紙の本
考えさせられた
2012/08/02 16:34
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MOG - この投稿者のレビュー一覧を見る
私自身、オウム事件の際は学生だったので、当時「オウム」が何を
したのか良く理解出来ていませんでした。
「サリン」と言う言葉や、防護服でカナリアを持った捜査員、ヘッドギアを
付けて白服の人たち、「しょーこーしょーこ♪」の歌、全てが異様に映った事
だけ強烈に覚えています。
この本は、父親の裁判の頃に購入した本だと思います。
著者は麻原彰晃の四女で、事件当時は子供だった為15歳まで
事件に関しては知らされずに育ってきました。
その彼女の目から見た教団の様子が、込み入った大人の事情を
知らない子供の目でみたままを記したからこそ、強烈な印象を受けました。
彼女自身、異常な環境で育ったからか、文章等に精神的な未熟さを
要所要所に感じ、「洗脳」と言う言葉がアタマに浮かびました。
現在、オウムが起こした一連の事件を知らない世代の入信が
増えていると最近ニュースで知りました。
やはり、あの時に教団は解散させるべきだったと思います。
現在彼女がどこで何をしているのかわかりませんが、
「麻原彰晃の娘」との出自だけで差別されるのは不当だと思うので、
一市民として生活出来ていれば良いなあと願ってます。
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彼の娘の中に比較的"まとも"な考え方をする人がいたんだ、って思いきや彼女も"まとも"ではないことが徐々に分かってくる。
なんだろう、言っていることがあっちにいったりこっちにいったりで筋が通ってない。育った環境を考えると無理もないのかもしれない・・・と思うけど、私の生活からは程遠すぎて同情の気持ちさえ浮かばない。幼い頃の環境って一生を左右するんだなと改めて考えさせられた1冊。
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前半。壮絶な子ども時代の環境に驚き。後半。著者がどんな風に変わって行くのか期待していたら...
言うことは立派たけど最終的には「周りが悪い」といったことばかり書かれていてげんなり。
それだけ過酷な生い立ちだったんだな、と改めて感じさせてくれる本でした。
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麻原の四女が書いた本。娘が書いたことに驚き購入。
彼女は一般社会で生活していきたいらしいが、やはり教団との関係は家族ゆえ奥深い。
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若いのに頑張って書いた。って感じかな。
自分の好きなお父さんと麻原彰晃との間で揺れ動いているような。
教団のしたことに関しては謝罪はする。
しかし自分のような何も知らない者が(犯罪に手を染めていない者が)差別されるのは辛いと。
あの環境のなかで、よく普通の感覚に育ったものだ、というところか。
でも何か違和感があるんだよなー。それが育った環境の差なのか?
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信じがたいことが書いてあります。
著者が学校でいじめにあいリストカットを繰り返していたとき、姉妹や弁護士とともに学校側にいじめ対策を求めたら、校長は
「でも、さとかさんの命は一つですよね。あなた方のお父さんは、たくさんの人を殺しましたね。あなたが死んでも仕方がないでしょう」
と言ったとそうですが・・・。
言いますか、普通。教育者が、人前とくに弁護士の前で、こんなことをいいますか。校長にまでなった人が、こんなNGワードを口に出すでしょうか。
心の中でそう思ったとしても、ここは建前(理想)を言うのが校長職です。
また、著者が派遣で働いていた時、警察や公安調査庁が派遣会社と派遣先に来て「松本智津夫の娘が就職している。やめさせろ」と言ったとか。
のちに警察や公安調査庁に謝ってもらった、という記述はあったが、犯罪者の娘であることを理由に労働権を脅かすなんて、謝って済むことですか??
ここまで極端な例を連ねられると、「本当か?」「ほんとのこととウソを自分の都合に合わせて混ぜているんじゃないか?」という疑いがわき上がります。
『言わないけど思っている』ことと『口に出して言う』ことの間には大きな意識の違いがあります。
「麻原の家族は不幸になるべきだ」と思う人がいても、思うだけなら犯罪にはなりません。
麻原の家族を不幸にするために、公務員があえて職責を果たさなかったり、不幸にするために他者に働きかけたりするのは犯罪です。ここに書かれた校長も警察も公安調査庁も、ちゃんと反論反証してほしいものと思います。
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麻原の4女の手記
もちろんゴーストライターが書いているのだろうが、読んでいて気分が悪い。
被害者への謝罪と周囲の人への感謝の気持ちでこの手記を書いたと言っているが、全然伝わらない。
「麻原の子として生まれたのはあなたのせいでは無いのだから、自分の人生を精いっぱい生きてほしい」という見方もあるかもしれないが、私にはそうは読めなかった。
ここには書けないような、もっと恐ろしい気持ちになった、
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小さいときからの洗脳の中で、よくそこを乗り越えてこれたと思う。しかし、その小さなときに、これほどまでの内容がわかるのか、疑問である。
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麻原の四女が書いた手記。自分が置かれていた(そして置かれている)“異常”な日常が淡々と描かれている。暴露的なエピソードもあるにはあるが、それに対する彼女の感情が平坦すぎて読み流してしまう。そのテの本を期待した人には残念な出来かも。
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オウムの家族の中で一番まともだと思われる作者だが
やはり、生まれたころから異様な環境に囲まれていたからか
「・・・?」なことが多く感じられた
家出→元信者を頼る
これってやっぱり変だし普通じゃない
何だかんだとお金には苦労していないようなのも変
幼いころから両親の愛情を受けずに育って気の毒だとは思うが
どこかで強い決意を持って生き直さないと
生涯同じことの繰り返しのような気がする
せっかく手を差し伸べてくれた江川さんの元を去ったのが
一番の間違えだったのではないか
愛されることを知らないということは
甘えることも下手になってしまうんだな~と思った
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生きていく苦悩
オウム真理教教祖麻原彰晃氏の四女として生まれた著者。
出生時から教団の内部環境で育てられ、外界との接触がほぼ断たれた状態で成長し、サリン事件を契機に守られた世界からの脱却へ向かっていく。
表題はまさに著者の心の声だと思う。
日本は「生まれた環境はしょうがないが、努力次第で変えられる」という常識がある程度まかり通っていると信じていた。
しかし、彼女のようにあまりに事が大きなケースでは、そのような言説は全く意味が無い。
まず、大多数の共通認識を身につけるとこから始まり、すると今度はその常識に自身の人生を否定される。過去だけではなく、その親をもつ、という自分ではどうしようもなく、かつ一生逃れられない状況から苦しみもがく。
ただ、彼女の言葉からは、教団や家族への責任転嫁のような一方的な怨嗟はそれほど強く感じられない。
むしろ家族へはむしろ愛情を望む強い渇望の思いを感じる。
仲違いや叱咤があっても、根底に家族である強い信頼感を持った関係を築きたかった。けれど、多くの人間の関与により親族だけで家族という単位を構成する事が出来なくなってしまったのではないだろうか。
悪い影響を彼女に与えてしまった信仰だが、彼女の今の言葉にも信仰による影響はあるのだろう。
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著者は麻原彰晃の四女。
物心ついたころにはすでに教団で暮らしていた。
教団の崩壊がなければ、これほどの苦しみはなく生きられたのかな(幸せかどうかはわからないが)、と思う。
本人の意思とは関係のないところで振り回され、そこから抜け出すこともままならない苦しさ。
死刑判決を受けた元信者との思い出・交流のことも書かれている。身近で交流したひとだけが知るような意外な印象が描かれている。
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1995/3に地下鉄サリン事件が起こり、当時6才だった麻原彰晃の4女が事件後15年21才に書いた本。
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いろいろ複雑な環境で、
誰が何を言っても想像しかできない乖離。
辛いよなぁと思う。
彼女がボーダーみたいになるのも仕方ない。
たとえ殺人の首謀者で気持ち悪い人であっても
やっぱり父親が恋しいのは切ないな。
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最近出た元オウム真理教・麻原彰晃の三女が書いた本を読んでみたいと思ったものの、先に出ていた四女の著書から。正直なところ、どんな感想を持って良いかわかりかねる部分がある。まず、20歳そこそこの著者がここまで書けるのかということ。自身は教団との関わりを捨て家族とも離れて暮らしながら、未だ危険なオウム真理教を内側から総括すべきという使命感、教団はもちろん自身も事件の犠牲者への償いをせねばならないという思考、教団に関する理解、また文章力どれを取っても当てはまる。ただ同時に、江川紹子氏に後見人になってもらった際のエピソードを暴露と言っても良いような形で書いていたり、自身の自殺願望をはじめ直截的な記述もあり、本作を読みながら著者という人物像を組み立てる過程で混乱が起こる。さらに、これは当然なのかもしれないけれど、父に対する感情の曖昧さ。恐れ憎んでいるのか情が残っているのかが判然としない。要するに、本作が信じるに値するのか?と読み手が感じてしまうこと自体が著者の不幸であり、それこそが何故自身が麻原彰晃の子として生まれてしまったのか、という問いでもあるのだろうと感じた。