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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2009/10/20
  • 出版社: 集英社
  • レーベル: 集英社文庫
  • サイズ:16cm/367p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-08-760590-7
文庫

紙の本

カティンの森 (集英社文庫)

著者 アンジェイ・ムラルチク (著),工藤 幸雄 (訳),久山 宏一 (訳)

第二次世界大戦中、ソ連の捕虜となったポーランド人将校数千人がソ連内のカティンの森で密かに虐殺された。そのなかに、フィリピンスキ少佐がいた。だが、この事件を知らない少佐の娘...

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カティンの森 (集英社文庫)

税込 1,320 12pt

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商品説明

第二次世界大戦中、ソ連の捕虜となったポーランド人将校数千人がソ連内のカティンの森で密かに虐殺された。そのなかに、フィリピンスキ少佐がいた。だが、この事件を知らない少佐の娘ニカは、母と祖母と一緒に少佐の帰還を空しく待ち続けていた。やがて彼女の前にある過去を持った青年が現れる…。美しく悲しいニカの恋の物語と共に、ポーランド史の暗部を巧みに描き出す。【「BOOK」データベースの商品解説】

巨匠アンジェイ・ワイダ監督作品原作!!
第二次大戦初頭、ソ連領カティンの森でのポーランド将校大虐殺事件。その犠牲者の妻と娘をめぐる美しくも悲しい恋物語の中に、戦後ポーランドの陰鬱な空気と蝕まれてゆく精神を巧みに描き出す。


【商品解説】

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評価内訳

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紙の本

歴史の闇に光を

2022/01/06 22:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

犠牲者の数が多すぎることと、国家ぐるみでの隠蔽が衝撃的です。小さな幸せを願う家族の物語としても胸を打たれます。

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紙の本

偉大なるポーランド文学者・工藤幸雄の翻訳遺稿。ナチス・ドイツの仕業をよそおった、ポーランド壊滅シナリオのためのソ連国家犯罪――その犠牲となった遺族の運命を追う小説。アンジェイ・ワイダ監督映画作品の原作。

2010/02/16 21:29

9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 当然だと認めるしかないのか、仕方なくあきらめるしかないのか分からないが、「歴史」というのはほっくり返すと死体がいくつも出てくるものである。旧ソ連領内「カティンの森」からも数千にのぼる遺骨が発見された。元はポーランドの将校や有識者であった犠牲者たちは、収容所に捕虜の身で拘束されていた。実はソ連の手によって虐殺されたわけだが、それはナチス・ドイツによる仕業なのだということに公式にはされていた。
 大戦後、ポーランドが東側諸国の一員となったため事件の真実についての訴追は不可能となる。1990年になり、ようやくゴルバチョフ大統領がカティンはじめピャチハトキ、メドノエにおける同様の虐殺もまたソ連の犯行であったことを認める。犠牲者数は1万数千人にのぼるのだという。ソ連は1929年の「戦時捕虜の待遇に関するジュネーヴ協約」に加盟しておらず、そのため将校たちの待遇に対して法的拘束がなかった。

 本書はアンジェイ・ワイダ監督が映画を作るために書かれた原作小説である。インタビューを元に、犠牲者遺族の視点で描かれたフィクションとして仕上げられている。巻頭にはワイダ監督から寄せられたメッセージがあり、そこには、映画制作の目的は、すでに歴史的・政治的次元でなされている真実を明るみに出すということではなく、事件によって永遠に引き離された家族の運命を追い、個人的な苦難を表していくことだという言及がある。史実はあくまで人間の運命の背景であるに過ぎないという認識だ。

 しかし、訳者のひとり久山宏一氏が付したカティン事件に関する解説の次の部分を読むと、やはり個人の運命の背景である史実が、いかに個人の運命の多くを規定してしまうのかという点に、気が遠くなっていく感覚がのしかかってくる。やり場のない絶望感にも似た気持ちにさせられる。

(以下引用)
 彼らはなぜ虐殺されたのか。ポーランド・ソ連関係の「過去」と「未来」に関わる二つの理由が指摘されている。
 「過去」――ポーランド・ソ連戦争(1920-21)でソ連は敗れ、スターリンは、ポーランド軍人に対して強い不快感を持っていた。実際、虐殺された捕虜の中には、ポ・ソ戦争に従軍した者が多かった。
 「未来」――ポーランドの軍人と知識人の精華である捕虜たちを肉体的に破壊することで、ポーランドに指導力を失った真空状態を作り出し、将来的にそこへソ連仕込みの連中を転入させるため(戦後、1956年までのポーランド共産化は、この通りに展開した)。
(P352)

「過去」の項目については、史実が捕虜や家族に規定した運命を考えるとともに、屈辱的敗戦という史実がスターリンにもたらした運命についても考えなくてはなるまい。それはそれで1つの小説題材、研究対象たり得るものだ。
「未来」については、犠牲者と遺族のみならずポーランド国民、ソ連国民、それだけでなく、共産主義を利用した東側諸国が世界にもたらした緊張について考えるとき、私たちの運命もまた影響下にあるとも言える。
 もっともそのように史実をたぐり寄せていけば、アレクサンダー大王やチンギス・ハーンまでもが私たちの運命の規定者ということになってしまう。
 何が言いたいのかというと、私たち一個人は史実を構成していくコマだとも言えるが、私たちの運命の中にも、史実という背景が含まれてしまっているという認識もできるということだ。それは、カティンの犠牲者であるフィリピンスキ少佐の一人娘ニカを中心に書かれた、この小説を読んでいくとさらによく分かる。

 小説の書き起こしは現代を舞台としている。考古学者となったニカ(ヴェロニカの愛称)が紀元前に埋められた人たちの大量の遺骨について説明している象徴的な場面であり、「歴史において死が、どのようにして個人的な次元を失っていったか」というニカの講義の言葉に、ある家族をめぐる小説、フィクションとしてカティン事件が扱われたことの意味が表されている。

 やがて時代がニカの娘時代にさかのぼると、祖母、母、娘という三世代家族が、父の不在をどう受け止め、どう引き摺り年月を重ねて行ったのかが明らかにされていく。母は夫のフィリピンスキ少佐(元は大学教授)がカティンの犠牲者となった可能性はリストで知り得ているのだが、それを裏付ける証拠はないとして、帰還を信じて待っている。祖母も同じである。
 しかしニカは、カティン事件当時を知らないこともあり、カティン以前の家族として幸福だった過去への追慕をいい加減にすべきだという気もしている。彼女は自分の将来のために建設的に生きたいと願い、その思いは走り出した恋が形をなしていくに連れ、強い思いへと変って行く。
 ニカの恋の進展と共に、ソ連の収容所から戻った将校が一家の前に現れ、父の消息が少しずつ明らかになって行く。父の身の回り品を渡してくれた後も一家と関わりを持とうとする将校は、カティン事件の真相を探り始める。

 この人物が「東の世界」がどういうものであるかを語り出すくだりがある。ひとりひとりの人間が蝋燭(ろうそく)のように溶けていく様、それは個人が敵を己が内部に取り込んでいく過程だという主旨だが、共産主義支配の管理体制の怖さを「ふるえ」として伝える長く印象的な台詞だ。
 運命的皮肉とも言うべきものに人生を大きく支配されてしまった三代の女性たちを追いながら、万人にとっての幸福の理念が相互監視へと転化した、もうひとつの収容所「東の世界」に対する静かな批判を含めている。

 ポーランド文学者、名文筆家として大きな足跡を残した工藤幸雄が、最期の日々に心血を注いだのはなぜかということがよく分かる小説である。

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2009/11/07 14:14

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2010/04/08 22:52

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2010/04/16 01:09

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2013/02/11 21:43

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2021/12/06 02:40

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