紙の本
東直己さん節が炸裂
2017/08/05 19:54
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
ススキノ探偵シリーズの9作目です。
今作は東直己さん節が大いに爆発した作品でした。
北海道を札幌をススキノを愛しているからこそ、そこに見える不正義や不条理が耐え難いことなのが読んでいてビンビンと伝わってきました。
世の中綺麗事だけじゃないということは当然わかった上で、それでも見て見ぬ振りができないことがあるという強烈なメッセージですが、初めてこの作品を読む人にはかなり灰汁がきつく感じられるのではと思います。
上のような部分は別として、ハードボイルドのサスペンスものとしても非常によくできた構成と展開で最後まで楽しめる一冊でした。
「流行り」を安易に受け入れずに自分な価値観を持ってそれに準じて生きていくことは、現代においてかなり辛い生き方であることがわかるだけに、より一層「俺」が魅力的に思えるシリーズです。
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2010/1/23 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2020/3/9〜3/15
新型コロナウイルス対策で車通勤にいているため、ちょっ時間がかかったが、600ページを超える長さを感じさせない傑作。次の映画化は本作が良いのでは?
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相変わらずコミカルとシリアスのバランスが絶妙。
脇役キャラにクセのある魅力的な人物が多いのが、このシリーズの大きな魅力。
50代に突入した探偵の言うこともわかるけど、若者もそこまで捨てたものではないと思う。
と作者も思っているから、相田の介護をする彼のようなキャラクターを登場させたのかも。
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知る人ぞ知るススキノ探偵シリーズです。
ススキノ探偵、いつのまにかかなり歳くってたんですね。
しかも子供産んでくれた彼女と別れてるし…。
彼女が探偵のとばっちりを受けてひどい目にあった作品は読んでたんだけど、この作品ではいつの間にか別れておりました。
ヤクザの桐原と、いつの間にかかなり仲がいいようになってすし、相原は病気になっちゃってるし、時間が経ったことでいつもの面々の様子がかなり変わってしまっておりました。
やっぱり長いシリーズだと時間の経過も楽しめますね。
しかも、今まで通り軽快な語り口なのは良いのですが、今回は更にそれにやや説教オヤジが入ってきてしまっているところが、なんか笑えました。
個人的には、この人の作品はストーリーで読ませるよりもキャラで読ませるっていう傾向が強いなぁと思っているのですが、今回もそれぞれのキャラがたってて、面白く読むことが出来ました。
2011年4月28日で、Book Logにこの作品を登録している人は17人しかおりませんでした。
ってコトは、あんまり流行ってないんだろうなぁとも思うのですが、東直己、結構面白いですよ~。
是非読んでみてください。
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「俺」が50代に突入。
当たり前だけど周りも歳をとり相田が寝たきりに。
話も面白くやっぱり好きなシリーズだ。
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ススキノ探偵シリーズ。探偵もついに50代に突入し、周りの登場人物も歳をとって変化した状況が興味深い。作者が感じた現代社会問題を詰め込んだ感じ。探偵は相変わらず何かカッコいい。
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昼休みに読み終えた。
このシリーズを読んでるとカクテルが飲みたくなるなぁ。
でも、最近のバーテンダーはどんなんだろう。
このシリーズのケラーのマスターのような人を見かけなくなったような、、、
久しぶりにBarで飲んでみようか。
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ススキの探偵シリーズの何番目?
近藤という画家とであって、その近藤が事件に巻き込まれたが、近藤がいろんなところに毒(?正論)を吐いてたのでなかなか真相に迫れない。「俺」自身にも!
寝たきりの相田がキーになるんだね。
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ススキノ探偵シリーズ9作目。
そもそもこのシリーズは、作者が思う現代社会への提言(くだらない事も含む)を、主人公「俺」を通して発信している作品だと思っている。
常に一人称で「俺」目線の表現、というのもそのためだと捉えている。
しかし、シリーズ当初は30歳前後だった「俺」も本作では50歳。
さすがに落ち着きもする。
そんな中で今回、「俺」とは別の意味で格別に濃いキャラの近藤というイラストレーターが登場し、「俺」に代わり作者の代弁者となっているという印象。役割を半ば譲った「俺」がバランサーになる場面もある、その過去作品とのポジションの違いが面白い。フレキシブル。
あ、「俺」って書き過ぎた。
もちろん作品のストーリー自体にも緊迫感があり、1作目からお馴染みの相田というヤクザ(6作目から寝たきりの病)がキーになってくるのもシリーズ読者には堪らない。
ススキノ行った事ないのに、臨場感がある。イメージが湧く。
黒い汚い話なのに、不快にならない。むしろ楽しさを感じる。
シリーズ最長作品なのに、中だるみしない。スッと読みきれる。
相変わらずの表現力。
酒が飲みたい。
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ススキノ探偵シリーズ9作目。
前3作はひたすらウザキャラを相手にしている内容だったせいか読むのに結構疲れた覚えがあるが、今回は久しぶりにサクサクと読めた。これまでのシリーズの最長作のようだが、全く苦にならなかったし、終わり方もすっきりと片がついたものであったので良かった。キャラ設定も良かったと思う。近藤も一歩間違えばウザキャラではあるのだが、言っていることは正論だし、好感が持てた。新しく桐原組に入ってきた若者も後半は特にいい味を出してくる。今後も出てくるのが楽しみなキャラになりそう。脇キャラの活躍も楽しみなシリーズでもある。
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「ススキノ探偵」シリーズ。
50台になった主人公の「俺」が、刺殺された飲み仲間の犯人探しをしていく中で、振り込め詐欺グループや産廃業者などの犯罪につながっていくストーリー。500ページの長編ですがストーリーに引き込まれていくうちに読み進めてしまう感じでした。
登場人物それぞれが個性的で、娯楽作として楽しめる作品だと思います。
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ススキノ探偵シリーズ。
「俺」は、50代になっていました。
50代になっても、30代の頃と、
やること(やろうとすること)が違っていないのは、若いです。
実際には、寄る年波には勝てないような事を、
嘆いていたりしていますが、まだまだ現役の「俺」の様です。
今回は、はっきりとした描写はないのですが、
前作の描写によればかなり太ってきている様子。
でもねぇ、頭に浮かぶ「俺」は、大泉洋なんですよねぇ(苦笑)。
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俺のイメージがどんどん太ってきている。
年を重ねても俺らしい。
そんなうらやましい生き方。
ストリーが、分かりやすくてとても気に入っている。
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ススキノの探偵シリーズ第8弾。
相変わらず”俺”は世間、特に品格のない若者に対して怒っている。この怒りに甚く共感するのは、自分も歳をとり、「最近の若者は...」と頻繁に思う年齢になったからだろうか。
このシリーズを最初に読んだ1992年はまだ大学生だったので、本シリーズに対する感想もあの頃と今では違うかも知れないなあ。
今度第1弾を再読してみよう。
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華がいい女なのだ。そんな華でも男とケンカする。年齢で言えば立派なオトナなのに喧嘩する。いくつになっても男女はどうも分かり合えないことがあるのだとあらためて知った。かっこいいと思える二人がケンカして、物語の後半で仲直りする。現実はなかなかそうはいかないが、それでもうらやましく思う。人生によくある、出会って別れた、というだけのことなのだ。
あまりに本編と関係のないことを書いてしまったので、本作のキーマンである近藤雅章の葬儀にむかう準備をしているシーンから抜粋。『人間は、誰とでもすれ違って、いつか、ずっと会わなくなる。これで最後だ、と自覚して別れる場合は本当に稀だ。「またな」と言って手を振って、それが結果として、永遠の別れになる。それもまた、ありふれたことだ。そうなんだよな。人生の九十九パーセントは、ありふれたことだ。それが、なぜ一々、心にヒリヒリするのか。』