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紙の本
パレオマニア 大英博物館からの13の旅 (集英社文庫)
著者 池澤 夏樹 (著)
大事なのはいいものが残ること。作者の名がなくてもそれ自身の力で生き残るようなものを作ること。だからそれを作った人間は美しいものを作っただけで幸福。五千年前のメソポタミア、...
パレオマニア 大英博物館からの13の旅 (集英社文庫)
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商品説明
大事なのはいいものが残ること。作者の名がなくてもそれ自身の力で生き残るようなものを作ること。だからそれを作った人間は美しいものを作っただけで幸福。五千年前のメソポタミア、二百五十世代重ねた昔の人と、人の精神の基本形は変っていない。古代妄想狂を自称する男が大英博物館で気に入った収蔵品を選び、それが作られた土地を訪ねる、知的興奮に満ちた旅。第8回桑原武夫学芸賞受賞。【「BOOK」データベースの商品解説】
【桑原武夫学芸賞(第8回)】【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
時と場所を軽々と超えた文明への旅に、わくわくしました
2009/01/24 19:36
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大英博物館の展示品の中から好きなものを選び、何百年、何千年前にその品が作られた土地を訪れる紀行文集。著者の分身であるひとりの「男」が、大英博物館を基点に世界のあちこちに出かけ、収蔵品の生まれ故郷に赴いて、古代文明の姿や都市の在りようを見つめ、思索するという体裁になっています。
時と場所を超えて、知的好奇心の世界へといざなってくれる一冊ですね。本文庫に没頭していたここ二、三日間、古代から現代にわたって、世界の様々な場所へと、無形の存在となって精神の旅、思索の旅をした、そんな心持ちになりました。第一級のスリリングな興奮を味わうことができて、わくわくしました。
「男」が訪れた国は、全部で十三。ギリシャ、エジプト、インド、イラン、カナダ、イギリス、カンボディア、ヴェトナム、イラク、トルコ、韓国、メキシコ、オーストラリア。
とりわけ、次の四つの旅が印象に残ります。
◆アンコール・ワットの遺跡への旅が、人間の意志と自然との戦いをめぐる思索へと広がる『カンボディア篇』。
◆隣の韓国と日本で共通する点、違っている点の指摘が興味深かった『韓国篇』。
◆メソアメリカ文明の終末観の異形、その世界観の異様さに魅惑された『メキシコ篇』。
◆物質から解放され、自由な精神性を獲得したアボリジニの文化、芸術に心惹かれた『オーストラリア篇』。
手元に置いて見てみたいなあと最も強く感じた展示品は、今から四千年以上前の紀元前2350年頃、トルコ(当時は、アナトリア)の遺跡から出土した牡牛の像。大英博物館の第53室に展示されている逸品。銀の鋳物(いもの)で出来ているのですが、牛というより、馬に角が生えたようなエレガントな立ち姿の像。格別、後ろに反り返った二本の角の曲線が素敵だなあと。
紙の本
大英博物館からの知的な旅
2015/11/11 14:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆうすげびと - この投稿者のレビュー一覧を見る
それぞれ数か月の出張をしながら、13の国を訪れた池澤さんの旅。かつて旅行関係の仕事をしていた身からは、あのときこの本を読んでおけばもっともっと、自分もお客様にも旅をたのしんでもらえたのに、と今更ながら残念に思います。雑誌に連載されていた当時の記事には載っていただろう多くの写真を見ることができたらいいです。