主将！！地院家若美 ６ （講談社コミックス）

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投稿者：♂猫Junn-Junn　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

…この第6巻で印象に残ったことは…
作品世界内での出来事的には、今までは、
登場する各キャラ達は、学年が進級したりはせず、
この作品は、ずっと永遠に同じ学年のまま時間がLoopする系の、
少なくとも、前巻収録の第39話までは、
そういう作品世界の物語…という認識だったんだけど、
今巻収録話(第41話～第47話)の内の、
第42話「校長!!天院家老醜の巻」の中で、桃戸美柑が2年A組、
という記述が出てきて…1年生から2年生に進級してる、
と判明し、そうすると…
前巻第5巻収録の最後の話…第40話「ワカミトコーモン漫遊記!!の巻」
から学年が進級した感じに、なってたのかな、と。
そして、
大内裏高校校長「須磨隆臣」が、
前巻収録の第39話「セリアよ銃を取れ!の巻」で、
覚のセリアの破心眼を受け心神喪失状態になり校長としての職務遂行不能状態、
になったのを受けて、
天院家老醜が当面の代役として校長に就任、
一緒に、蛇神狩谷や覚のセリアも学校職員として赴任してくる、
という形になり、
シリアス格闘技路線じゃない、学園どたばたコメディ路線のパートに、
天院家側のキャラ達が何時でも登場出来る形に、
作品内のキャラ配置が再構成された形になって、今までよりも、
コメディ要素の幅が広げられるようになった、
みたいな…あと、
若美の妹「地院家螺木奈」の柔道部入部が許可される…という話の流れになり、
今までよりも、色々な話に登場させ易くなった、と。

ソレ以外でのキーワード的要素としては、
「桃戸美柑の潜在能力」=「菩薩の気(オーラ)」に初対面時に老醜が気付き…
勿論、若美も、美柑のその才能に気付き認めている、
という部分が…キャラの魅力が増す新しい要素として明示されてきたな、
と。

…そして、全く別観点で印象に残った点が…
今、現時点2022年10月頭時点で、2008年に連載されていた内容の第6巻を、
読んでいるわけだけど…その、今だから、ハッと思ったというか…
去年2021年から今年2022年春にかけて
村上春樹の小説「ドライブ・マイ・カー」を原作とした映画作品が、
日本だけでなく、世界でも話題になり、
米国のアカデミー賞の国際長編映画賞を受賞したり、
その他の部門でもノミネートされたり、他にも海外の色々な映画賞を受賞したり…
という状況を知った上で、
この第6巻収録の第46話「ドライブ・マイ・カーの巻」の
サブタイトルを見た時に、
あれ?コレって村上春樹の小説をネタにしたパロディなのかな…
と思って少し確認してみたら、
村上春樹の短編小説「ドライブ・マイ・カー」は、
2013年秋頃に初出掲載された作品で…、
つまり、地院家若美は、
村上春樹のよりも5年前の2008年に、
「ドライブ・マイ・カー」などたばたコメディを展開してたんだな!!
と思って、「BL系(?)格闘ギャグ漫画」地院家若美ユニバースの奥深さを感じたり…

あと、巻末に特別収録ってことで、
地院家若美の原点!「まんが少年三国志21」
の中のエピソード「螺木奈・ハートアタック!!」ってのも収録されていて、
マガスペの2003年NO.1掲載ってことは、2002年末頃に執筆された話…
その頃のあれでは、螺木奈は若美の女装している弟、
って設定だったんだな、と、へぇ、と思ったり…


…そんなこんなで、「主将!!地院家若美」全11巻の内の丁度真ん中に当たる、
この第6巻も、色々と楽しめたんで、よかったな、
と満足しています。