紙の本
青春なのか??
2014/06/25 09:03
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:papanpa - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺人事件なのですが、読み終わった後に、青春の青臭さを思い出して、なんだか胸がキュウーとしました。いや、特にそんな青春物語でもないのですけどね。不思議。個人的には面白かったです。
紙の本
若さが論理を邪魔しないなら
2015/05/24 00:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いつもこころにラバーソウル - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんというか、胸にストンと落ちるような良さではありません。こういうのもありかな?と思わせてくれる作品です。
抜け目のない名探偵は出てきません。本作探偵役・工藤はミステリ・ファンですが(工藤のキレのある言い回しは読んでいて小気味良い)、よく推理を誤るし、そもそもそれを修正していくことで核心に近づいていく流れです。おまけに大神教諭には趣味を見下され、コンプレックスがあります。それでも探偵工藤は推理を武器に真相を追及していくわけです。プライドをかけて。もちろん、ミステリ・ファンとして、探偵役としての。
密室の必要性、机消失の必要性には改めて説明がされています。なるほど、巧いな、と感心してしまいました。冒頭部分の視点にはfairnessの疑問が残りますが。
名探偵がすまし顔で難事件を解決していく作品とは雰囲気が違うかな、というところです。名探偵ではありませんが、自己の哲学を持った探偵役。本編そのものにも筆者の哲学が垣間見えます。
投稿元:
レビューを見る
法月さんのデビュー作。ちなみに、私は暫くの間、お名前を「ほうづき」さんだと思い込んでおり、いつも書店の棚で、「ほ」を見ては、新刊無いな、無いなと思っていました。未だについ「ほ」を見て、「ああ違った、の、だった」とやってます。
投稿元:
レビューを見る
結末が二転三転してしまうのが少し(--;)デビュー作だから少し荒い所もあった感じかな(笑) 密室の謎はあまり好きではないトリックでした(--;) 「ギムレットにはまだ早い」とか過去のミステリを匂わせる感じは良かったかな(笑)
投稿元:
レビューを見る
学校で起こった密室殺人事件の謎に、推理マニアの学生が挑むミステリ小説。
推理していくにあたって容疑者が二転三転するのが面白い。
会話など芝居がかっていて若干読みづらいが、それも作戦か…?
投稿元:
レビューを見る
普段どおりの学校の朝、なくなっていたのは48個の机と椅子。
あったのは血まみれの床にコピーの遺書、
そしてクラスメイトの死体だった。
ガムテープで密閉されていた教室でいったい何が起きたのか。
推理小説マニアの工藤が警察と協力して事件を探る。
二転三転四転します。とことんフーダニット。
こんなに語り手役がないがしろにされるのも珍しい小説じゃないかと。
最後のコーダの意味するところがよくわかんないです。
投稿元:
レビューを見る
独特の文章です。
ぎこちないだけなのか、何か違和感を感じる文章。
決して読みやすい文章ではないのですが、やたらとサブタイトルが多いので、次まで、次まで、と思っているうちに読み終わりました。
推理と否定の繰り返しで、ロジック重視の展開はおもしろかったです。
投稿元:
レビューを見る
ネタが複雑で説明が多すぎる。近頃のってこんなのが流行?登場人物が高校生っぽくないので、それはあり得ねーだろっ、と一人ツっこみを入れてしまった。
投稿元:
レビューを見る
法月綸太郎氏の初期の作品である。
最近、法月氏のミステリを読み始めたため、こちらも著者と同名の作家兼探偵が活躍するシリーズかと思いきや、そうではなくある高校で生徒が密室になった教室の中で死んでいたことによって話が始まる。自殺なのか、他殺なのか。推理は、そのクラスのミステリ好きな生徒、工藤と森刑事によって進められていく。
法月氏のミステリを読むのはこれが二冊目ではあるが、最後の最後までどんでん返しを用意している周到さは、初期の頃から徹底されているらしい。何度もひっくり返される推理に、ついつい読み続けてしまう。初期の作品らしく、文章に気負ったところが多く、多少の読み難さは否定できないが、現在非常に気になっている作家さんである。
投稿元:
レビューを見る
コテコテの密室モノ。たまにはこういうのもいい。
そもそも書かれたのが25年くらい前のものだから、コピー機というものが身近ではなかったのだということは覚えておくべきだ。「そんな時間、この学校の近くにコピーさせてもらえる場所なんてないはずだ」みたいなのが時代を彷彿とさせる。
誰も彼もが怪しく思える典型的な展開故に、そういうエンタテイメントだと割り切れない人には絶対にオススメしない。
個人的にはこのハードボイルド気取りというか、厨二病的というか、時代のせいもあるとはいえ全員の口調が好きではなく、そこに慣れるまではかなり進みが悪かった。
投稿元:
レビューを見る
お膳立てばっちしの本格推理小説。
最初は、語り口がちょっと芝居がかりすぎているように感じていたが、クラスメイトの一人が主人公に自殺未遂をした経緯を語る場面で「これは凄い!」と膝をただした。
この心理描写、その切迫感、そして絶望感。ともすれば絵に描いた餅のような滑稽さに陥りかねない(中二的な意味で)その感情を、ここまで研ぎ澄まされた言葉で語る著者の筆力に感心した。
それ以後は、物語世界にぐっと興味が湧いてとても面白く読めた。
教室にあった48の机と椅子が消えた中で級友が死んでいたという奇妙な密室、という設定をじわじわと生徒たちの反応を交えて描いていく様子や、主人公と警部との軽妙な腹の探り合いなど、非常にスリルがあってどきどきした。
それだけに、担任教師・大神(ネロ)の造形があまりにもごてごてしくて、鼻についたのが気になった。これでは読者は彼が怪しいと思うに決まっている。キャラを立てるにしても、周りとの調和を考えて、もう少し自然な感じにできなかったものか・・・。
一長一短な印象も大いに受けた作品だったが、ミステリーとしてのまとまりもなかなか。トリック自体はそれほどのものではないが、やはり心理描写の上手さが作品を生き生きとさせていると思った。
高校時代の危うい人間関係や自意識をほろ苦く、かつトリッキーに描いた作品であり、そういうところが私はとても好きだった。
投稿元:
レビューを見る
学園が舞台だからか、ジュブナイルっぽさ漂う作品。話は正直終盤までちょっと退屈。終盤の立て続けのどんでん返しはなかなか良かったけど、ラストの終わり方がもやっとする。
投稿元:
レビューを見る
法月氏の小説はどうしてこう暗いのだろう。
面白い事は間違いない。
密閉された空間、そう密室の中で人が死んでいた。
本格だ。
間違いなく本格ミステリ。
もしかしたら、自殺かもしれない。いや、状況から考えてそのようなことはありえない。
高校生探偵工藤っつーと、コナン君を思い出させる。けど、コナン君ほど独善でもなく、高校生らしい目線で事件を追いかけていく。その姿はすがすがしさも感じられる。
けど、やっぱり氏らしい人間の闇みたいな性格描写があり、どうしても好きになれない。好みの問題だとは思いつつも、何のために人を殺すのか。フーダニッドに突っ込むのならばもっと納得させられるような論理構成の方が個人的には好きだ。
逆に京極氏のように、人を殺すのにそんなに深い理由が必要か。みたいにさらっと流してくれた方が納得できるような。
どうも、どうしてそんな理由で殺しちゃうの?という思考がグルグル回転を始めるとラストですっきりすることができないんだ。個人的には。
投稿元:
レビューを見る
初法月さん。
非常に文章が淡泊。ほとんど会話で進むので、登場人物がとてもクールに見える。大学生が脚本を書き、大学生が高校生を演じているハードボイルド風味の舞台劇を見ているような気分になった。ちょっと違和感。
ミステリとしては結構王道か。登場人物の独特な哲学やら文学やらの嗜好がスパイスになっていて、ハッタリが利いてる。なかなか好きだった。
これがデビュー作みたいなので、もう少し追ってみようかな。
投稿元:
レビューを見る
今月の8冊目。今年の69冊目。
法月氏の4作目。『雪密室』や『誰彼』よりこっちの方が好きです。学園もの。まあ、色々物語は錯綜してる感じはしますが、犯人はやはり定石通りの登場の仕方をしてますね。すごい節が細かいけれども、これはこれで読みやすいかも。リズム感があって、読みやすいと思いました。