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商品説明
老いてなお凛冽たる精神を保つ西部邁。若くして老練な対話の達人中島岳志。合理より感情の優位、急進主義より斬新の知恵を説く思想家の「生の活動」を討論し、日本の保守思想を再生する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
西部 邁
- 略歴
- 〈西部邁〉1939年北海道生まれ。東京大学大学院経済学研究科修士。評論家。秀明大学学頭。
〈中島岳志〉1975年大阪生まれ。北海道大学公共政策大学院准教授、京都大学人文科学研究所研修員などを務める。
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著者/著名人のレビュー
近年「世の中が保守化...
ジュンク堂
近年「世の中が保守化した」と言われることが多いが、本書の対談者二人から見れば、それは「保守」=「アンチ左翼」という間違った図式に囚われた「似非保守」の跋扈に過ぎない。小泉政権時代、「守旧派を撃て!」と日本全土が沸き立ったのは、いかにも不思議な「総保守化」だと西部は言い、じっくりと物事を考える習慣を駆逐してしまった今ほど反保守的な時代はない、と中島は言う。
近代保守主義は、フランス革命における大衆ナショナリズムの熱狂による伝統破壊に危機感を持ったエドマンド・バークを嚆矢とする。理性に対する過信を捨て、人間の能力の限界を直視する、即ち「人間はどんなことでもできる」という思い上がりをいさめることが、保守思想の根本にある態度なのだ。
西部は、実は左翼のプロトタイプであるアメリカの真似をするのが保守で、デリヴァティヴにすぎないソ連なり中国なりが左翼だというのは、言葉の完全な狂いだと指弾する。
親鸞の悪人正機説に依拠する中島は、「近代の超克」論議においてなしえた筈の、京都学派の役割に拘る。
二人の対談を読んで、「保守もいいものだな」と、すなおに感じた。