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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.4
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/214p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-314431-1
紙の本
三人姉妹
著者 大島 真寿美 (著)
大学を出ても就職せず、ミニシアターでバイトしながら仲間と映画作りをしている水絵は三人姉妹の末っ子。長女の亜矢はある日子連れで実家に戻って離婚騒動に、次女の真矢は不倫を脱し...
三人姉妹
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商品説明
大学を出ても就職せず、ミニシアターでバイトしながら仲間と映画作りをしている水絵は三人姉妹の末っ子。長女の亜矢はある日子連れで実家に戻って離婚騒動に、次女の真矢は不倫を脱し、奇病にもまけず転職に成功。水絵は映画合宿がつぶれて、好きな彼とはうまくいかず、夜中のドライブを楽しんだけど、今度は家族の危機が!三姉妹のゆるやかな毎日を瑞々しく描き心温まる長編小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
お互いの恋愛事情も、昔の恥ずかしい失敗も、ぜーんぶとっくにバレている!? 時には友だちよりも親密で、恋人よりも頼りになる? 三姉妹の恋と仕事の物語。『yomyom』連載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
大島 真寿美
- 略歴
- 〈大島真寿美〉1962年愛知県生まれ。92年「春の手品師」で文學界新人賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「ふじこさん」「やがて目覚めない朝が来る」など。
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紙の本
作者の個性を味わう。
2009/11/13 05:58
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る
三人姉妹 大島真寿美 新潮社
読点(とうてん「、」)が続き、ひとつの文章が長い。句点(くてん「。」)を入れてくださらないと読みにくい。その点で、この本は読者に対して書かれたものではなく、作者本人のために書かれた作品だと誤解もします。
短編集です。冒頭の「三人姉妹」はいい出来です。同作者の「香港の甘い豆腐」は読んでよかった作品でした。この本では、三人姉妹の長姉が祖父江亜矢さん(既婚こどもあり)、次姉が福地真矢さん(未婚)、そして主人公が姉ふたりからは歳の離れた大学生福地水絵さんです。父親はタイ国へ単身赴任中で、わけありで夫の帰国を望まない母親がいます。ひとつの文章が長すぎる嫌いはありますが、味わいがある文章です。結婚というものは、愛し合うふたりだけであれば問題は少ないのですが、親兄弟その他親族がからんでくるとぐちゃぐちゃになります。入籍しなければ長くつきあえたのにということはあります。以下短編の感想ですが、三人姉妹のやりとりを中心にして書けば、もっと水準が高い作品に仕上がっただろうにと、残念な面があります。
「ジ・エンド」主人公の水絵さんと恋人未満の右京くんとの恋の様子です。こういう書き方はこの作家さんでしか表現できない個性です。
「恋の季節」上手ではあるけれど、50歳のわたしにとっては内容が幼い。
「調和の幻想」何十年も前にしでかしたエラーを、つい今しがた起こったことのように話題にして相手を責めるのが夫婦です。
「セカンドチャンス」「ゴーストシネマ」もう30年ぐらい前に流行った(はやった)桜田淳子さんの「しあわせ芝居」(作詞作曲中島みゆきさん)という歌を思い出しました。
「天国は待ってくれる」世の中にはいつまでも同じ場所にいる人とそうでない人がいる。