紙の本
「怒らない」で人生を切り拓く技術
2009/01/24 17:08
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る
アンガーマネジメントとは、本書によると、「怒り」に正しく対処することで健全な人間関係を作り上げる知識・技術を習得する、ということだそうだ。「怒り」は感情の中でもとくにマイナスの結果を引き起こす原因となる、つまり怒りのままに行動すると、自分にとっても周囲にとっても良い結果は生まないから、怒りに操られるのではなく、怒りをコントロールしましょう、ということだ。
本書は、怒りを分析することから始まる。あっという間に頂点に達する怒りも、分解すると3段階からなるそうだ。(1)出来事に遭遇、(2)出来事の意味付け、そして意味付けの結果、許せないものであれば(3)怒りの発生、という具合だ。
だから、誰かの行いの結果である(1)だけでは私を怒らせることはできない、(2)(3)という私の行いが私を怒らせている。つまり、私の怒りは私自身が選択したものであって、その選択の責任も私にあるのだ。いや参った、イタイところを突かれた思いだ。誰だって怒っている人は、「誰かのせい」で怒らされた、と思っているだろうから。
この怒りの発生までの3段階の分析は、自分に反省を促すだけではなくて、これをさらに追及することで「怒らない」ためのテクニックが導き出される。本書ではそれらが具体的に紹介されている。今すぐ使える方法から、長期的に取り組むものまでいろいろあり、詳しくは読んでもらうしかないが、想像するにその効果は劇的だと思えるものもある。
ただ欲を言えば「怒り」のエネルギーを積極的に活用する方法はないのか?と思う。本書は、ほぼ全編が「怒らない」ことに主眼が置かれている。「「怒り」をプラスに生かす視点」という項目があるのだが、プラスに生かす方法は書かれていない。代わりに「怒らない」ことで得られるプラス面が大きいということが強調されている。まぁ、発想の転換ということかもしれないが。
「欲を言えば」はあるにしても、真面目な良い本だと思う。世の中全体が他者に対して不寛容になっているように感じる。こうした技術が広く普及して「大人のたしなみ」のようになれば、多くの悲劇が未然に防げるだろう。そのためになら、この本が多くの人の手に渡ると良いと思う。だからオススメだ。
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★読む目的
怒りのカラクリを知る!
★読書レベル
並列読書
★メインブランチ
『はじめに』 『マネジメント』 『仕組み』 『おわりに』
★INPUT
・同じ出来事でも置かれている状況が違えば、人はまったく違う感情を持つ
・色々な人が、それぞれの立場で、自分の考えを最優先させようとすると衝突が
起こる。不機嫌なのは自分の意見や立場が、うまく通らないから
・『意見や立場の違いを受け入れられないこと』こそが怒りの正体。価値観の多様化
がある意味、イライラしやすい人、不機嫌な職場を生み出している
・怒りの表現は、自分を危険にさらす敵に対し『戦う』か『逃げる』かの2つしかない。
かと言ってストレートに表すと、楽しく仕事はできない。マネジメントが必要
・怒りが生まれる3段階:?出来事の遭遇→?出来事の意味付け→?怒りの発生
ムカッとするのは、?のとらえ方次第
★ウガンダの感想
あなたがが怒っている本当の正体、それはずばり、あなた自身。あなたの選択があなた
を自身を怒らせています。どんな出来事も、誰かの存在も、言動も、実はあなたを怒らせる
ことはできない。アンガーマネジメントは『行動の修正』と『認識の修正』をすることです。
『行動の修正』は怒りのままに行動しない、『認識の修正』は怒らない仕組みにすること。
★一言で言うなら
『怒りを目的達成のためのエネルギーに変える』
★OUTPUT
・マイナスな結果を引き起こす『怒り』に正しく対処し、健全な人間関係を作る
・コアビリーフを書き換える:ふだん信じているもの、判断基準が怒りの深く関係して
いることを理解。コアビリーフが、?(出来事の意味付け)を決定している
・認識を修正する:認識に問題があるから、問題の行動を起こすことを理解
・変えられないことはうけいれるように心がける
・怒りが表になるきっかけである、トリガー思考を探る(トリガー試行は自分のコンプ
レックス、思いだしたくない苦い過去に関係している)。
★BookCrossingしたい度
『★★★☆☆』
★関連本・紹介されてる本
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怒ることのデメリット をしっていて
怒らないようにしよう と心がけている
そういったこともあって 一読目はさらっと読み終えた
まとめ直そうと 読み直してみて
本書の良さがわかった気がする
同じ出来事でも 怒ることと 怒らないことがある
それは受け手としての自分の状態がちがうからに起因する
ものは考えようではないが
怒りの発信地は 出来事ではなく
自分の考え方 である
自分が怒らないようにする
とともに 相手を怒らせないようにする配慮についても書かれていた
怒りによって関係をこわしてしまわぬよう
また自身の発展のために 怒らないようにしようと思う。
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怒りの後ろには伝えたい気持ちがある
怒りはつらさや悲しさを一瞬でも忘れたいために、怒りをもつのです。怒りはつらさ、痛みなどをごまかしてくれる役割もしているからです。
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誰にでも、怒りに任せて相手を咎める発言をしたり後先考えずに行動し、冷静になって後悔した経験があると思う。
湧き出てくる怒りを自分なりに分析する習慣が身につけば、感情を抑えられる人になれるはずだ。
もちろん、ムカッときた時は冷静になることは不可能だろう。
そこで、これはと思ったのが本書で紹介されていたアンがーログをつけることだ。
感情の強さ、行動、結果、異なる考え方を分析する習慣を身につけたいと思う。
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自分の感情すらコントロールできない人が、経営者になれるはずがない。
そんな思いで、自分の怒りをマネジメントしたいなと思い、この本と出会いました。
本書では怒りのマネジメントについて書かれていますが、怒りだけでなく、「全ての感情」に応用できる考え方がのっていて勉強になりました。
マネジメントされる側ではなく、マネジメントする側に立つ人におススメです。
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ビジネスパーソン、リーダーはいかなる時でも
冷静さと、毅然とした態度を求められるもの。
自分をセルフマネージメントする事が大事ですね。
その中でも”怒り”の感情をコントロールするのは、
なかなか難しいものです。
過去にこんな失敗がある方、思い当たる人は必見です。
・部下を叱るときに、必要以上に怒鳴りちらしてしまい信頼を失った。
・小さな事でイライラしてしまう。
・自分の短気な性格をなんとかしたい。
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久々のヒットかも。
「自分の為に」、怒りをコントロールしようというスタンスが良いですね~。
自分のコア・ビリーフ(信念)は何か?それを人に押しつけていないか?
コーピングマントラ(いらいらした時に唱える)も具体的で良いですね。
(本文中13個の例があるのですが、そこから抜粋)
「大丈夫。なんとかなるさ」
「こんなことぐらいで負けないぞ」
「相手も悪気があるわけじゃないんだ」
「落ち着け。怒ってもなんの得にもならない」
明日から、活用します!
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感情的・主観的にならずに、もっと冷静に客観的に動けるようになりたいなー、とは前々から漠然と思っていたので、一度体系的に勉強してみたくて読んだ本。怒りに限らず、感情のコントロール方法が色々と載っていて、結構参考になったと思う。
[読書録]====================================================
■序章:できるビジネスマンほどイライラ、ムカムカに振り回されない
怒りたくて起こっている人はいない。そしてどんな出来事も、実はあなたを怒らせることはできない。
自分の「べき」という意見に縛られて物事を考え、その考えをもとに怒りを産み出してしまっている。
「べき」は自分の欲求でしかないことが多い。立場や意見の違いを受け入れられないことこそが怒りの正体。
怒っても結局はあなたが損をする。
怒りを感じたときにこそ、その目的を思い出す。
■第一章:人間関係を劇的に変える!アンガーマネージメントの仕組み
コアビリーフ:普段信じているもの、判断の基準にしているもの。自分がどのようなコアビリーフを持っているのかを知ることが重要。
マネージメントの基本:「行動の修正」と「認識の修正」の2つ。
「認識の修正」には、まず自分がどうして怒るのかをアンガーログにより記録し、客観的に把握することが基本。
■第二章:やりたい自分のイメージトレーニングから始めよう
ソリューションフォーカス:解決策に焦点をあてる。
怒りの原因を徹底して追求することよりも、怒りをどうコントロールしたいのかを思い描く。
ミラクルディ・エクササイズ:理想的に怒りをコントロールすることができる日が来たとして、どんな日になっているのかを具体的に想像すること。
・誰が最初にあなたの変化に気づくでしょうか
・その人はあなたのどのようなことに気づくでしょうか
・その人はなぜあなたの変化に気づくのでしょうか
・何をあなたに言ってくるでしょうか
・他には誰があなたの変化に気づくでしょうか
・なぜその人達はあなたの変化に気づくのでしょうか
・変化に気づいたら、あなたに向かってなんと声をかけてくるでしょうか
・あなた自身は自分のどのような変化に気づくでしょうか
・感情面ではどのように変化しているでしょうか
・行動面ではどのように変化しているでしょうか
・あなたにとっての理想の日を10段階の10とすると、今日は何段階にいるでしょうか
・どうしてそのように思うのでしょうか
・最近自分の理想の日に最も近い日があったとしたら、10段階のうちのどれくらいだったでしょうか
・その日は何をしていた日でしょうか
・誰と一緒にいましたか
・その人はあなたのことをどう思っていたでしょうか
24時間アクトカーム:感情はどのようであったとしても、表面的にはとにかく24時間穏やかに振舞う。
自分が怒らないと周囲はどんな反応をするのかを実際に体験することが目的。
■第三章:���チン!ムカッ!ときたときの感情の抑え方
人は一瞬にしては怒らない。怒りの感情が生まれるまでには、人は幾つかの段階を踏む。
ストップシンキング:むかつくことを言われた時など、とっさに余計なことを言わないために、文字通り全ての思考を止める。
ポイントは、相手の発言理由や原因など、一切のことを考えないこと。
ディレイテクニック:頭を怒り以外のものに集中させるため、ちょっと小難しい計算をする。
グラウンディング:思考を釘付けにする。何かを真剣に観察している間、少なくともあなたの意識は、怒りに関することから離れていられる。
コーピングマントラ:自分を落ち着かせたり、勇気づけたりするのに有効な言葉を予め用意しておき、自分自身に言い聞かせる。
必ずしも言葉ではなくても、ジェスチャーでも良い。
■第四章:記憶することであなたの怒りを見える化しよう
怒りを測るスケールテクニックを身につける。
・軽いイライラ、不愉快、不快感」
・頭に血が上る、むかつく
・とても強い怒り、憤り
・自分ではコントロール不能な怒り
怒りの段階を自分で測れるようになると、目の前の怒りに対処しやすくなる。
アンガーログ:紙に書くことで感情を認識する。できるだけ主観や思いを入れないように書く。
ストレスログ:自分のストレスを分類してその正体を知ることにより、楽になることがある。
ストレスは大きく4つに分けることができる
・重要かつ自分で変えられるもの
・重要だが自分では変えられないもの
・重要でなく、自分で変えられるもの
・重要でなく、自分では変えられないもの
自分では変えられないのであれば、受け入れるほうが賢明。ただし、受け入れるということは諦めるということではない。
受け入れる:世の中には自分の思うとおりにはならないことがあるということを知っていること。
諦める:自分が望むことはいつでもそうなるべきなのに、今回はたまたまそうはならなかった。
■第五章:無理せずできる!怒らない仕組みの作り方
3コラムテクニック:なにか怒りを感じる出来事が起きた時を思い出し、以下3つについて段階をおって考える。
・はじめに思ったこと、
・認識のエラー
・リクレーム(言い換え)
トリガー思考:怒りが表に出るきっかけになる考え方。
過去に経験した苦しみ、辛さ、悲しみは、今後も同じように繰り返されるわけではない。トリガー思考の原因となった苦しみ、辛さ、悲しみは、あくまで過去のこと。
■第六章:本心が伝わるコミュニケーションスキルを身につけよう
あなたが人を動かしたいなら、怒りに任せて何かを言うことは逆効果。
「絶対」「いつも」「必ず」という言葉を使いたくなったら、他に正確な表現ができないか考えてみよう。
「べき」という言葉で、あなたの価値観や考えを押し付けないようにしましょう。
会話の主語を「私は」にしてみる。自分が困っているはずなのに、主語が私ではない場合がある。
主語を「私は」にすると、伝わるのはあな���の思い。
自分の意見をはっきり伝えること、自分の主張を通すことと、相手の立場を思いやることは何ら問題なく両立できる。
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あくまで日常によくあるイライラ対策に向けて書かれた本。
病的な怒りの衝動だとか、モラハラ被害による怒りの対策本ではないのでその辺は注意が必要。
イライラをセルフモニタリングし点数化するやり方や、認知の歪みの矯正、イライラを寸止めする方法などの知識は部分的には役立ちそう。
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認知の歪みを正すというのが主たる内容。
その意味で、うつ予防本やストレスマネジメント系の本の内容と近い。
「アンガーログ」は、なかなか効果がありそう。ダイエットと同じ。
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買って読んだのは大分前。自分のイライラをコントロールすることが目的。
アンガーログをつけるのが続きはしないが、役にたってると思われる一冊。
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怒りをなくす方法論かと思っていたら、怒りを受け止めより良い方向へ導く方法論。怒りを記録化し、見える化することで客観視することができ、それを繰り返すことで日常のいらいらに対処することができる等、すぐにでもできそうなものが満載。
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短気だと言われることがあります。
後で考えたら「なんであんなことで感情的になったんやろ」と反省することもあります。
怒りやイライラ、ムカムカといった自分の感情をコントロールできたらと思って、この本を読んでみました。
どっかで読んだり、聞いたり、試したことのある内容がほとんどだったけど、体系的にノウハウを書いてあるのが良かったです。テクニックだけじゃなく「こうだからこう考えてこうする」という理屈の部分がしっくりきて、メモもとりやすいなぁという印象を受けました。
とりあえず、おだやかな人間を目指したいです。
で、思い出してみると、酒に誘発されてイライラしていることが多い俺。なんといっても、まずは呑みすぎないところからかも知れないな(汗
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イライラや怒りのコントロールに焦点を当てた一冊。感情的に怒っても、何も良いことはない。そのことには皆同意できるのではないか?怒ることが必要な局面もあるだろう。でもそんな時も、目的意識を忘れず、積極的な選択として怒ることができると無用なストレスから解放されるのでは、とおもった。なんでもそうだが、感情と事実の切り分けがとても大事。特に部下を持つ人、子育てをする人に読んで欲しい本です。