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紙の本
リバース (PHP文芸文庫)
著者 北國 浩二 (著)
プロをめざすバンドマン・柏原省吾は、ある日、恋人の美月から別れ話を切り出される。その直後、省吾は不思議な能力があるといわれている少女とともに、美月が殺されかけている光景を...
リバース (PHP文芸文庫)
リバース
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商品説明
プロをめざすバンドマン・柏原省吾は、ある日、恋人の美月から別れ話を切り出される。その直後、省吾は不思議な能力があるといわれている少女とともに、美月が殺されかけている光景を幻視し…。二転三転の長篇ミステリ。〔原書房 2009年刊を大幅に加筆・修正〕【「TRC MARC」の商品解説】
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練られたプロットが印象的
2021/06/07 16:09
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
とてもよく練られたプロットの超常要素のある本格ミステリでした。二転三転する展開に、最後まで犯人当ての楽しみはありますが、それ以上に主人公省吾の人間臭さが際立った良い小説だと感じました。元恋人の美月の死を予知視したことで、美月を救おうと奔走する省吾。それは一種ストーカーじみた狂気さえ感じます。しかし、それは省吾の苦悩、葛藤する姿を生々しく表している結果となり、人間味あるストーリーの基礎となっている面もあると思いました。悲しい事件ではありましたが、ラストの読後感はけして悪いものではなく、未来につながる希望を持てる作品でとても良かったです。もちろん本格ミステリとしても高レベルの傑作だと思います。