生活トラブルで損をしたくないならこの１冊 毎日の暮らしの中で、知らないうちに損をしていませんか？ （ＳＥＲＩＥＳはじめの一歩）

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投稿者：星の砂　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　トラブルで損をする人の多くは、法律を知らないから。しかも、自分たちで勝手に解決しようとするから、泥仕合のありさまに・・・。いざ、トラブルに遭遇したとき、損得以上に円満解決こそが、人生を豊かにするはず。本書は、自分自身と家族のための「法律常識集」として、心強い１冊である。

　【第1章　お金のいざこざ！　絶対損をしないために：トラブル9項目】、【第2章　男女のもつれ？　これが円満な「落としどころ」：9項】、【第3章　クルマの事件！　賢い抜け道と危険な落とし穴：8項】、【第4章　こんなのあり？　会社のスレスレ常識：15項】、【第5章　消費者トラブル！　泣き寝入りしないための対抗策：9項】、【第6章　住まいのもめごと、こうすれば有利になる！：7項】、【第7章　大迷惑！　暮らしの事件を切り抜ける発想：9項】、【第8章　損のない相続、こんなやり方を知りたかった！：9項】、【第9章　知らなかったじゃすまない！？　インターネットの落とし穴：9項】。全部で84ケースのトラブルの事例が載っている。他に、【コラム：ネット社会で安全に過ごすために】、【インターネットにおける犯罪についての留意事項　インターネットの落とし穴～総まとめ】、【全国消費者生活センター主要一覧】。

　私自身の、トラブルといえば＜離婚＞につきる。【第2章】の《トラブル7：養育費を放棄する念書を書いて離婚したのに請求がきた！》は、私と全く同じケースが載っていて、解決方法を知ることができて勉強になった。私は子連れ離婚する際、親権を取る代わりに養育費を放棄し、再婚するまで、厳しい生活を送っていた。当時、何度、養育費を放棄したことを悔やんだことだろう。解説には、「子を引き取る代わりに養育費の請求をしない」とか「養育費はもらわない代わりに子にも会わせない」という約束を親同士ですることがよくあるが、養育費を請求する権利は扶養を請求する権利であり、「扶養を受ける権利は、これを処分することはできない」と民法第881条で定められているという。「話が違う」と憤慨しても、養育費放棄の念書があったとしても、妥当な養育費を支払う義務があるというのだ。私の勝手な養育費放棄で、子どもたちにも我慢や苦しい思いをさせてしまったことが悔やまれる。
　＜はじめに＞に、「本書で取り上げた事例は、誰が遭遇しても不思議でない事例に焦点を当てています。また、問題点を明快に把握できるようにするとともに、法律にのっとり、なるべく円満、さわやかに解決できるように解説してあります」と解説してあるように、誰もが思い当たるリアルなトラブルケースが満載で、法律の知識は、知っておいて損になることはないと、実感できた１冊である。今後、もし、日々の生活に支障がでそうなトラブルに遭遇したら、この本を活用して、円満解決を目指したいものだ。