紙の本
怖い科学の世界に一歩入り込んだら最後まで出ることはできない(かも)。
2014/07/26 17:22
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投稿者:星の砂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は、怪奇現象、ホラー映画とかを見たり聞いたりし、眠れなくなったことはあるけれど、科学の話しで怖くて眠れなくなったことはない。<科学の何が怖いの? >と興味半分で本書を手に取ると、著者は、「科学が持っている本質的な怖さは、「科学的に正しい」だけが絶対基準になることです」と、「科学の妄信―それこそが何よりも怖いのです」というように、本書は、科学の「裏の顔」の数々を紹介したものである。
●プロローグ 本当は大切な恐怖という感情
●Part1 人にまつわる怖い科学:3話
●Part2 病にまつわる怖い話:6話
●Part3 宇宙にまつわる怖い話:4話
●Part4 地球にまつわる怖い科学:6話
●Part5 科学者にまつわる怖い話:2話
●番外編 兵器、疑似科学エトセトラ:4話
私が、ゾッとしたトピックスは、《脳を切除するロボトミー手術》、《ギロチンを科学する》、《普段着で宇宙空間に飛び出したらどうなる?》、《人類滅亡の可能性!?》、《地震と津波と原発》、《怖い科学者の系譜》など。もし、自分が実験される側になったら、嫌だなあ、というのが、【Part1:恐怖の実験エトセトラ】の《電圧をかけて痛みを与える「ミルグラムの実験」》だろう。この実験は、「ヒトラーの虐殺について心理学的に分析するため」に企画されたもので、被験者は四十人で、表向きは、教師と生徒と実験者という役割があり、このなかでは、教師役の人が、実験されていて、生徒役と実験者はグルで、実際には電流は流れていないという実験なのだが、命令された教師役の全員が三〇〇ボルトまで電圧を上げ、さらに六十パーセントが、最大電圧の四五〇ボルトまで電圧を上げ続けたという。実験の結果、「命令されたら最後まで従う人が六十パーセントであるということがわかった」というものだが、自分がひどい目に遭うような状況下で、周囲も命令に従っている場合、おそらく、ほとんどの人が虐殺に手を貸してしまうらしい。私は、その“ほとんどの人”にならない自信はあるが・・・。人間って怖い・・・。もっとも怖いのは、科学者が、“マッド・サイエンティスト”になってしまったときだろうな・・・。
著者は、「興味がもてないトピックスは、読み飛ばしてくださって結構です」というが、様々な興味深いトピックスが幅広く紹介されていて、雑学も満載だから、恐怖を感じながらも好奇心を刺激される。怖さと面白さが“表裏一体”となっている本書の奥深さに引き込まれ読破。「もっと怖い科学があるのではないか?」と飽き足りないそうだから、続刊が刊行されることを期待したい。
電子書籍
眠れないほど怖くはない
2019/05/13 06:05
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投稿者:Lily - この投稿者のレビュー一覧を見る
私はこの本を読みましたが、眠れないほど怖いと感じたわけではなかったです。科学技術は後世にならないとわからない場合があると聞いて驚きました。様々な内容を扱っているので、興味があるものに関しては読んでいて知識が増えるし面白いと思いました。
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「怖い」という疑問には首を捻るが、色んな知識が軽く書いてあるので、楽しく読めた。
他の科学本と内容が被る事も多いが、「怖い」というアプローチなのでまた違った面から知る事ができます。
一番面白かったのは、宇宙の真空空間に生身でほおり出された場合の死因は、体の破裂でもと凍死でもなく窒息死だという事でした(空気が膨らむので肺は損傷するが、皮膚は意外と丈夫なので破裂には時間がかかる。-273度だが、熱を伝導する空気が無いので体温を奪われない。結果、窒息するまでの2分間は宇宙空間で生身でいられる)
ただし、太陽からの有害な紫外線は半端無いので、目と皮膚は太陽光線からしっかりガードしないといけないそうです(笑)
そして、やはり昔の科学実験は人権侵害何のそのでムチャです。
一番怖い、というより恐ろしいのは、本文の通り、世間知らずの科学者ですね。
そういえば、ちょっと引っかかった事。
「飛行機事故より車の事故の方が統計的に断然多いのに、人は飛行機事故を怖がる。同じく原子力発電の事故で死んだ人より火力・風力発電事故で死んだ人の方が統計的に端然多いのに、人は原子力事故を怖がる→人が一度に沢山死ぬ事故になる方を怖がる→だから原発を怖がるのは論理的じゃない」といった事も書いてあったのだが、それはどうだろう。
車より飛行機の方が怖いのは、いざ起こる時、防ぐ事も、逃げる事も、自分ではどうにもできないからじゃないだろうか。
火力・風力より原子力が怖いのは、そういうことじゃないのだろうか?
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図書館の新刊コーナーで見かけたので借りてみた。
「人」「病」「宇宙」「地球」「科学者」とざっくり分け、それぞれにまつわる様々なトピックを、「怖い」という切り口で取り上げている。
各トピックとも、エッセンスを凝縮して平易な言葉でコンパクトに書かれているので読みやすく、あっという間に読了。「怖くて眠れなく」はなりませんが。
科学に興味はあるけれど、難しいことはちょっと…という人が、ささっと読んで楽しめる内容。
「人」や「病」の章では、ロボトミー手術の話やミルグラムの実験、処刑について、優生思想など、既知の内容も多かったが、実際にあった具体例なだけに、人間心理の怖さも加わって、本書のテーマがリアルに感じられる。
「宇宙」「地球」となると、話が壮大になり想像を超える部分もあって、怖さという意味ではそうでもないかも。
私の教養不足のせい?
それから、著者の原発に対する態度というか考え方は、理屈としてはそうなんだろうけれど、ちょっと…違和感を感じてしまうかな…。
いずれにしろ、何かを妄信することが一番怖いことです、というのは納得です。
あとひとつ。
飛行機事故と自動車事故で、人がより飛行機事故を怖がるのは、亡くなる人の数が多いからだ、という著者の論理はちょっとどうなんだろう。
数の問題より、万一事故に遭ったとき致死的な事故になる確率の問題じゃないかと思うんですが。どうでしょう。
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いろいろな方面の怖い科学について書かれていて面白かったです。
特に宇宙についての話題ではその広大さを考えれば考えるほど引き込まれました。
あまり専門的な用語も出てこないので、読みやすいと感じました。
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聞いたことのある内容も幾つか読み進めて行くうちに見つかったりして面白く楽しくぞっとした。
図書館借覧だが近いうちに購入したい。
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確かに、よく考えたら怖い話だけれど、語り口が怖くない。
というか、よく考えないと怖さが理解できないので、ササっと読むと全然怖くないかも。
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【入手前のコメント】2012/10/16
怖い話って、どんな風に怖いんだろう。幽霊とか?それとも??と謎に思わせるタイトルの本。よく見たらテレビやラジオでおなじみの竹内氏の著書。
内容紹介を見てみると、ロボトミー手術とかギロチンとか、うわーいやだいやだ。でも読んでみたいトピックがいっぱいだった。
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ブラックホールの話があって、良かった。
どうやらブラックホールにお前らが入ると、お前ら全員スパゲッティになるってこと。
チョココロネだと思っていた自説が覆り、コロネの具材はスパゲッティだったんだ!スパゲッティがコロネに入ると、細い先から具材があふれて新しい子宇宙の誕生!
そんでお前らがその子宇宙でのビックバンになって純粋なエネルギーとして放出されるらしいという話だ。
ビックバンになりたい奴はブラックホールにGO!ビッグダディになりたい奴は勝手にしろDQN!
あと宇宙空間に放り出されると2分ほどは頑張れば生き延びることができるらしい。その際、真空の膨張で若干内臓が傷つくし、目や口を閉じていないとフットーしてダメになっちゃうよテヘ☆だって。もう一度言う。「2分は生きれる!」
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第7回ビブリオバトルチャンプ本
科学は私たちの生活を便利にしてきました。
今では科学の存在は、私たちにとってなくてはならないものになっています。
しかし、私たちが普段意識していないだけで、科学には怖い面もあるのです。
便利な科学の怖い側面、少し覗いてみませんか。
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「人」「病」「宇宙」「地球」「科学者」「兵器、疑似科学」にまつわる怖い話とエトセトラに章毎に分かれているんだけど、「宇宙」にまつわる怖い科学ネタがダントツで面白かった。
眠れなくなるほど怖い話では無いが、考えても考えても想像ができないほど広い宇宙やブラックホールの中に入ったらどうなるのか?とか面白いネタを怖くない語りで説明してくれる。
科学は好きなので面白く一気に読破しました。
雑学にもなるし、人に教えたくなるネタがたくさんあります。
以下面白かったところメモメモ。
・右手を動かすか、左手を動かすかランダムに選んでもらうが、選ぶときに右脳を磁場で刺激すると右手を上げ、左脳を刺激すると左手をかなりの確立で上げる。これを応用して携帯なんかに磁場を放出する機能などをつけると無意識に行動が操られる。かも。
・インフルエンザの仲間には「H5N1型」という化け物がいる。1918~1919年にスペイン風邪が流行り数千万人が亡くなった。その「スペイン風邪」よりもはるかに怖い強毒性をもったいるのが「H5N1型」。なので新型インフルエンザ大騒ぎになる。
・日本ではポリオ(急性灰白髄炎)で年間4人前後の発症がある。世界では「不活化ワクチン」を使っているが「生ワクチン」を使うのは日本人だけで、100万人に1人の割合で生ワクチンを飲みポリオが発症する。日本ではワクチンの副作用で国が訴えられて賠償命令が出るケースが多から副作用より確率は低いが発症する「生ワクチン」を使うのか?それか製薬会社との癒着で不活性ワクチンを使わない裏国策かも。
・地球では月に向いている部分の界面が盛り上がるが、月と反対側の界面も盛り上がる。これが潮汐力。ブラックホールの中に入ると強い潮汐力でわしづかみにされたような力が働き、分子レベルで前後に長くなりスパゲッティ状になってしまう。
・実際の危険率は低くても大災害が思い浮かぶものは怖い。飛行機事故と自動車事故は比べると統計でははるかに自動車事故の危ないが人間は飛行機事故の方が怖く感じる。統計が示す数字に比例して怖くなるのではなく、むしろその逆であることは、理性と感情が、人間の心の2つの相反する側面であることを示している
・血液型性格判断は日本、韓国、台湾では当然のように信じられているが、アメリカやヨーロッパでは血液型性格判断はほとんどない。科学的に見ても赤血球の表面のタンパク質が、性格に影響を与える脳の「配線」に関係するのか理解できない。
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人、病、宇宙、地球、科学者にまつわる怖いことが紹介してあるが、怖いと感じるまで内容が把握できなかったり怖いと感じなかったりするものが多かった。人に関する怖さで記憶が自分の中で塗り替えられるというのが一番怖いと感じた。
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http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-80207-7
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原発をめぐる記述におおいに共感。「ガイアの復讐」(ジェームズ・ラブロック著)によると、発電量当たりの死者の数を比較すると、水力発電や火力発電に比べても原子力発電は決して危険な方ではない。著者が語るように、原発を削減することで電力がゼロになる方が怖い。
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眠れた。
「恐怖」を感じる人間のメカニズムって、そういうふうに解明されているんだね、って納得。
宇宙やブラックホールに関する「恐怖」の度合いは、それをまず理解できる(想像できる)頭脳を持った人間しか測れないのでは。
そうか、だから、ワタシは読んでて眠くなったのかww