紙の本
エクストリーム・アイロニングって?
2009/01/24 16:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:霧吹 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表紙の写真にインパクトがあった。
読み終わり、まわりに聞いてみると、
すでにテレビで紹介されているらしく、
「あーそれ見た見た」と思い出したように言う人が数人。
実はそんなに、有名になっていた人とは知らなかった。
いや知らずに読んで正解だったかもしれない。
パフォーマンスが先行してしまい
ふざけた印象に映り、読まずに終わっていただろうから。
読み進むにつれ、アスリート的な印象が濃くなっていく。
アイロンと電源を背負い、片手にアイロン台を抱え山頂を目指し、
登頂とともに、高揚が満足感に達したところで、アイロン台を広げ
山頂の光と風を受けながら、シャツのしわを静かに伸ばし、
心を鎮めていく。
そこには、体験した人しかわからない、爽快感があるようだ。
アスリートになる以前、著者のアイロンかけを始めたきっかけや、
その後のアイロンそのものへのこだわりなど興味深く感じられた。
なにごとも極めるということは、その人の生きがいになるだけでなく、
他人の視点を変えることができる。
いつものおっくうなアイロンかけが、自らの癒しに変わる人も、
少なくないだろう。
紙の本
情熱が伝わりました
2023/04/02 20:14
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投稿者:sachi - この投稿者のレビュー一覧を見る
松澤さんのエクストリームアイロニングに対する情熱が伝わる本でした。
そのスポーツを習得+アイロンがけも習得。全く関わったことのない自分には遠い世界で、なんて大変そうなんだろう…と思いました。しかし、載っている写真の数々に写っている松澤さんと仲間たちは生き生きして見えました。
自然の中でアイロンがけしてる姿は気持ちよさそうでした。
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固定概念の向こう側
本気で何かを取り組むことにユーモアがうきでてくるものだと思った。
人生はすばらしいものだとつくづく気がつく
想像ではなく実際にやってみて気がつくことがある。これは大切だ。
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日ごろからアイロンがけに魅力を感じていたアスリートである著者が歩み続けるフロンティアに見出すものは何か!?
何か熱いモノが足りない方はぜひ読んでみましょう。
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日本における「エクストリームアイロニング」の第一人者である著者が、エクストリームアイロニングへの熱い思いを記した一冊。熱すぎる。
「エクストリームアイロニング」とは山の上、断崖、海などの苛酷な自然環境の中でアイロン掛けをするスポーツ。非常に過酷な環境下で見事にアイロン掛けを達成できると、それは素晴らしい爽快感が得られるそうな。
TVで見たことある、これ。でもそれはどっちかという「こんな変なところでアイロン掛けをするお馬鹿な僕たち」というお笑い的パフォーマンスの色合いが強かったのだが、著者は違う。
松澤等氏のエクストリームアイロニングにかける思いは熱く、マジで、ガチだ。いわゆるお笑い系のエクストリームアイロニングは邪道であると一刀両断。真摯なスポーツであるエクストリームアイロニングの道を追い求める。
いつ開かれるのかもわからない世界大会に向けての大技「エアリアル」や「ジャックナイフ」の開発と鍛錬に余念がない。
最初は硬派と見せかけたギャグパターンかと思って読んでいたが、徹頭徹尾超真剣。最後まで読みきると、著者のエクストリームアイロンへの激しく熱い思いに胸打たれる・・・・・・・いや、さすがに、ちょっと引いちゃったな。
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P79
しかし、アイロンを滑らせているうちに、少しずつ僕の心境に意外な変化が訪れはじめたのだ。アイロンを滑らしながら感じる、このなんとも気持ちのいい感覚。次第に家で日常のアイロン掛けをしているような感覚にとらわれていったのだ。しかし視線を上げると、そこは雄大な関東平野が広がる山頂からの大パノラマである。そして視線を落とすと、なんと日常のアイロン掛けがそこに存在するのだった。この山頂でシワを伸ばすアイロン掛けという行為に意外にも魅力されていったのである。この、まったく新しい感覚はなんだろう。そして今度は全身に鳥肌が立ってくるのを感じた。
「なんなんだ、この感じは……」
・・・
山頂でのアイロン掛けの後に、僕は心地良い脱力感をも感じ取っていた。後に何度も味わうことになるが、それがたぶん「究極の癒し」である。
P124
通常アイロン掛けは家事なので、外でスポーツに取り入れてその行為をしていると、単純に馬鹿扱いされることもある。エクストリーム・アイロニングは、見た目の滑稽さゆえ、これは仕方のないことだと僕は理解している。
・・・
野次もそうだが、岩壁や切り立った山頂では、その恐怖心から精神のバランスが乱れる乱れる場合もあるだろう。しかし、そこでまさにエクストリーム・アイロニングの真価が問われるのだ。僕らは、さまざまなハードなシチュエーションにおいてアイロン掛けをすることにより、冷静な心を取り戻す。だから、なにかしらの理由で精神のバランスが乱れた場合でも、そこでアイロン掛けをすればすぐに鉄の平常心が心に宿り、その結果強い精神を保てるはずなのである。
P136
こうして僕は、山岳エクストリーム・アイロニングで得る高いレベルの達成感と究極の癒しの真髄を、ここ富士山頂にて強烈に体感し、ある意味実証してみせたのである。富士山頂にて最大限に高揚した気持ちを、ゆっくりとしたアイロン掛けを繰り返すことによって少しずつ山頂に納めてから、僕はひとり帰途についた。この日を境に、僕はさらにひとつ上のアイロニング・ステージに到達したように思う。
P205
・・・
簡単に言ってしまえば、僕はただ外で掛けるアイロンが好きで、そのちょっとしたプラスアルファがエクストリーム・アイロニングなのである。たとえばビールは外で飲んだほうが気持ちがいいし、しかもカヌーに乗りながらとか、山頂で飲んだほうがもっと美味しく感じるはずだ。エクストリーム・アイロニングとは単純にそういうことなのであり、僕にとってはそれがビールではなく、たまたまアイロンだっただけなのだ。
●これまで散々語ってきたことが何なのかと思えるほど単純明快なまとめ。まさにスポーツマン。清々しい。
☆きっかけは、気負わずに読める本を探していたときに、R25課題図書の書評で見たこと。
読了日:2010/09/14
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20101209読了
アイロンがけを家の中だけでなく、山の上や競技的に行うというエクストリームアイロニング。
このエクストリームアイロニングの日本の第一人者による紹介本。
今までエクストリームアイロニングは知ってはいたが、冗談みたいなものかと思っていたら、かなり本格的でありハードなスポーツなんだな、と感じた。
周りから見たら変でも、個人が楽しんで昇華できれば何にでも一つのジャンルになるのかな、と感じた。
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読んでいる途中で思わず笑いがこみ上げてきます。アイロンがけにここまで打ち込めるとは。でも、いたって真面目にとりくまれているところは好感もてます。
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スポーツの秋、何か新しいことを始めたいと思った時にこんなものはいかがでしょうか?「エクストリーム・アイロニング」すなわち「究極のアイロン掛け」簡潔に説明すると「野外でおこなうアイロン掛け」。山頂で水中またアクロバットをしながらアイロン掛けをするなど、楽しみながらアイロンを掛けている。読み進めていくうちに天気の良い晴れた日に外でアイロン掛けをしたくなる。
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エクストリーム・アイロンてご存じ?今私が一番注目しているスポーツだ。自分の夫が選手だったらどんなにか素敵だろうと思う。山の山頂でアイロンをかける男たちの真摯な姿を書いたもの。
ブログ→http://zazamusi.blog103.fc2.com/blog-entry-160.html
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文句なしに素晴らしく楽しかった!尊敬!超マイナースポーツ<極限のアイロン掛け>エクストリーム・アイロニングの日本での先駆者であり最先端をゆく方の奮闘記。読み物としておもしろいのはもちろん、柔軟な考え方・経験と練習の積み重ね・それに支えられた現実的で芯の通った美学・客観的視点と常に先を見据える言葉…。現在進行形で何らかの先駆者かつ最先端を行く人の話をこんなにおもしろく気軽に読めるなんて!あぁ楽しかった!
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第41回天満橋ビブリオバトル テーマ「とぶ」で紹介した本です。
チャンプ本。
http://www.city.itami.lg.jp/SOSIKI/EDSHOGAI/EDLIB/biblio/past/biblio25/1394950991361.html
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山のてっぺんまで
無駄なものを運んで
奇異の目で見られながらも
シワとりに没頭する
山に登ること自体が
ある意味苦行ですから
その上にある 爽快感・・・
うん ちょっとわかる
ジャンプしたり イナバウアーしながら
アイロンをかける
色物一発芸にも思えますが
決まった写真をみると
やはりニンマリしちゃいます
そんな なかなか共感できない
スポーツであっても
一心に行う姿は
やはり清々しいです
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アイアン・ロータスのくだりは本当に笑った。やばい。
すでに習熟した何かと何かを掛け合わせたことで、松澤さんはその「高み」に到達したのだろう。
「すでに習熟した」というのが重要。
この前読了した「うつ病九段」でも思ったが、完全に自動化されるレベルで何かを習熟するということは、自らを助け、次のステップへ導くものなんじゃないだろうか。
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色々なエクストリームスポーツのなかでも、なんか大変そうだけど試してみてもいいかも?!!と思わせてくれる、アイロニングの世界。特に山の頂でかけるアイロンは気持ちよさそう!!非日常のなかに、ぽっかり出現する、日常のパーソナルな家事作業、のその状況が面白い!