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日本断層論 社会の矛盾を生きるために (NHK出版新書)
性、植民地、炭坑…。一枚岩とされた戦後日本に走る数々の断層に注目し、それらを克服しようと思索を重ねてきた森崎和江から、孫世代の論客・中島岳志が、末端労働者や女性の苦悩、戦...
日本断層論 社会の矛盾を生きるために (NHK出版新書)
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商品説明
性、植民地、炭坑…。一枚岩とされた戦後日本に走る数々の断層に注目し、それらを克服しようと思索を重ねてきた森崎和江から、孫世代の論客・中島岳志が、末端労働者や女性の苦悩、戦後知識人の素顔を聞き出す。【「TRC MARC」の商品解説】
性、植民地、炭鉱──
昭和の闇を生き抜いた精神の軌跡!
植民地という原罪、中央の論理で容赦なく切り捨てられる坑夫たち、消費され踏みにじられる女性……一枚岩とされた戦後日本に走る数々の断層に鋭く注目し、それらを克服しようとしなやかな思索を重ねてきた森崎和江。末端労働者や女性たちの苦悩、谷川雁や埴谷雄高など戦後知識人の素顔を、孫世代の論客が聞き出していく。格差社会と言われる今、なおも存在する様々な断層に苦しむ人たちに向けて。【商品解説】
著者紹介
森崎 和江
- 略歴
- 〈森崎和江〉1927年現韓国生まれ。福岡県立女子専門学校卒業。詩人、作家。
〈中島岳志〉1975年生まれ。北海道大学公共政策大学院准教授。専攻は近代政治思想史、西アジア地域研究。
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著者/著名人のレビュー
植民地朝鮮で生を享け...
ジュンク堂
植民地朝鮮で生を享け、その事実を原罪として背負った森崎和江は、日本に帰国後、自らを日本人と自認したうえで朝鮮半島の人々に謝罪、原罪を昇華させるべく、「自分さがし」の旅を続ける。その途上、妊娠している自分の生態を表現する一人称が無いことにショックを受け、突然「私」と言えなくなる。そして、森崎の「日本探し」は「いのち」へと変化していく。
中島岳志は、そのように自己を切り裂く作業を経由したからこそ、森崎は、男と女とか、エリートと大衆とか、日本/アジア、先進/後進、都市/地方、エリート/サバルタン……といった無数の断層を乗り越え、越境し、橋を架けて、表現を紡ぎ出すことができたのだ、と言う。そして、森崎の仕事の最大の意義を、一枚岩と言われるものに実は走っている断層・裂け目(例えば、産んだ女と産まない女の断層)を、どうつないでいくかを、森崎がずっと考えてきたことに見て取る。正規雇用/不正規雇用の断層など、いろんな生き辛さに苦悩する現代の若者たちの参照点を、森崎の歩んだ歴史に、数多く見出すことができる。
しなやかで強靭な思考と生きざまが、世代を越えて受け継がれていくさまが、とても心地よい。