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歴史秘話 ヒストリア
2023/07/17 21:15
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投稿者:Ottoさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなに面白いとは思わなかった。歴史教科書で「エジプトはナイルの賜物(ヘロドトス)」と出ている例の『歴史』(ヒストリア、NHKの番組名になっている)だ。まだ上巻(岩波文庫では上中下三冊に分かれていて、上巻で450頁ある)だけだが読んでみた。
ヘロドトスは、冒頭、紀元前6世紀に古代ギリシャとアケメネス朝ペルシャとの間のペルシャ戦争について、発端や経過がいずれ忘れ去られるだろうから記録しておくと述べている。そしてきっかけは、フェニキア人がギリシャ人女性を略奪したからだと記す、次に紀元前8世紀までさかのぼって、アッシリア帝国が分裂してできた4つの王国のひとつリディアの王カンダウレスが、王妃の裸を覗き見たギュゲスが逆に王妃にそそのかされた末、王の寝首をかかれ王位を奪われる話が続く。この話は、プラトンが『国家』のなかで指輪をつけると姿が消える「ギュゲスの指輪」で有名。
歴史とはこんなにも面白いのに、なんで歴史教科書は出来事と年号ばかりでつまらなくしているのか。援助交際を調査と言い張る事務次官の文科省と不倫スキャンダル大好きなPTAに忖度しているのか。
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歴史という営みは、物語として始まったということか
2022/02/28 03:15
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
人類史における、歴史という分野の
著作物の嚆矢とされる作品が、
これほど物語性に富んでいるとは、
思いませんでした。
昔話好きにこそ繙いてみてもらいたい
一冊です。
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かの歴史の父ヘロドトスの歴史。
どうやってペルシアが興り
何故ペルシア戦争が起きたのか?
読み応え十分!
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リュディア王クロイソスとそろんの会話。キュロスと戦えば帝国を滅ぼすとのデルフォイの信託。クロイソスの敗北。キュロスのイオニア地方制圧。マッサゲタイ遠征。キュロスの戦死。カンビュセス王のエジプト制圧。バビロニアの叛乱。カンビュセスの狂気。マゴス僧による帝国の簒奪。ダレイオスを含む7人の有力者によるマゴス僧の打倒。
1996年7月20日再読
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ヘロドトスの論理性は、魏の曹丕帝といい勝負です。
どちらも現状では分からないことを分からないとせずに、自分の常識に無理やり沿わせた形で判断します。
常識で考えればありえないので、そんな話は昔の人の妄想だと決めつけるみたいな。
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世界史の先生に「読め!」と言われて読み始めたけど…な、難解…!
なんとか上巻だけは読み切りました。言葉が難しいのに加えて分厚いのにSっぷりを感じる。
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上・中・下の三巻。あまりにも長いので、最初のほうは忘れているけれど、マラトンの戦いと、最後のクセルクセスの遠征はステキだった。特にマラトンの戦いは、戦場の景色が見えてくるような描写にくらくらした。
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2010/1/9 2章エジプトの途中まで読んで時間切れ。
エジプト・フェニキア・ギリシャの神が共通しているというのははじめて知った。『黒いアテナ』の主張もなんとなくうなずける(って読んだことないけど)。
もう一度読みたい。
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「歴史の父」と称されるヘロドトス(B.C.484-430)。世界史で「エジプトはナイルのたまもの」という言葉を習った記憶の方も多いだろう。「人間界の出来事が時の移ろうとともに忘れ去られ世の人に知られなくなるのを恐れて研究調査を書き述べる」という文章からこの名高い「歴史」は始まっている。彼はギリシア諸都市とペルシア帝国の大戦争「ペルシア戦争(B.C.492-449)」を後世に伝えるために筆を執ったとされる。彼はこの「歴史」で、「伝聞」の形を取りながらも、歴史のみならず風俗、地理宗教、農業、文化と実にさまざまな事柄について触れている。上巻(第一巻〜三巻)では主にアケメネス朝ペルシア帝国の興隆が描かれている。ヘロドトスが伝聞にせよギリシア側のみの研究や叙述ではなく、中立とも言える観点から実に詳しくペルシア帝国の成り立ちや内情について述べているのには感心させられた。ペルシアはメディアからの支配を脱し、小アジア、バビロンなど周辺諸国を次々に征服し、カンビュセスの時代にはエジプト遠征へと乗り出す。そこにあの有名な「ナイルのたまもの」という記述がでてくる。ヘロドトスはピラミッドの作り方、その目的エジプトの地理、宗教、歴史など実に詳しく叙述している。この「歴史」のおかげで我々はペルシア戦争について2500年後の現代において知ることができる。古代ギリシア、オリエント世界を知る上での第一級史料である事は間違いない。実にありがたく興味深いのだが…しかしヘロドトスの「歴史」が後世に与えた影響を無視することはできない。なぜなら彼の業績の集大成とも言える「歴史」を読んでいると歴史書と言うよりは…旧約聖書やギリシャ神話古事記などを読んだ時のような「トンデモ感」をどうしても感じてしまうからだ(^^)果たしてどこまで信頼したらよいものやら迷ってしまうぐらい荒唐無稽な話が続いたりする(笑)そのトンデモ感が楽しくて、やたらと出てくる人物名にちょっと辟易しながらもドンドン読み進める事ができるとも言えるのだが。彼が「歴史」においてピラミッドは「王の墓」だと書いたから、以来ずっとそう信じられてきた。しかし近年の研究において「王の墓」説には巨大な疑問符が投げかけられている。一個人が描いた「歴史」の嘘と真実。さて、どこまでを真実ととるか、トンデモ話と取るか…そこに歴史研究の面白さ、醍醐味があるのかもしれない。
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上から見たなぞっただけの歴史の叙述ではなく、民衆の描写もあり、その描写も魅力的なのであるが、残念な事に、僕は世界史を取っていないため、基礎的な事柄がわかっていない。
なので、本書の世界に中々入りにくい。
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昔話を読むような気持ちで読んだ。歴史の勉強と言うよりは教訓的価値を持つ寓話として気軽に読んだが、まあ おもしろかったように思う。
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『ヒストリエ』にあった「ば~~~っかじゃねえの!?」の話が出てくるのはこの巻。言っておくとこのセリフは書かれていなかった。
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今更説明する必要がないほど有名な本。「歴史」と名付けられた本書は歴史書というより、当時のギリシア人が世界について聞きかじった内容をつれづれなるままに書き綴ったもので、全編にわたり「大いなる余談」として気楽に読める名著。節が短く記述が簡潔なので、通勤時の読書にもぴったり。
上巻では主にペルシア、エジプト、エチオピアについて触れられている。
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トロイの発見が有名だ。アカイメネス朝ペルシャの話。キュロス、カンピュセス、ダレイオス、クセルクセスまでの話。ダレイオスはアカイメネス家じゃないらしいぞ。王といっても結構不幸のように思える。私と比べればうんと幸福なのだが。
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歴史の父、ヘロドトス(紀元前484〜430年以降)が書いた歴史書。古代エジプトのミイラについて書かれていると聞いて電子書籍で読んだ。
古代エジプトに関するのは巻2(エウテルペの巻)。当時の風俗が事細かに書かれている。排尿の仕方から葬儀など、こういう書物がこんな時代にあったというのが感慨深い。
ミイラの制作過程について記した本は、大抵このヘロドトスの記述について言及している。
それだけ本家、最古の詳細な歴史書になるのかもしれない。
エジプトはナイルの賜、という有名な言葉もここにある。