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商品説明
「情熱だよ。やむにやまれぬ情熱だよ」。こんな小説、ほかの誰にも書けない。パンク純文学作家が放つ、空前絶後の書き下ろし長編小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
自分の短歌を無断引用した作家を拉致監禁し、「短歌を作る」「ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする」「暗殺」のどれか1つを強要した俺。だが、事態は思わぬ方向へ…。パンク純文学作家が放つ書き下ろし長編小説。【「TRC MARC」の商品解説】
野間文芸賞受賞第一作となる、書き下ろし長編小説。
俺の精神を踏みにじったあの作家だけは許さない。
作家を拉致監禁し、「短歌を作る」「ラーメンと餃子の店を開店し人気店にする」「暗殺」のどれか一つを強要した俺。だが、事態は思わぬ方向へ--。
希代の作家が描き尽くす史上最低のバトル!【商品解説】
著者紹介
町田 康
- 略歴
- 〈町田康〉1962年大阪府生まれ。作家・パンク歌手。「きれぎれ」で芥川賞、「権現の踊り子」で川端康成文学賞、「告白」で谷崎潤一郎賞、「宿屋めぐり」で野間文芸賞を受賞。
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書店員レビュー
「情熱だよ。やむにや...
ジュンク堂書店新潟店さん
「情熱だよ。やむにやまれぬ情熱だよ。」
帯に本文のこの一節が記されているのだが、この短い文を見たその瞬間に私の心は持っていかれた。読みたい、いやそんな甘いものではなく、読まなきゃいけない、そんな脅迫観念にも似た感情にさせられてしまったのである。
そんな脅迫観念に従って物語を読んだのだが、度肝を抜かれた。
どこで度肝を抜かれたのかというと、コトバの突き抜け感である。いつも町田氏の物語を読んでは度肝を抜かれているのだが、今回も例外なくあっさりと抜かれてしまった。完敗。
そんな突き抜けたコトバたちがつむぎだす物語もまた超弩級に突き抜けている。
もはや私の陳腐な頭では理解できないほどである。しかし理解できない、わからないということもまた心をつかんで離さない一つの理由かも知れない。
町田康氏の小説は、なかなか癖が強い。しかし一度心をもっていかれたら、もう抜け出せない。私はもう抜け出せない一人である。
文芸書担当 涌井
紙の本
軽佻浮薄なパンクロック小唄の流麗な調べ耳傾けよ
2011/01/19 17:33
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あまでうす - この投稿者のレビュー一覧を見る
貧困は男根ですよと言い切るとき団塊オヤジきみの脚をみている
などという野放図な狂歌を軸にしてでたとこ勝負の法螺吹き噺が、それこそ疾風怒濤の勢いで、なおかつ鼻歌交じりに繰り広げられる、非常にノリのよいパンク小説である。
が、しかし、だからといってこの小説に構想やプロットがないというわけではない。冒頭の妙チクリンな「おうた」を送りつけられた書けない小説家、糾田両奴が、それを無断で引用し独自の解釈と鑑賞を施したエッセイを文壇誌に載せたところ、その狂歌を送りつけた張本人、蘇我臣傍安こと俺、が押しかけ、著作権の盗用だといきりたち、くだんの小説家を拉致して無理無体な難癖を付けまくる。
で、どういう難癖かというと、1)よい短歌を作る。2)ラーメンと餃子の人気店を作る。3)暗殺する、のいずれかを選んで実行すれば許してやる、というアバウトなもので、これが構想やプロットという名に値するかは、はななだ疑問であるが、物語は委細構わずどんどん進行していくのである。
さんざん苦悩した挙句、ついに小説家は
朝ぼらけだってよって嘲笑されて朗唱不能きみとペンネ食ったのも忘れてしまった
という、私など7度生まれ直しても詠めない大傑作!をものするのであるが、運悪く蘇我臣傍安のガールフレンドで白いワンピが良く似合う新未無の気に入らずに没になり、やむを得ず天下一のラーメン屋をめざす羽目になり、それからそれからとこの行く宛なしの与太話は延々と続いて行くのであるが、もはやあらすじなどはどうでもよい。
読者が堪能するべきは、その恐るべき教養に満ち満ちた、ユーモアとウイットみなぎる軽佻浮薄なパンクロック小唄の流麗な調べそのものである。
2匹の猫に見下ろされながら咳2つ 茫洋
紙の本
不条理な暴力
2020/02/18 22:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
盗作騒ぎから拉致監禁へと、怒涛の展開に呆気に取られます。落ちこぼれ作家・糺田の、せめてもの抵抗に笑わされました。