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商品説明
東部戦線での残虐行為や絶滅収容所でのユダヤ人虐殺など、武装親衛隊が推進したジェノサイドを明らかにし、本来ヒトラーのボディーガード集団にすぎなかったものが、ジェノサイドの実行者へと変容していく姿を浮き彫りにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
芝 健介
- 略歴
- 〈芝健介〉1947年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程(国際関係論)修了。東京女子大学文理学部教授。著書に「武装SS」「ヒトラーのニュルンベルク」など。
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紙の本
何、これ?と思っていたけれど
2023/07/02 08:28
8人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
武装SSみたいな複雑な組織を単純にショーアーの道具として書いている。確かに強制収容所警備隊は武装SSの一部だし、髑髏師団は強制収容所警備隊から生まれた部隊だが、イデオロギー先行の駄本だ。オラドゥール事件を起こしたダス・ライヒ師団とユダヤ人達を容赦なく殺した強制収容所警備隊を同じSSだから、と手を抜いて扱う様なものだ。「政治的兵士」というテーマなら、かつてのドイツ民主共和国の人民軍や国境警備隊にも通じるはずだ。「共和国逃亡者」に銃を向けた兵士達にも。
パウル・カレルことパウル・カール・シュミットは外交官だからSS、といっても名誉SS将校のはずなのに、武装SS隊員である事を六〇年余り隠していたギュンター・グラスより悪質と言わんばかりの後書きにも、おかしい。シュミットの方が外交官としての地位が高いから、戦争末期にフルンツベルク師団に配属されたグラスより褐色の過去に対する責任はあろうが、もしこれが保守的な政治家か文化人だったら、著者や「進歩的知識人」とやらはグラスを庇い立てはしないだろう。グラスは「劣等人種」のカシューブ人の血を引いているのに、武装SSに入隊出来たというのも興味ある話だが。
もっともフェーゲラインのSS騎兵旅団によるプリピャチでの虐殺についてはクノップの「ヒトラーの親衛隊」と「ホロコースト全証言」に出てくるが、この本の方が詳しい。「カンプフ・オブ・ヴァッフェンSS1」は実際よりSS騎兵旅団がプリピャチに投入された日時が遅くなっているのは、著者は知っているが「知られざる部隊」が戦争犯罪に関わっては「まずい」と書いていないのか、それとも参考文献自体が「劣等民族」に対する虐殺を書かないようにして改竄しているのか、は分からないが、どうして同じ時期の記述なのに、こうも違いがあるのだろうか?また「カンプフ・オブ・ヴァッフェンSS1」には「武装親衛隊とジェノサイド」と違って「柏葉付き騎士十字章に輝く英雄」フリードリヒ・イェッケルンSS大将はリーガで死刑になった「悪名高い」人物だからか出てこないし、「騎士十字章に輝く英雄」グスタフ・ロンバルトSS大佐が果たした「役割」がいかなるものかが見えてこない。