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妹がスーパー戦隊に就職しました (スマッシュ文庫)
正義のヒーロー、ヒロインたちの葛藤と煩悩を浮き彫りにする、大人のための戦隊ヒーロー小説。赤羽トオルとその妹アオイは、幼いころからの夢、「人智戦隊シュタイナー」の隊員として...
妹がスーパー戦隊に就職しました (スマッシュ文庫)
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商品説明
正義のヒーロー、ヒロインたちの葛藤と煩悩を浮き彫りにする、大人のための戦隊ヒーロー小説。赤羽トオルとその妹アオイは、幼いころからの夢、「人智戦隊シュタイナー」の隊員として就職した。入ってみると、トオル以外の4人は全員美少女。戦いに明け暮れつつも、その人生は幸福で満たされるはずだった。しかし、現実はそんなに甘くない。そもそも「人智戦隊シュタイナー」は株式会社。リーダーを命じられたトオルは、経営の安定を意識する一方で、隊員たちがそれぞれに抱える悩みも解決していかなければならないのだ。【「BOOK」データベースの商品解説】
赤羽トオルとその妹アオイは、幼い頃からの夢「人智戦隊シュタイナー」の隊員として就職した。だが「人智戦隊シュタイナー」は株式会社。リーダーを命じられたトオルは、経営の安定と隊員たちの悩みを解決しなければならず…。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
ヒーローたちの日常生活
2015/09/16 11:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
都営浅草線戸越駅から徒歩十分。国文学研究資料館の跡地に、(株)人智戦隊シュタイナーの拠点はある。それは、七罪を犯した人々を堕身させて何事かをたくらむ秘密結社薔薇十字団に対抗するため、地水風火金の力を身に宿しアストラル界で戦う組織なのだ。
戦隊部戦闘課長の桜井リサコの指揮の下、シュタイナー・レッドの赤羽トオルが部隊を掌握しようとするのだが、彼自身も高校を中退して就職してから一年半くらいの未熟者。いくら年代が近いものばかりがメンバーだからといって、そう簡単にはまとまるわけもない。
まず大変なのが、妹であり、シュタイナー・オレンジでもある赤羽アオイ。家ではかなりの変態さんなのだが、外面は大変良く、兄が他のメンバーに気を取られようものならば鉄拳制裁は当たり前という理不尽な存在だ。
そんな傷心を、同僚にしてシュタイナー・ピンクの桃瀬マコトを見ることで癒すのだが、シュタイナー・ブルーの青山アンナはお堅いお姉さんという感じだし、シュタイナー・イエローの土屋ヒカルは何を考えているのか分からない。
そして何より、この組織が株式会社であることが問題だ。国からの報奨金だけでは経営することが出来ず、彼女たちにアイドルユニットのまねごとをさせて稼いだりもしなければならない。…もっとも、本人たちは結構ノリノリなのは救いだ。
そんな彼らの前に、エリザベト・シュタイナーという、トオルの妹を名乗る存在が現れたことで、様々な混乱がもたらされることになる。
全般的に中途半端な印象だ。ヒーローものとしてはバトルシーンに力が入らず、アイドル活動に色ものさを出すものの最後までは押し切らず、ビジネス要素を組み込むもののビジネスへの理解が浅く、ラブコメ要素も多方面に手を広げ過ぎてまとまらず、陰謀ものとしては陰謀になり切らず、文章量だけは多い。
次があるか分からないからやりたいことは全部やり切ったと言わんばかりで、読者よりも作者の事情が前面に出てしまっているところが、あまり商業的ではないと思われる。その結果、完成したものが面白ければ文句はないのだが…。
紙の本
期待値のハードルを上げすぎました。
2013/01/05 17:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栞理 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ライトノベルに何の関心もなかったのですが,笠間書院の「リポート笠間」という無料PR誌の中で,著者の大橋氏が自らこの本について書いており,興味を持ちました。その文章によれば彼は文学研究者であり,またライトノベルの研究もしているとのこと。さらに文中で東浩紀氏のオタク論にまで言及しており,文学研究を生業としている方が実名でライトノベルを書いたと喧伝しているからには,相当すごい作品だと,まあ,勝手に期待してしまったのですね。
何を期待したのかというと,おそらくこの作品はライトノベルの既存の枠組みを超えようとするような,メタ・ライトノベルとでも呼べるような画期的なものに違いない,と。そしてそのような覇気のある作品からは,ライトノベルに関心のない私にも何か伝わるものがあるだろう,と。
このようにハードルを上げるだけ上げて一読しました感想は,正直,つまらない,の一言です。ハードルを上げた私が悪いのか,文学研究者でございと宣伝した著者が悪いのか。
私にはライトノベルを読む作法が分らないので,以下の批判はあたらぬものかも知れませんが,まず設定の不自然さが気になって世界観に入り込めません。身元素性を知られてはいけないとされるヒーローが,アイドルグループもやってますという不自然さ。世間を騒がせた天才少女が,そのアイドルグループの一員ですという不自然さ。
また,髪の毛が抜けるとその質量の分,走るスピードが加速するという物理センスの無い考察は,それがあくまで主人公の作品世界の中の妄想であるとはいえ,その後のエーテル体だのエネルギー変換だのが全て白々しく聞こえる結果となっています。私が理系人間なのでそう感じただけかも知れませんが,ライトノベルの読者層が,おそらくは現役で数学や物理を習っている学生さんであることを考えると,子供騙しはかえって通用しないように思えます。
ライトノベルのお好きな読者の方にとっては,素直に読んで素直に楽める作品かも知れません。文学研究者などという肩書きを宣伝に利用せず,ペンネームで出版すれば良かったのに,と思いました。