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妻が「そんな知っていることばかり書いてある本読んでどうすんの?」といみじくも喝破したように、確かに、現役大学教員(私学文系)に勤務している者にとってみれば、周知のことが中心であり、取り立てて目新しい事実、事例、分析があったわけではない。それでもやはりよそ様の事情は知っておいて損はなく、我が社はちゃんと人事をおこなっているか、ヤバイ大学になっていないか、などなどチェック・ポイントは少なくない。
結論から言えば、Z大学(ほっとけ!)に分類されている我が社もβ大学に所属する著者の大学も、こと採用人事や学内雑務の多さに関しては似たり寄ったりだということ。ただ、我が社の持ちゴマ(ノルマ)は学部6であり、やや多いと思われる(ただし、経済学部は大学院修士課程で実質M論を指導していると5コマ)。
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人口オーナスによって、大学という「産業」も構造不況になって久しい。
そんな環境において専任教員を目指す人たちに対し、実際の大学採用人事にたずさわった経験を豊富に持つ大学教授による方法論。
子供が独立して、家のローンも終わったら、田舎の大学で今の仕事や修士・博士の研究テーマを教えて暮らしたいなぁという僕には、普段目にすることもないデータも豊富で、特に社会人からの転身についても言及されていて参考になる。
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大学教員という、特殊な職にありつくにはどうしたらよいか。不透明な部分が多い業界である大学について、採用側からの情報がたくさんあり、また大学教員の実態などがわかる本です。大学教員を目指す人でなくても、大学を卒業した人、大学院を目指そうとしている人にもおすすめです。
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大学院行ってたころは、そのあとのポスドクやら、大学を転々としてる大学教員のキャリアはまったくわからんものだった。高学歴ワーキングプアの問題もあるが、大学教員にも大量離職の時代がやってくる。大学で働くためには?
全然興味わかなかった。
一応工学修士持ってるけど、卒業してわかる。俺ってそんなにひとつのことに打ち込めるタイプじゃなかったんだなぁ。それでも卒業できたのは、ひとえに先生のおかげさまでした。こういう研究以上に教育などの研究以外の実務能力を持つって言うのが、現代の大学教員には必要なんだな。
俺にはもう関係ない道だが。
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「カラクリ」と言っても,そこまでの奇妙さや毒はなく,いたって普通な記述だと思います。研究者としての説明責任を果たそうとせず,議論から逃げ,学会ではコソコソと見つからないようにしているやつが就職しているのか? 不条理な世界です。
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とても実用的な本です。大学は文系ポスドクの惨状を経験していながら,同じ悲劇を生むことが容易に予想できた法科大学院を作った訳で,本当に酷い話だと思う。
2010年末ころ同種の本を何冊かまとめて読んでいた。そのときは20歳で読んでおきたかったという思いが強くて,2011年は比較的そういうテンションでやってきた気がする。そんなことを公の場で口にしたこともあったし。学会に入ったり,懸賞論文に応募したり,紀要論文を発表する場を求めたり。言うならばアカデミズムへの回帰願望の強い1年だった。
2012年の現在本書を読んで感じたのは,2つのこと。
一方で,20歳で読んでても,その時点で進路は大きく変わらなかっただろうし,その後の展開もそれほど変わらなかったかな,と。サラリーマンや公務員になってる自分はやっぱり想像できない。結局夢破れて司法試験というカードを切る以外になかっただろう。
他方で,今読んで,これから大学教員を目指すかというと,今の感触としては?かな。経済的安定と精神的自由というのは多くの場合相反する。その中で後者に価値を見いだす性質なので,今の自由業もそう悪くない,と思うようになってきた。常に隣の芝生は青いけれどもw 『リトルピープルの時代』じゃないけど,消滅した外部への超越ではなく,内部に深く潜ること,ということかもしれませんね。その先に何があるのか分からないけど。
あ,何か繋がった。そう考えると,進化と内化はつねにすでに現前しているというウィルバーの洞察は,4象限とかスパイラルダイナミクスとかいうフレームワークもどきなんぞより,よほど核心的かつ現代的なのではないか?何か『リトルピープル』読み切れる気がしてきた。島に帰ったら読もう。
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大学院(文系)志望の大学生におすすめ。「カラクリ」というと、良くないことの暴露であるかのようだがそうではない。大学院に進学すればどこからか耳に入ってくるような普通のことが書かれている。これを知らずに大学院に進学し、時間を無為にすごしてはもったいない。
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色々な事例があって参考になりました。
大学は閉じた社会だとか、コネがすべてだとかいう噂を検証できた気がする。
公募なんだけど実はほとんど決まっているとか、社会人から大学の先生になった方法などが参考になった。
大学の仕事、実は研究活動よりも雑用がかなり多いなどの現実もなるほどと思う。
受験対応は想像以上に厳しいですね。
お疲れ様です。
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アマゾンには、なかなかの実態がレビューにあり、手にしました。
私も、経過の不透明さというより、実態を、実際聞いたりするので…。
どの世界も…
自分一人とってみても全てをさらけ出さず心に秘めていることの多さ。
こんなちっぽけな庶民ですらそうなんだからと、小さい頃から表の顔、歴史などは、半分いつも疑っています(笑)
原爆だって、2000年過ぎてようやく、実態が少し!知られてきたわけで。
まあ、当たり前のこと、書いてあるといえばそれまでですが、きちんと書かれたことに。
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「カラクリ」というと意外な仕掛けがあるようだが、ここに書いてあるのは、至極まっとうな大学教員人事の仕組みのように思われる。現代版「大学教授になる方法」として、大学教員を目指している大学院生や社会人は読んでも損はない。最後の章の大学教員就活で失敗しそうな事例というのがなかなか的を得ているのではないか。曰く、「自分の学力レベルをわかっていない」,「学生に合わせて教えることができない」,「雑務から逃げそう」などなど。
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図書館で借りた。
大学教員として採用されるために、どのような行動をとればいいかを採用サイドの考え方を紹介しながら説明している。
おそらくどんな就職活動にも言えることである、採用側の欲しい人物像(実績含む)を考えた上で準備して受験すれば合格率が上がる、ということが具体例を交えながら述べられている。
専門的な研究能力だけでなく、事務仕事(雑務)ができそうというのも選択基準に入ることがあるらしい。
人文社会科学系に向けて書かれていた。
『したたか教授のキャンパスノート』に、外では温厚な教授が家庭で暴君となる様が書かれているらしく興味をそそられた。他にも大学教員の書いている大学事情についての図書があるようで探したくなった。
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大学教員として採用されるためのノウハウや、大学教員としてのキャリアパスがどうなるのか、ということを20以上の実例を紹介しながら分かりやすく説明している。著者の専門は政治学で、人文系、社会系という前提がある。著者の軽妙な筆致が面白い。
『大学入試 担当教員のぶっちゃけ話』が面白かったので、この本も読んでみた。「大学教員(研究者)になるための就活」方法、院生の将来、といった内容で、そういう道に進む人はもちろん、そんな人ではなくても、常にキャリアアップを目指して研鑽していくことが大事、ということがよく分かる点で役に立つ。おれも専修免許目指そうかな、とか仕事しながら大学院行きたいなとか、授業の発表とかしてみたいな、とか思った。他にも、マル経、近経、とかやっぱあるんだ、と思って面白かった。非常勤と違って専任がやらないといけない「雑務」っていうのは高校の教員とも同じだなと思った。これの私学高校教員版の本とかないのかな、と思う。(13/10/25)
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大学教員希望者のために就活本です.採用方法はかなり特殊ですので・・・.
とは言え,就職活動というよりも,我々大学教員の生態,実態がよく分かる1冊です.(笑)
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大学も様々な格差があり、労働環境もそれぞれ。あげられている事例は生々しい。実力・実績、それに運、コネ等々、大学に限らず、仕事を得るには、色々な手立てが必要。
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いや確かに中の人が書いたものなのでかなり事実と言うかほとんど事実なのだろう.
私も中の人の一人だが,知っていることも知らないこともあった.
いずれにしてもよく分かったのは,私が公募に通ることはないだろうなということか・・・