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商品説明
組織によって選ばれた、利用価値のある社会的要人の弱みを人工的に作ること、それが鹿島ユリカの「仕事」だった。ある日、彼女は駅の人ごみの中で見知らぬ男から突然、忠告を受ける。「あの男に関わらない方がいい…何というか、化物なんだ」男の名は、木崎—某施設の施設長を名乗る男。不意に鳴り響く部屋の電話、受話器の中から静かに語りかける男の声。「世界はこれから面白くなる。…あなたを派遣した組織の人間に、そう伝えておくがいい…そのホテルから、無事に出られればの話だが」圧倒的に美しく輝く強力な「黒」がユリカを照らした時、彼女の逃亡劇は始まった。【「BOOK」データベースの商品解説】
組織によって選ばれた、利用価値のある社会的要人の弱みを人工的に作ること、それがユリカの「仕事」だった。ある日、彼女は駅の人ごみの中で見知らぬ男から突然忠告を受ける…。「掏摸」の兄妹編。『文藝』掲載を単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
中村 文則
- 略歴
- 〈中村文則〉1977年愛知県生まれ。福島大学卒業。2002年「銃」で新潮新人賞を受賞してデビュー。05年「土の中の子供」で芥川賞、10年「掏摸」で大江健三郎賞を受賞。
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著者/著名人のレビュー
善とは?悪とは?と深...
ジュンク堂
善とは?悪とは?と深く問い質され、考えさせられる1冊。
正解など与えられないが、前を向いて生きていける力をくれる。
書店員レビュー
大時化の海に漂う一艘...
ジュンク堂書店ロフト名古屋店さん
大時化の海に漂う一艘の小舟、主人公の置かれた状況はそういった感じでしょう。自分の美貌を利用した犯罪を繰り返す主人公が、徐々に大きな悪の力に呑みこまれていく。なんとか大きな悪から逃れようと、可能な限りの知恵を絞り挑み次第に追い詰められていく様子は、主人公と一緒に嫌な汗をかき、読んでいる自分もだんだん息苦しくなってくる。理不尽な悪の力を前にした時、生死を超えてその存在すらも脅かされる。ホラー小説のように、冷たい汗をかきながら読むエロス&ミステリーだね。
担当 清水
中村文則は期待を裏切...
ジュンク堂書店新潟店さん
中村文則は期待を裏切らない。
それどころかその期待以上のものを必ず与えてくれる。
今回もまた私の期待を遥かに超えたものを与えてくれた。
『王国』は『掏摸』の兄妹編とされているだけに、『掏摸』とのつながりがあって
読者としては楽しい限りであるのだが、そんな楽しさが小さいものとして感じて
しまうほどに、この物語は心をひきつけて離さない。何が惹きつけるのか。
それはやはり中村文則独特の暗さであるだろう。
ただの暗さではない。読む人の心の奥底を照らす、暗さなのである。
暗さであるにも関わらず、光のように心の奥底を照らすのだ。
ただ、光ではなく暗さが照らすのだから、明るい気持ちになることはない。それどころか
何が善で、何が悪か、そして本当にそれは正しいのかといったようなことが分からなく
なってしまう。
つまり自分の倫理観が中村文則に目を見つめられて問われている、そんな感覚すら
覚えるのだ。しかしその感覚は悪くない。むしろそこから何かを感じ取り、救われる
心地がするのだ。
冷たく暗い中村文則の暗さは、同時に熱く、優しい暗さなのだ。
この感覚是非味わってほしい。
文芸書担当 涌井
紙の本
結構好きな文体
2015/03/26 16:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
結構好きな文体かも。意図して相手に弱みを作ることができる彼女は組織に依頼された先で裏社会の巨大な「化け物」の存在を知る....姉妹編でより評価が高い『掏摸』の方も読みたい。
紙の本
まぁ、おもしろい
2014/09/26 12:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
スリの兄弟作品。スリに続きもやもやした感じの終わり方。
ハニートラップとはこんな感じかなっておもいました。木崎の野望がわかる続編がでればかいます