紙の本
雪と神秘に閉ざされた町で
2023/04/01 04:07
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめられっ子のオスカルの初めての淡い恋心が、次第に悲劇的な結末へと転がり始めています。叶わない少年の想いが、年を取ることのない少女と重なり切ないです。
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北欧発の吸血鬼ものということで、物珍しさも手伝って読んでみました。
まず、北欧系の名前が覚えにくくてちょっと行ったり来たりをしましたが、全体的に読みやすかった。
『独創的な吸血鬼』だとは思わなかったのですが、幼い子どもがこういうモノになってしまうという切なさがこの物語のキモなのかなーと。
S.キングの絶頂期がいつかは知りませんが、キングっぽいところは無かったように思う…。
万人受けする吸血鬼モノではないかもですが、面白かったです。
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(2010/09/15購入)(2010/09/20読了)※以下ネタバレあり
原題は「Låt den rätte komma in(正しき者を中に入れよ)」。招かれないと他者の家に入れないのは吸血鬼のお約束。この作品でもしかり。ただ、主人公オスカルにとってエリを家へ招くことは、エリの真実を見つめ、その存在を受け入れることであり、エリを受け入れたことによってオスカルの運命は大きく変化した。
ラストは映画の方が上手。オスカルとエリを結ぶ「モールス信号」を活かした良い演出だった。
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ブラッケベリという小さな街で次々と起こる猟奇殺人。そこで浮き彫りになるのは、人が生活していくのに色々なものが欠けた人工都市の不安定さです。忘れ去られた街の悲哀が胸に迫ります。
いじめられっ子で内向的な12歳の少年オスカルは、ある日アパートの下で夢のように美しい少女、エリと出会います。それをきっかけとしてオスカルは受動的な子供からどんどん青年として成長していくのですが……
オスカルはエリが来るまで同居している母親のことも嫌いじゃなかったし、別居している父親のことも尊敬していて大好きでした。
けれどエリと出会ってから「自分の居場所はここじゃない」と気付き、今までの生活を捨てる決意をします。すべてはエリを守るために。彼女と一緒にいたいから。
これが正しい選択かはわかりませんが、オスカルにはそんなことは関係ないのです。読んでる側としては、彼をこちら側に引き止めるものが何一つ無かったことが切なく悲しい。
この小説はヴァンパイアものでもあるのですが、それは異質なもの、異形のもの、モンスターとして描かれていて、耽美なイメージは一切ありません。生き物が生きていれば当然する匂いの描写が頻繁にはいるので生々しく存在が迫ってきます。
個人的にはそこが新鮮でした。
映画の美しい初恋物語とはずいぶん印象が違いますが、とても面白かったです。
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「ぼくのエリ 200歳の少女」の原作。
映画を先に観て、しっくりこないことが本を読んでガッテン。
映画は本の挿絵程度でした。
ファンタジーとかオカルトとか映像で観るのは楽しめるけど
本で読むのは本当に苦手。
それなのに、上下巻の2冊なのに飽きることなく読めた。
ちなみに、スウェーデンのスティーブンキングと言われているけど
それとはちょっと違いますね。
( ・_ゝ・)<愛とは愛する者の前に命を投げ出すこと。
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映画と合わせての感想
原作だと登場人物が3組に分かれてると思うんですよ。
1.エリ&オスカー(+ホーカン)の吸血鬼側(?)
2.ヴィルギニア&ラッケやその仲間
3.トンミ&ステファン
2と3の2組の話が少しずつ1に近づいて行ってひとつになるっていう物語の進み方がとても良かったと思うんだけど、映画だと3はまるっと削除。
血を吸われたホーカンが吸血鬼になって病院から抜け出すので、それを追う警察官のステファンと運悪く対峙することになったトンミ。ここで話が繋がるのか!とドキドキしただけに残念なんだけど、綺麗にスパッと削ってるんだよねー。
一番印象が変わるのはホーカンですかね。映画だと「娘に愛情を注ぐお父さん」っぽいんだけど、原作だとエリを天使のように崇拝してるかと思いきや性的な目で見ていたり・・・といった変態のおっさんです。
顔に硫酸を被るシーンは、映画では一旦こぼれたので少量だけど原作ではビンにたっぷり入った状態で被るので顔が悲惨なことになります。鼻と口の部分は「ただ穴が開いてるだけ」と表記されてる。その上病室から落下して「風船のように弾けた」とも。そんな人が死なずに動いてたらもう気持ち悪いとかそういうレベルじゃない。
吸血鬼化してからは本能全開の大興奮でエリも元までたどり着き、襲い掛かる。怖すぎる・・・。
そんなホーカンの対峙したトンミも気の毒すぎる。
感想とかでオスカーの父親はゲイなのか?って言ってる人がいてビックリ!「何で!?」って思ってたけど、友人(男)とニヤニヤ笑いながら酒飲んでる→息子家を飛び出して帰る、の流れでそう見えないこともないのか。離婚の原因とも取れるしね。小説ではそんな描写はありませんでしたよ。ニヤニヤしてたのは友人が来て飲む口実が出来たから。父親はお酒を飲むと人が変わって、周りに愚痴ったり当ったりするのでオスカーは父が「怪物」になるのを嫌がって出て行った。
人の感想とか読んでると色々気付くこともあって面白いね。
やっぱプールのシーンはみんな注目するのね。
最後の列車のとこは映画の方が良かったかな。タイトルが「モールス」なわけだし。
ハリウッド版楽しみだなー。
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*上巻と同じ感想です*
映画版を観てとても気に入り、それから原作があるのを知って読んでみた、という順なので、どうしても映画版と比較しての感想になります。
あの映画は原作を上手に刈り込みながらも、少し別な味わいに仕立てていたのだなあと納得。なんというか映画版は、スプラッタだけど清純な初恋物語でした。小説のほうが性的に生々しいというかdirtyな部分があり、そこが恐ろしかったり滑稽だったり、いろいろな味わいを生んでいる。生々しいといえば、ヴァンパイアの生態描写もそうですね。
あとはトンミのサブプロットは映画では省略されていたということもあり、先が読めずスリリングでした。
過去(歴史)のない都市の空しさと、根無し草にならざるを得ないヴァンパイアの哀しみが重なって見えたのも、小説を読んで新しく受けた印象です。スウェーデンの小説をあまり読んだことがないせいなのか、常にどこか慣れない手触りがあって、最後までそこに惹かれながら読んでいた気がします。
何せすごいページターナーだった。久しぶりに熱中する読書ができて幸せ。
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スウェーデンのスティーブン・キングと言われるだけあって、
グロイ展開に何度も挫折しそうになりながらも
必死に読み終わった。
映画はアレでも相当美しくオブラートに包んでいたのだなぁ。
ヴィルギニアが哀しかった。
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やっと読み終わったー。現代ヴァンパイア物語?
同時進行のストーリーが多くていろいろ戸惑う。
あと名前がイマイチ覚えにくいのは翻訳物だから仕方ないにしても、
文体が読みにくい。もともとこういうものなのか、訳者の所為なのかはよくわからないが、独特な文章の繋ぎ方をしているように思えた。
ずっとずっと、グレーのイメージの物語。
でも、最後だけほんの少しのオレンジ。2人がしあわせになれたらいい。
映画リメイクされましたね。
http://morse-movie.com/
最初のが見たいですw
「ぼくのエリ 200歳の少女」
http://www.bokueli.com/
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時間がかかりましたが、下巻読み終わりました。
ちょっと期待しすぎたかなぁ~。
衝撃のラストを楽しみにしてたのですが、
思っていたほどではなく。
ハッピーエンドなのか?って聞かれれば、
そうなのかな~と。。
北欧の、幻想的で美しいっていうところが
もっとクローズアップされていた方が
好きだったかもしれません。
残酷なシーンの方ばかりが頭に残り、後味はよくないです。
映画がどんなふうに仕上がっているのか、気になります。
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ストックホルム西側郊外ブラッケベリ ホーカン 感染 アイアンメイデン 黒い卵パズル AB型の血液の人は、あらゆる血液型の人々の血を貰える ドストエフスキー ヴィルギニア ラッケ ホーカンVSエリ トンミ16VSホーカン ヨンニ トーマス 豚の鳴き真似
Firestarterファイアスターター(着火器)はスティーブン・キングの小説。『炎の少女チャーリー』として映画化されている。
頭の中はとても静かだ。まるで…宇宙みたいに。
天使…翼…頭がちぎれた
ミレニアム三部作
let me in =私を中にいれて
let the right on in=正き者をいれたもう
モリッシー クローバーフィールド リメイク権 カードマジック
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ずいぶんスプラッターなヴァンパイアものです。だけど最後にちらっと「ポーの一族」みたいな感じがして、それで★が一つ増えました。哀しいお話かもしれない。オリジナルの映画も日本で公開されるらしいです。
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綺麗で怖い吸血鬼のお話。去年、「僕のエリ、200歳の少女」が公開された頃から気になっていたのですが、去年は知らない間に映画が終わっていました。今回「モールス」を見て俄然原作を読みたくなり上下巻、一気読みです。もともと吸血鬼物は好きなんですが(アンライスの大ファンです)久々に読み応えのある吸血鬼小説でした。勢いで「僕のエリ」もレンタルで借りました。う~ん、甲乙付け難い出来栄えです!
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映画とはまたひと味違った面白さがあったが、映画の印象が強かったため、状況毎に映画の場面が浮かんできてある意味戸惑いながら読了しました。
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北欧の、冷え冷えとした空気が新鮮なヴァンパイア・ホラー。(かなりスプラッタ気味だけど)
スプラッタというか、クリーチャーな部分が良くも悪くもスティーブン・キング。
キングよりだいぶ「陰惨」な方向に走ってる気はしますけども。
日本人は「ポーの一族」や「屍鬼」が読めて幸せだ。とつくづく思う。