない
システム思考は物事や状況の全体像を把握し、
要素と要素のつながりが持つシステムの力を利用して
小さな力で大きく構造を動かせるポイントを見つけ
変革をデザインする方法論である
なんだか難しいけれど基本的な概念は簡単。
この本で概念は理解できると思います
けれど実際に使ってみると難しい・
これからトレーニングです
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世の中の問題は個別の要素にあるのではなく、要素と要素の間、要素の結びつきの中にある
何かしようとするとき、単一の視点で見てはならない
目の前の課題を解決したら、別の問題出てくることがある。
問題を考えるとき、時間によってどうなるか考える必要がある。
時間軸に対して、考えられる変数を考え、長期的スパンで考えよ。
ループ図で考えよ。
ものごとの問題点を無つけて、いきなりこれの解決を図るのではなく、ループ図で考えよ。
人を責めるのではなく、構造が悪いのだ。
問題解決のため、ループのようにいくか考える。そのとき、一番少ない力で変えられる点(レバレッジポイント)をみつける。
プチゴールを設定することは有効だ。
何回も起きる問題やいくら解決策を打っても発生する問題は、構造に問題がある。
自分を責める良い、システムに問題あり。
制約要因を予想し、弱めよ。
コミュニケーション大切。
仕事での日常で人がコミュニケーションできるよう工夫せよ。無駄話が大切。
食堂の利用(相手の時間)の活用考えよ。
あつい情熱に頼らなくてもできる仕組み作れ。
新しいことを行うには、新しいことをほめ、古いことを批判し、犠牲が少ないことを伝える必要がある。
みんなで一緒にやるには「一緒に活動」と「効力がでる」ことだ。
システム思考7箇条
1 人を責めいない。
2 出来事ではなく、パターンを見る
3 このままのパターンと望ましいパターンのギャップを見る
4 パターンを引き起こしている構造(ループ)を見る
5 メモ前だけではなく、全体像とつながりを見る
6 働きかけられるポイントをいくつも考える
7 システムの力を利用する
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■システム思考の基本ツール
1)時系列変化パターングラフ
2)ループ図(フィードバックループ図)
■2種類のフィードバックループ
2-1)自己強化型ループ 変化をどんどん強めていく
2-2)バランス型ループ 変化を安定に向けて均衡させる
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原因と結果について、結果が原因になったり、ニワトリか卵かみたいな話って
仕事をしているとよくぶちあたる。
いつもぐるぐるしてしまうので、ちゃんと勉強したいとおもって調べたら見つけ
た本。
「システム思考」とは、1950年代米国MITで確立され、GEとかマッキンゼー
など多くの企業でで採用されている問題解決法で、本書はこれをわかり易く
説明してくれている。
が、そもそもの冒頭に書いた私が欲しい答えは得られなかった、ような気がする。
問題の各要素だけをみて解決策を決める(分析的思考)と、よかれと思った
解決策が新たな問題の原因になってしまう。
それに対し、問題のパターンや構造を分析して解決策を打ち出すのが
システム思考。
日本人は問題に対して必ず答えがある、という教育を受けているため、
分析的思考の人が多いとのこと。
自分、思いっきり分析的思考しかできないです。
でも分析的思考はシステム思考の一部なのでダメってわけじゃないらしい。
ツールとしてのパターングラフやループ図を仕事で試してみようとおもう。
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一つの事を掘り下げて調べつくすのが分析的思考。
全体の影響を時系列も含めて考えるのがシステム思考。
例えば、ギターの演奏で考えれば、
前者の場合、音に着目して、シールドの違いを徹定期的に
調べたとします。いいシールドを使えばいい音が出る。
かもしれませんが、腕がそもそもなければ何の意味もないです。
全体で考えれば、ギター本体、弦、ピック、ジャック等の接点、シールド、
アンプ、演奏環境、聴く位置、弾く技術etc。
いくつもの要素が複雑に関係してます。
シールドだけで考えれば短い方がロスが少ないので、
と言って、1mのシールドしか持っていなかったら演奏はできません。
スタジオでもアンプに張り付いてひかないとになってしまいます。
時系列で考えたら、よく滑り、弦が全くさびない指板潤滑剤が
開発されたとします。しかし普段使っているうちはいいが、
長年使うとネックが腐る、なんて言うのは却下なわけで。
当たり前の事のようですが、そういった全体を見て、
考えることは人間にはうまくできません。
また、物事を見る側の人間も変化するし、環境も変化するわけですし。
他にもいくつかポイントがあって、
副作用なんて存在しない。予期しなかっただけで、全てが作用なのです。
パターンを見つけて、構造を理解し、その問題点を見つけ、
このままのパターンと望ましいパターンのギャップを比べる。
そして、構造に問題があるため、人を責めないことだそうです。
それってすげーむじぃー。
問題はその人ではなく、その人がそういったふうになった構造が
問題なんだと考えないといけない。
なので自分も頑張ってみました。
例え、恐ろしいほどPCが使えない若手がいても、
それはその人が悪いんじゃなくて、使わなくてもいい環境、
それをチェックする機構や、使えるようになる構造がない。
確かにその通り。うちの会社だと平均が恐ろしく低いから、
それが負の連鎖になって、若手だろうとレベルは低いまま。
どうにかせねば。。。
でもついカチンをきちゃいますよね。
「3年目でその質問をするか・・・?」
とか内心思って、ぐっと飲み込みます。
まだまだシステム思考が未熟なようです。
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要素還元ではなく関係概念で物事を捉えるシステム思考。
見えない繋がりが見えれば構造を理解する事ができる。この考え方は今後非常にためになると思う。
バタフライ効果って本当面白いね。
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ループ図だけが“システム思考”ではありません!!
http://www.amazon.co.jp/review/R3RHS1GO9FNM69/ref=cm_cr_rdp_perm
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システム思考入門書としては良書。分析的思考 vs システム思考 という形でカレーライス作りを例にしながら、両方の思考が現実には必要なことを例示している。
時系列パターンやループ図を書くことで、解決のきっかけを作る。
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今色々な問題が日本にあるけど、その問題を考えるときにこのシステム思考は大事。震災からの復興、原発の問題解決、日本の政治、マスコミの姿勢も。自分自身の仕事や生活にも役立つ考え方。問題解決は行き当たりばったりではなく、全体の構造から考える。小さな力で構造から変えれるようなレバレッジポイントを探すこと。
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「問題パターンはあくまで構造が引き起こしている、
人や自分を責めない」
この考えが共有されていれば
解決される問題がたくさんある
この考えを知っていれば
対処する方法を探す事ができる
これは入門だったのでもっと詳しく知りたいとおもった
自分の視点から見る問題点は
たいていピントが外れている そういうものなんだよね
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1.人や状況を責めない、自分を責めない
2.できごとではなく、パターンを見る
3.「このままのパターン」と「望ましいパターン」のギャップを見る
4.パターンを引き起こしている構造(ループ)を見る
5.目の前だけではなく、全体像とつながりを見る
6.働きかけられるポイントをいくつも考える
7.システムの力を利用する
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新書であることからも分かるように、本当に入門書。
ループ図の書き方など、実践的なものを知りたいときには、他の書籍を当たるといい。