紙の本
大事なポイントは2つです。そこだけで変われます。
2011/07/24 09:31
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
不特定多数に送る「広告」だけではなく、身近な人への「説明」も含めて、「伝える」=「伝わる」ことの困難さ、って経験を積めば積むほど感じることが多くなる。ともすればその要因を、「年代差」に上げがちで、要は「相手=聞く側」の問題と捉えてしまうことも少なくない。あとは一部の範囲だけで通用する「専門用語」を当たり前のように使うとか...
本書は「分かりやすく説明する」ことの大原則として2つの柱をあげています。
・相手に理解してもらいたいと思う意識
・相手に合わせて表現を変えること
そう。それだけ、なんですよね。後はこの2つの前提の上でのテクニック、TIPになります。そもそも「伝わらない」のは、この2つの時点で不備があるが故、ということが少なくない、いや多いのでしょう(少なくない=「二重否定」は使わないようにする。紹介さえているテクニックのひとつです)。これって広告だろうが、社内だろうが、友人だろうが、家族だろうが、おんなじことだよなあ。相手を知る、相手がどのようなことを求めているか知る。そのためには相手の「懐に入る」=相手の側に立つ、ということが大事。精神的にも物理的にも、です。ここの部分がすごく大事だと思います。本書ではそれほど「熱く」は触れられていませんが、相手が存在する空気を体感すること、これが大事なのではないかと...
説明のために使う事例や、比喩、表現、構成などのテクニックも、もちろんそれはそれでノウハウはあるのでしょうが、大原則に則って考えればいい、ということですね。つまり理解してもらいたい「相手」が、理解する上で必要であるような事例、図表を使う。相手が時間のない環境だったら、簡潔な構成にする、すべては説明=メッセージを伝えるべき「相手」があって、のことなんですよね。
考えてみれば当然の話です。説明する、説明したい、というのは「相手」があって成り立つことであって、こちらの都合を押し付けていては伝わらない、というもの「逆の立場」を考えてみればすぐにわかること。でも忘れてしまうことがあるんですね。人間って、「ゆるい」もんですねー。やはりどこかで「意識」を更新する習慣を持たないと、っていうことですね。
「分かりやすい」を表題にしているだけあって、本書の説明そのものも「わかりやすい」内容でした。読み終えてしまえば、「2つの原則」を意識、表現するかどうか、にかかってくることがわかるのですが、やはりこれは本書の「説明」を聞いた(読んだ)からこそ「分かった」ことですね。テクニックも紹介されていますが、それは「おまけ」くらいに考えて読んだ方がよいです(おまけにしては露出度がかなり高いですけれども)。
【ことば】説明をしていると、聞き手の疑問や反論を先回りしたり、頭に浮かんでくることをそのまま話したり文章にしてしまうことがあります。
うわっ、自分のことを言われています。確かにそれで分かりにくく(伝えたいテーマが何であるのか)なってしまうんだろう...相手のレスポンスを考えて、って「相手のことを考えて」いるようで「自分のこと」を考えてるよねー...ズシンときました。
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説明はいろんな場面で求められる。
「わかりやすく説明すること」に頭の良さは必要ない。
必要なのは、「頭のやわらかさ」。
木暮さんが提案する、「頭をやわらかくするトレーニング」を意識して生活すると、なんだか楽しそう。
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分かりやすい説明=相手目線で考える
分かりやすく説明する技術および分かりづらくなっている原因が
ルールとしてまとめられています。
この本を通して主張していることは2つ。
「相手をお客さん・クライアントと思う意識をもつこと」
「相手に合わせた表現をすること」
結局のところ、常に相手目線で考えれば自然と分かりやすく
伝えるようとしているということでしょうか。
また、相手に合わせた表現をするためには、相手をもっと知ることが重要であるということです。
違う世代や違う環境で育ってきた人と話すときは、その世代や人が読みそうな雑誌を読んでみて、その世代やその人の価値観まで突き詰めてみるといことも紹介されています。
確かに、違う世代や違う環境と人の世界観を体感するために実践してみたいと思います。
その他実践すること
◇カタカナ語を日本語に変換
◇相手が分かる言葉と表現を探す
◇何かの説明を見聞きした際、自分だったらどう説明するかを考える
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私事ですが、、、
うちの会社に、どんな説明資料を作らせてもわざわざ分かりにくく作る名人がいまして、どう指導したらよいものかと悩み、この本を手に取りました。わざわざ本に頼らなくても、おおよその原因は分かっちゃいるんですけどね。相手が何を知っていて、何を知りたいか、これを想像できないからとんちんかんな説明になってしまう。本の中でも書かれてますが、私たちは仕事以外でも説明をするシチュエーションが多い。多いというか、説明ばっかり。誰かに何かを伝えるというのは、説明するって言うこと。説明がうまくないと、せっかくの面白い体験も全然伝わらない。この本は、説明をうまくするためのちょっとしたテクニック、ではなく「分かりづらい」とは何なのかを分析し、そこから分かりやすさを追求します。ただ、日本語文章に関してはもうちょっと専門的な本も参考にした方がいいと思います。ここで挙げられているのは一部であってこれだけ読めば完璧って訳じゃないです。出てくるサンプルも、あんまり良いとは言えないです。
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私は、「他人に分かりやすく説明する」ことについて、中学2年生のころから真剣に考え始めました。きっかけは、学校の授業が分かりづらかったことです。当時の先生にはもちろん感謝をしていますが、授業中の説明が難しく、生意気にも「もっと違う言い方をすればみんな理解できるようになるのになぁ......」と考えていました。
これが分かったのは、予備校に通っている時でした。代々木ゼミナールで受けた授業から、大きなヒントをもらったのです。そして、このヒントを元に、大学在学中に、「他人に分かりやすく説明する技術」について、さらに深く追求するようになりました。
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印象に残った論点→「テーマ」「言葉の意味」「論理」が分からなければ、説明は分からない。分かりやすさの本質は、「相手に合わせた表現」であり、「相手に理解してもらえないのは自分の責任」と自覚せよ。
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「今までで一番やさしい経済の教科書」などの著者として有名な木暮太一さんの著書。
本書で著者は、分かりやすく説明する力は、生まれ持った能力というより、トレーニングで身につくものだと言っている。
そして、全部で44個もの「分かりやすい説明」をするためのルールを紹介してくれている。
このルールはどれも具体的で、すぐに実践できるものばかり。
これから報告書を書くとき、プレゼン資料を作るときなど、参考にしたいと思う。
また、本書を読んで、特に重要だと思ったことは、聞き手によって柔軟に説明の仕方を変えること。
例えば、あまり説明する内容についての知識がない人に対して、A→Dとロジックの説明を省略してしまっては分かりにくい説明になってしまう。知識がない人に対しては、A→B→C→Dとロジックを1つずつ丁寧に説明するべきだ。しかし、知識がある人に対してA→B→C→Dと1つずつ説明していたら逆に分かりづらい。
従って、説明する時には、常に聞き手を観察して、聞き手が理解できていないような所は補足説明するなどといったことが必要になってくる。その際に必要となるスキルは、1つの事に対して何パターンもの説明の仕方ができること。さらに、1つの言葉に対して何パターンもの言い方のバリエーションを持っておくこと。
これらは決して難しいことではなく、日頃から意識して訓練することによって身につくもの。
今後、日頃からこれらのことを意識をして、「分かりやすい説明」をできるようになりたいと思う。
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この本を読んだあと、人が説明する場面に立ち会うと、確かに、著者のいうとおりにしたほうが、わかりやすく説明できるのだと思う。当たり前のことが書いてあるが、実践できていない人が多いのだと思う。
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仕事上、ドキュメント作成が多々あるのでその役に立てばと思い購読。
具体例を加えながら説明されているため、とてもわかりやすい。
内容としては、常日頃ドキュメントを書く際に、心掛けているものがほとんどで、それほど新しい発見はなかった。
いくつか再確認になるところはあり、ためにはなったと思う。
たとえば、「比喩を使って説明すると相手がイメージしやすい」。比喩は具体例ではないため、抽象的でしかなく、相手に明確なイメージをもたせることには繋がらない。
「主語と述語は近くに置く」。これは当たり前とわかってるのだが行ってしまうが、ついつい修飾語をつけてしまい、主語と述語が遠くなることがしばしある。
比喩や修飾語というのは文章においての色気と思っている。それがないと小説などはつまらない淡々とした物語になってしまう。だが、それは説明のための文章には要らない。
でも、ついつい色気をつけたくなってしまう。
基本的には、礼儀作法と同じで相手の立場になって考えるということ。
相手が知らないことは含めない。「相手のレベルに合わせて説明するには、技術が必要です」というのはその通りだと思う、自分が十分に理解していなければ、それを噛み砕いて説明することもできない。でも、伝えるために十分に理解しようとすることで、自身の技術力も高まる。
就職した一年生に読ませたい本だね。
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「分かりやすい説明」と書いてある通り、非常に整理された内容になっています。「分かりづらい説明」は、「テーマが分からない」「使われている日本語が分からない」「論理が分からない」の3パターン、などと言われるとなるほどと納得してしまいます。
そして、単元ごとに要約のルールが書かれている点も分かりやすくしている要因です。全部で44あるルールを読むだけでも理解できる構成になっています。
ルールの多くは非常に具体的です。
【ルール14】説明の文章は、一文を短く
【ルール16】主語と述語は近くに置く
【ルール20】接続助詞の「が」、テーマ出しの「は」は使わない
【ルール21】二重否定は使わない
そして一番反省させられたルールが以下です。
【ルール13】表現に私情や注釈をやたらはさまない
これまで言い訳めいた文章ばかり書いていた気が。。。反省します。
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確かに。詳細且つ微細な説明が分かりやすいとは限らない。
ごもっともである。
相手に合わせた説明をする。それも然り。
そうなんだが、そうなんだろうか?
読み進めていくうちに、「これって相手が『バカにされてる』と受け取られかねないのではないか?」という気がしてきた。
相手に合わせる、というのは「自分が相手をそのレベルだと判断している」ということになる。
きつい言い方だと「バカにするな」ということになる。
まあ、そこの線引きは話し手のスキルだということなのだろうが。
それが一番難しい気がする。特に不特定多数を相手にする時には。
これを読んでかえってもやもやしてしまった気がする。
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分かりやすい説明とは如何に相手視点に立てるかに尽きる。相手に相応しい表現や語の選定が今のう自分には出来ていない。
分かりやすい表現はシンプル。余計な注釈等は最低限度に抑えよう。
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最近IT業界以外の人とお話しする機会が増えてきていて、コミュニケーションの難しさを痛感しています。普段使っている言葉や考えの基盤になっている常識を相手が持っていないということと、自分もまた、相手が普段使っている言葉や相手の業界の常識を知らないからです。ビジネスで慣れている「結論から話す」をしていると、ちょこちょ問題が発生するんですよね。理由は、結論に至るまでに経緯を、お互い間違って推測しているからだと思います。その間違った推測が、過大評価や、過度の期待を生むのかなと、最近感じるのです。
まあそんなことはあたりまえのことですし、当然ながら解決のルールブックもありそうなので、それらしい本をいくつか読んでみました。そのなかでは、”学校で教えてくれない「分かりやすい説明」のルール”が気に入りました。有名な”落ちこぼれでもわかるミクロ経済学の本”などを書いた方が著者です。小手先のテクニックではなくて、人に何かを説明するときの考え方や注意すべきことをまとめてくれています。本を読むことですぐに何かが解決することはありませんが、今後のPDCAに役立つ考えはまとまっています。何よりも日本語の下手な私でも理解できる。感謝です。
http://www.bpsinc.jp/plog/archives/3508
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分かりやすい説明をするための説明。
相手の立場に立つ等、当たり前といえば当たり前のことだが実行するのは難しいと再確認。
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アクション書評
相手に合わせた表現を意識する。
あいまいな表現は使わない
抽象と具体を交互に使う。