六条御息所源氏がたり １ 光の章

投稿元：

レビューを見る

あの、六条の御息所の視点から見た内容なんですね。
まだ２０ページ程しか読んでないんですが、ええええ～～
と思うような事が書いてあってびっくりしています。

投稿元：

レビューを見る

恋愛小説の名手が次に選んだテーマは、千年も昔、紫式部によって著された『源氏物語』! しかも本書は『源氏物語』の訳ではなく、『源氏物語』をモチーフにした究極の恋愛小説です。
物語の語り部は、悲劇の女性・六条御息所という大胆な設定。

こういう解釈の「源氏物語」、とても面白いです。
早く続きが読みたい。

投稿元：

レビューを見る

「成仏出来ぬまま」の六条御息所が、光源氏の一生を語るという
斬新な切り口で描いた林真理子氏の源氏物語です。こういう見方もあるののね、と思わず唸ってしまいました。そしてとても官能的です。

投稿元：

レビューを見る

2010.6.6

あの林真理子さんが、あの六条御息所の視点で源氏物語を書いた！ということで、気になって読みました。

私、中学だか高校の頃に『あさきゆめみし』で源氏物語を読んだことがあるくらいなのですが……六条御息所の視点で語られる源氏は、「どうしようもない男だけど憎みきれない」感じでした（＾＾；
昔は、光源氏カッコイイ！という印象しかなかったのになあ。この本を読んだら、むしろある種の「だめんず」なのでは……と思ってしまった。

それにしても、源氏物語は、千年経つ今でも面白いですね。

投稿元：

レビューを見る

死してなおさまよう六条御息所による、一人語りで構成された「源氏物語」

源氏物語の現代語版はいくつか読んでいるけれど、いままで見たことのなかった新解釈などがあり、「おお！」と思わせられるところが多いです。

三部作として出版される予定で、これは第一部にあたるよう。続きが楽しみです。

投稿元：

レビューを見る

六条御息所という生霊になった怖いイメージの女性を語り部にするところが、さすが林真理子。読み始めると、六条御息所のかわいらしい面も感じられると思っていると、最後に「やっぱり女は怖いのよ」という林真理子のメッセージが。「本朝金瓶梅」のような官能小説ではなかったので一安心。

投稿元：

レビューを見る

源氏物語にまつわる本を今まで多く読んできたが、光源氏という主役の男性視点ではなく、六条御息所という彼に関わる一人の女性視点で書かれている部分が新しく、他作品とは違うなと思わさせてくれた。彼女は源氏に身を滅ぼすような激しい恋をしているため、彼が関わる他の女性達には決して好意的で無いし、本家の紫式部の手のものに比べて公正でも無い。しかし、だからこそ原本からでは読み取りにくい感情の機敏が伝わってきた。六条御息所は、源氏に運命を狂わされながらも彼を愛した不幸な女性であるが、彼の悪い面を全て知りながら一心に恋をしたのであれば、平安貴族という名には合わない力強く自分に正直に生きる女性である。そしてその恋の顛末を知っているが故に、同情を禁じえない。「恋は罪悪だよ」なんて科白を思い出しつつ、続編に期待したい。

投稿元：

レビューを見る

源氏物語大好き。六条御息所の視点から書くとはナルホド。
内容説明
林真理子によるまったく新しい源氏物語。

恋愛小説の名手が次に選んだテーマは、千年も昔、紫式部によって著された『源氏物語』! しかも本書は『源氏物語』の訳ではなく、『源氏物語』をモチーフにした究極の恋愛小説です。
物語の語り部は、悲劇の女性・六条御息所という大胆な設定。彼女の目を通して見ると、まったく新しい『源氏物語』の世界が現れました。小説ならではの醍醐味がすべてつまっているこの小説の登場人物は、平安時代の貴族たち。それなのに彼女たちの気持ちが手に取るように伝わってくるのはなぜ? リアルな恋愛小説としても楽しめる前代未聞の『源氏物語』です。

投稿元：

レビューを見る

光源氏を六条御息所から見た物語ですが、場面が飛んでたり、時系列が飛んだりと分かりづらい部分も。源氏物語の本筋を読んだことがないと、楽しめないかも。3部作らしいので、自作を期待。

投稿元：

レビューを見る

このひとの本を初めて買った。
なにしろ、このひとの作品というと、ドロドロかケーハクか、というイメージしかなく、そのどちらもわたしの好みではない、ので、今まで手にしたことがなかったのだ。

のだが『源氏』モノとなると興味をそそられ、さいしょは本屋で立ち読みした（ハードカバーなのに）。
したら、ドロドロが得意なもの書きさんらしく、案外面白そうだったので、初めて対価を払ってみるかという気になった。

印象としては瀬戸内さん著の『女人源氏』に似ている。
けどまあ、それは致し方あるまい。
本書も『女人源氏』も、女性の一人称の、語り口調の文章だから。
しかし『女人源氏』が、源氏と関わりをもった女性各々の語り、というのに対して、本書は六条御息所の霊魂がひとりで『桐壺』、『空蝉』、『葵』、『若紫』そして『夕顔』も語っており、視点はあくまでも御息所のもの、というのがミソになっている。
なにしろ、根底には東宮妃にまでなった自身のプライドに由る、“我れ誉め”の空気がそこここに漂い、そういうのを散りばめて書けるのが、林真理子ならではなんだろうなと、読みながらつい
「うーむ」
と、唸ってしまった。

そして圧巻なのが『夕顔』である。
この帖と言えば、源氏の情人・夕顔が御息所の生霊に殺される、というオカルトチックな話なのであるが、本書では御息所の一族の女たちの先祖霊の仕業、ということになる。
先祖霊たちが御息所の魂を、源氏と夕顔が逢引しているあばら屋敷に、わざわざ連れて来るのである。
いやもう、お節介も甚だしいご先祖様たちなのであるが、源氏の夜離れ（よがれ）に傷ついて弱っている御息所は
「あれを見よ」
と、見せられたふたりの情事の激しさと淫らさに決定打をくらって、完全に生霊と化すのである。
そもそも、いくら時間軸を遡った過去のこと、とはいえ、御息所の霊魂に、じーーーと見られているあんなこと、こんなこと、と想像するだけで
「コワッ」
てある。
まったくもって凄い設定にしたもんである。

そう言えば、瀬戸内さんの『女人源氏』でも御息所の霊魂は成仏しておらず、中空を彷徨い、女三ノ宮の降嫁に嘆く紫の上を慰めに現れたりするが、もの書きさん的に、六条御息所ってのはたいへんに“扱いやすいキャラ”なのであろうな。
そのへんは解る気がする。
「だって原作者（紫式部）が生霊の設定にしたんだもん、わたしたちがどう扱ったって、ヘンじゃないよねー」
てか。

本書は『光の章』ということとて、藤壺中宮が落飾するところまでで終わっている。
たぶん次巻は『須磨』、『明石』から始まり、女三ノ宮の降嫁まで来るか？ というところと予想される。
リアルな時間経過で行くと、御息所自身もそのなかで亡くなるのであるが、そのへんはどう書かれるのか。
のちの中宮になる娘・梅壺女御の件で釘を刺す遺言のところとかは、結構楽しみな部分だ。
なのできっと買ってしまうであろう。
いやはや。

投稿元：

レビューを見る

六条御息所といえば、生霊となった人。
そんな六条御息所の視点で語らせるなんて、林真理子ならではだと思う。
新しいおもしろさの源氏物語。
人を愛する女性の心を生々しく描いた恋愛小説になっていると思った。
つらつらと読めてしまうこの人の文体は、人の呼吸と合った良い文体と私は思う。

投稿元：

レビューを見る

「源氏物語」を元に、林真理子さんの解釈で書かれた小説。

恋愛小説はどちらかというと苦手な私なのに「源氏物語」は別で、源氏物だとつい手が出てしまいます。
原文は全部は読んでないのですが、翻訳したものは複数の方のを何回も読んでいるのでストーリーや登場人物はほぼ把握しています。
この大河小説に惹かれる作家さんは多いのでしょう。たくさんの方が源氏をモチーフにして小説を書いているのですから。
翻訳でもその著者の考えは反映されますが小説となるともっと大胆に出来るので、この著者はどういう風に仕立てているのかなと興味を持って読めるので好きです。

そして林真理子さん。語り手は六条御息所です。
原作では御息所が関係する箇所は限定されていますが、全部が語れるようにちゃんと設定がしてあります。さすがだなあ、上手いわ！
六条御息所はきっと紫式部のお気に入りだったんじゃないのかな？と私は思っていました。彼女の強烈な自我と存在感は、他の女君を圧倒していると思います。

最初の章は光源氏の母である「桐壺の更衣」です。更衣に対する林さんの突っ込みは理論的で、私がなんとなく感じていたことをはっきりさせてくれました。

次の「空蝉の君」がとても良かったです。私は以前は別にどうとも思っていなかったのですが、大和和紀さんの「あさきゆめみし」で空蝉が好きになりました。それは原作にない大和さんなりの箇所があったからなんですが。空蝉には想像力を刺激するところがあるのかもしれません。

続いて「夕顔の君」「若紫の君」「末摘花の君」「源典侍」「葵の上」「藤壺の宮」。

末摘花に対する見方も、素敵だなあと思いました。

全３巻になる予定との事。これからも楽しみです。

投稿元：

レビューを見る

古典が苦手で源氏物語も面白いと思ったことが無かったが、六条の御息所が語り部となるこの作品は、人間関係もその心情もわかりやすくはじめて面白いと思った。
授業で読んだ時は「何でもOKな好色な男」、あさきゆめみしを読んだ時は「究極のマザコン」、そしてこの話では「あまり先々深く考えない若者」といった源氏の印象でした。

投稿元：

レビューを見る

彼岸で漂う六条御息所の語りで紡がれる源氏物語。

女目線で（しかもかの御息所）一味違った世界。

「あさきゆめみし」が読みたくなった。

【図書館・初読・1/28読了】

投稿元：

レビューを見る

ますます光源氏が嫌いになる
この勘違い男
どうして多くの女性に愛されるのか
実は愛されてなんか居ない
愛想つかされてるように思えますね
真理子さんはこの人どう思っているのかしらね