「honto 本の通販ストア」サービス終了及び外部通販ストア連携開始のお知らせ
詳細はこちらをご確認ください。
読割 50
紙の本
思春期のアスペルガー症候群 (こころライブラリー イラスト版 不思議な「心」のメカニズムが一目でわかる)
著者 佐々木 正美 (監修)
自己形成がおこなわれる大事な思春期に、アスペルガー症候群を自覚しはじめる子どもたちが、劣等感に苦しんだり自己否定的な考えに陥ったりしないように、正しい理解とサポート法を解...
思春期のアスペルガー症候群 (こころライブラリー イラスト版 不思議な「心」のメカニズムが一目でわかる)
思春期のアスペルガー症候群
05/16まで通常1,430円
税込 715 円 6ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
紙の本 |
セット商品 |
- 税込価格:7,150円(65pt)
- 発送可能日:購入できません
このセットに含まれる商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
商品説明
自己形成がおこなわれる大事な思春期に、アスペルガー症候群を自覚しはじめる子どもたちが、劣等感に苦しんだり自己否定的な考えに陥ったりしないように、正しい理解とサポート法を解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
不思議な「心」のメカニズムが一目でわかる
《講談社こころライブラリーイラスト版》
【子どもたちの悩みを正しく理解し、問題を解決する決定版】
友達と同じように行動できない、相手の気持ちがわからない、自分は「ふつう」じゃないの!?
障害を自覚しはじめる思春期に子どもたちが直面する悩みとは?
豊富なイラストで子どもたちのこころの変化を解説し、適切なサポート法をアドバイスする一冊。
(まえがきから)
本書では、自己形成がおこなわれる大事な思春期に、アスペルガー症候群の子が劣等感に苦しんだり、自己否定的な考えに陥ったりしないようにするためのヒントを紹介しています。友達への仲間意識から恋愛感情、そして性欲まで、思春期に子どもたちが直面する、みずみずしく、それゆえに複雑な感情の、受け止め方のヒントです。
アスペルガー症候群の子が、周囲の無理解な対応や、家族や友達との衝突に悩み、青春の輝かしい時期を悲しみのなかで送ることのないよう、本書を役立てていただければ嬉しく思います。
【本書のおもな内容】
第1章 思春期独特の悩みとは
[行動特徴]ほかの子にあわせて行動できない/こだわりが強い子だと言われる
[思春期の悩み]自分は「ふつう」じゃないと感じる
第2章 友達と対等に付き合いたい
[自意識]自分は人より劣っていると思いこむ/人の意見に耳をかそうとしない
[ケンカ・対立]ほかの子のミスを執拗に指摘する/金銭トラブルに巻きこまれやすい
第3章 恋の仕方がよくわからない
[恋愛感情]相手の気持ちを考えずにアプローチ/発達障害の人は、結婚できるのか
[性の意識]マンガの通りに交際しようとする/手がふれあうことにストレスを感じる
第4章 将来への不安がぬぐいきれない
[挫折感]不登校・ひきこもりになって苦しむ/感情表現ができず、家庭内暴力に
[将来への不安]自分にあった仕事がわからない/不安をつのらせ、うつ病になる子も
第5章 家族や友達に理解してほしいこと
[本人の思い]命令しないで、話を聞いてほしい/公私の境界線をはっきり知りたい/理解してくれる相手に出会いたい【商品解説】
目次
- 家庭に、学校に、居場所がない――アスペルガー症候群の子の悩み
- 《第1章 思春期独特の悩みとは》
- 【アスペルガー症候群】3つの特性をもつ発達障害
- 【行動特徴】友達との会話が、かみあわない/ほかの子にあわせて行動できない/こだわりが強い子だと言われる
- 【思春期とは】心身ともに成長する10~18歳ごろ
- 【思春期の悩み】自分は「ふつう」じゃないと感じる
- 《第2章 友達と対等に付き合いたい》
- 【自意識】自分は人より劣っていると思いこむ/人の意見に耳をかそうとしない
- 【仲間意識】友達グループに入れなくて戸惑う/クラスメイトを仲間だと思えない
- 【アドバイス】ひとりでいたい気持ちも尊重しましょう
著者紹介
佐々木 正美
- 略歴
- 1935年、群馬県生まれ。川崎医療福祉大学特任教授、ノースカロライナ大学医学部精神科非常勤教授。新潟大学医学部を卒業後、東京大学、ブリティッシュ・コロンビア大学、小児療育相談センターなどをへて、現職。専門は児童青年精神医学、ライフサイクル精神保健、自閉症治療教育プログラム「TEACCH」研究。糸賀一雄記念賞、保健文化賞、朝日社会福祉賞などを受賞。
関連キーワード
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
もしかして・・・と思って、この本を手に取ったならば、併せて当事者の手による本をたくさん読むことをお勧めします。
2009/01/14 22:59
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を手にする人はどんな人だろうか。
もしかしてと思っている本人だろうか。
あるいは、うちの子がもしかしてと思っている親御さんだろうか。
本の表紙には、タイトルとイラストとともに、このように書かれている。
友達と同じように
行動できない
相手の気持ちが
わからない
自分は「ふつう」じゃないの!?
これは、本人向けのメッセージに見える。
もうひとつはこのように書かれている。
障害を自覚しはじめる思春期に
子どもたちが直面する悩みとは?
正しい理解とサポート方を徹底解説。
こちらは、家族や教師などの支援者向けのメッセージに見える。
まえがきに書かれている説明を少し引用してみよう。
「本書では、自己形成がおこなわれる大事な思春期に、アスペルガー症候群の子が劣等感に苦しんだり、自己否定的な考えに陥ったりしないようにするためのヒントを紹介しています。友達への仲間意識から恋愛感情、そして性欲まで、思春期に子どもたちが直面する、みずみずしく、それゆえに複雑な感情の、受け止め方のヒントです。」
「アスペルガー症候群の子が、周囲の無理解な対応や、家族や友達との衝突に悩み、青春の輝かしい時期を悲しみのなかで送ることのないよう、本書を役立てていただければ嬉しく思います。」
やはり、支援者向けだろうか。
本書のシリーズとしては、『大人のアスペルガー症候群』もある。
悩みはライフステージによって異なる部分もあるので、
このように分けてシリーズになっている点、
また、イラストや図を使って、ポイントを分かりやすく説明しようと
試みている点は、評価したい。
こうしたら、さらに読みやすくなったのではないかと思う点もある。
まえがきには、「ヒントの紹介」となっているのだが、
実際は、「解決法」よりも、「特徴」や「悩み」の方に
ページを割いているような印象を受ける。
「行動特徴」や「悩み」などは、
本人も家族もたくさん思い当たっているのではないかと思う。
それらをわかりやすく整理していることは評価したいが、
知りたいのは、むしろ、その先の「ヒント」の方ではないだろうか。
このような特性とうまく付き合いながら、
自己肯定感を持って生きていくにはどうしたらいいのか。
「悩み」や「特性」と同じ数だけ、
いやそれ以上に、ヒントをたくさん書いてもらえればよかったと感じた。
そうすれば、本人が読んでも、
もっと元気になれる1冊になったのではないかと思う。
また、「本人の気持ち」を書いた部分もあるのだが、
全体として「定型発達」の「専門家」の視点という印象がある。
これを本人が読んだ場合は、周りから自分がどのように見られる傾向に
あるのかを知るヒントにはなるが、
この1冊だけで自分のことを見ようすると、
自己肯定感が高まらないのではないかと感じた。
それを補う方法として、私は、当事者が書いた自伝を
たくさん読むことをオススメしたい。
そこには、自分と似た特性もあれば、違う特性もあるだろう。
それでも、何かしらヒントになって、元気になれるのではないかと思う。
耳から聞いた情報よりも目から入ってくる情報の処理の方が
得意という特性がある人ならきっと、
たくさんの本を読むことは、苦にならないのではないかと思う。
アスペルガーの当事者が、自分の特性やこの世界を
どのように捉えて生きているのかを知り、参考にすることができるだろう。
私自身は、専門的な勉強もしてきたが、
子どもの頃や思春期の頃を思い出すと、
いや、今でもしてしまうコミュニケーションにおける
数々の失敗から考えると、未診断ではあるが、
思い当たる特性を持っている。
そのため、どうしても、
「本人はこの情報をどう受け止めるだろう」ということが気にかかった。
最後に、この本の「悩みの解決法」の中で、
励まされたことに触れておきたい。
それは、「無理に友達を増やそうとしない」(p.40-41)という
項目である。
ここには、次のように書いてあった。
「誰とでも仲良くして、友達を増やそうとすると、
アスペルガー症候群の子は苦しみます。
集団行動が苦手な場合は、友達が少数でもよいのだと考えましょう。」
「人数に決まりはない
友達は100人でも、0人でもかまいません。
人数を気にするより、少数でも理解のある友達がいればよいと
考えるべきです。」
そして、スケールが書いてあった。
メモリのところにコメントが書いてある。
「友達が0人でもかまわない。生活の安定が最優先」
「数人の友達にサポートしてもらうと暮らしやすい」
「誰とでも付き合う生活では、疲れがたまる」
本や文字からの情報が、誰かに言われるよりも、
すっと入ってくる者にとって、
これが字になっていたことは、どれほど救いになったことか。
運動や実験や手先を使うものは不得意だったけど、
勉強は比較的得意だったから、学校生活は、なんとかなってはいた。
でも、何より、友達作りが下手なこと、
遊び下手なことを意識することが、
どれだけ自己肯定感を引き下げていたことか。
何をもって友達かというところもまた考えどころでもあるが、私は、
本を友達にして生きてきたし、
趣味やインターネットを通した距離ならどうにかなること、
少人数なら近しい関係もどうにか作れることを学んできた。
これからもそうやって生きていくだろう。
友達の数は多くはないかもしれない。
でも、それでもいいのだと、この見開きは、静かに励ましてくれたのだ。