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商品説明
知の旅人にして希代の博物学者南方熊楠。若き日の彼が留学先のロンドンで、次々に遭遇する奇妙な事件の数々。時あたかもヴィクトリア王朝華やかなりし19世紀末のイギリス。「黄色い頭脳」と謳われたクマグスの博覧強記と奇行が、人跡未踏の謎を解く。「ノーブルの男爵夫人」「ムカデクジラの精」「巨人兵の柩」「清国の自動人形」「妖精の鎖」「妖草マンドレイク」計6編を収録。【「BOOK」データベースの商品解説】
時あたかもヴィクトリア王朝華やかなりし19世紀末のイギリス。知の旅人にして希代の博物学者、「歩く百科事典」と呼ばれる南方熊楠が、留学先のロンドンで難事件に挑む。「ノーブルの男爵夫人」など全6編を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
ノーブルの男爵夫人 | 7−45 | |
---|---|---|
ムカデクジラの精 | 47−85 | |
巨人兵の柩 | 87−128 |
著者紹介
東郷 隆
- 略歴
- 〈東郷隆〉1951年神奈川県生まれ。國學院大學経済学部卒業。93年「大砲松」で吉川英治文学新人賞、2004年「狙うて候」で新田次郎文学賞を受賞。他の著書に「人造記」など。
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紙の本
南方熊楠を探偵役に設定するとは、良い着想
2009/01/08 20:42
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
南方熊楠を探偵役に設定するとは、良い着想である。博覧強記、生き字引、歩く百科事典たる実在した変人奇人異才が主人公であるから。もっとも推理小説としての推理の過程は、シャーロック・ホームズを主人公とする探偵もののように、現時点では古くさい。この本の古書風の装幀などをみれば、あえてそのようなものを狙ったようだ。おもな舞台が百年以上も前のロンドンでもあるし。
やや猟奇的、伝奇的な殺人事件や誘拐事件にたいし、熊楠の研究対象である博物学や、民俗学などにどのように絡んで、かつ事件解決に関係しているのか、そのへんが読みどころであろうか。
どこまでが記録にある事実で、どこからが著者による虚構なのか、そのようなことも考えながら読むのもおもしろい。南方熊楠の伝記や著作を読んでいる人には、興味深く読めるであろう。知らなかった人は、実在の南方熊楠についても関心を持つようになるであろう。