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商品説明
2007年のある日、突然ものがぐにゃりと曲がって見えた。検査をすると100万人に5人しかいない原田病だという。失明は免れたものの、病をかかえ、父を看取り、『谷根千』を終刊。人生の折り返し地点を綴った闘病記。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
森 まゆみ
- 略歴
- 〈森まゆみ〉1954年生まれ。早稲田大学政経学部卒業、東京大学新聞研究所修了。作家・編集者。出版社勤務の後、地域雑誌『谷中・根津・千駄木』を創刊。著書に「路地の匂い町の音」など。
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紙の本
医療はだれのものか
2010/09/28 22:49
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こぶた - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家森まゆみが突然、物がゆがんだり浮き上がったり
ピンクや黄色に見えるようになり
頭痛、耳の不調などで病院を訪れ
免疫疾患である原田氏病にかかっていることがわかり
入院治療し通院する中、年老いた実父が末期がんであり
入院させてくれる病院もなく介護認定されても老いた母の負担は減らず
嘆きややるせなさを感じ、
自分の病気も視力は戻っても物が歪んで見えたりするのは変わらないのに視力が上がっただけでヌぴきはよくなったと言う医師たち。頭痛は神経内科か脳外科へ、耳鳴りは耳鼻科へとことごとく縦割りの医療で検査第一主義。
検査のデータとモニターしか見ない医師ばかり、
看護師も患者に寄り添うことより医師の診察の補助が主体になっている
だから
すべての訴えは不定愁訴で片付けられる
人間の体はすべてつながってできている
検査で分からないことだっていっぱいあるのに
人を人ととらえない今の医療は本当におかしい
話を聞いてもらえることで安心できることもある
医療は医師屋医療従事者だけのものではないはず
介護も同じ
介護の理念は素晴らしいものだ
それなのに現実は
高齢者をいじめているとしか思えない
医療も介護福祉も暗澹たるもの
この国では病気になったり高齢者になったりしても
安心して暮らせる国ではなくなった
そのことがやるせなく悔しい
森さんはその後良い医師たちと出会えたようで
病状は落ち着いているのだろうか
無理をなさらず
お体を大切になさっていただきたいなと思う