紙の本
サイコパス=精神異常な犯罪者、というわけではない
2017/01/21 13:20
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投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
サイコパスというと精神異常な犯罪者というふうに思われがちですが、必ずしもそういう訳ではありません。
むしろ彼らは感情に流されルことなく物事を合理的に考えることができるので、その長所を活かせる生き方をすれば、成功者になれる可能性が高いと言うことが本作品を読めばわかります
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読書後の感想
2016/04/23 11:30
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:デビルマン - この投稿者のレビュー一覧を見る
NHKの「心と脳の白熱教室」のエレーヌ・フォックスの本が非常に良かったので、もう1人の「あなたの中のサイコパス」の授業の担当者である著者のこの本を見つけ、高額だったが機会があったので購入。
読んではみたものの、前半はサイコパスということがつかめずまるで面白くなかったが、値段もあったので読み進めた。
後半は著者がサイコパスである凶悪な犯罪者の収容される病院を訪れたり、著者自身が経頭蓋磁気刺激法(TMS)により短時間ではあるがサイコパスに変身したりと行動的。また、サイコパスと聖人(チベットの僧侶等)の共通点を見出したりと、TVでもそうだったので自分としてもサイコパスから人生で成功するヒントを探しつつ読んでいたが、マインドフルネス(瞑想)が一つの可能性かなと思え興味を持った。
しかしサイコパスについてはつかめて来たが、あまり求めすぎても自由度が高くてハズされる。
評価は低いが、“サイコパス”について知識の幅が広がったように感じる一冊。
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サイコパスの特徴として、非情、冷徹、狡猾、自己中心的、自信家、怖いもの知らず、魅力的というのがある。その上、人の弱点を嗅ぎ取る能力もある事から、一般的に連続殺人鬼=サイコパスというイメージを持たれやすい。しかし、この本の中では、そのサイコパスの能力を仕事に生かし、大成功した人たちがいることも書かれている。サイコパス度が高すぎて欲望のままにしか行動しないサイコパスもいれば、必要な時、状況に合わせてサイコパス能力の出力を上げたり下げたり調節できるサイコパスもいる。後者のサイコパスはどんな危険な状態でも集中力を研ぎ澄ませ、今すべき事に一点集中して、重大な仕事を成し遂げる事ができるが、別のシーンでは恐怖も感じるし常識的な行動が取れる。仕事で成功するサイコパスの思考を知れば、日常で役立てられることがあるかも知れない。
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サイコパスについた「精神病質者」という訳語が適当かどうかは疑問符がつくが、このサイコパスについて学術的なお堅い記述ではなく、具体例を多数ひっぱりながら平易に解説している。著者自身が外部刺激で一時的とはいえサイコパス状態になった体験記などもあり、本が述べている最先端の心理学研究を抜きにしても面白味の多い1冊でした。
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通常なら怖がられる存在のサイコパスの別のいい側面をあげようとする試みだが、その例が著者の体験談や仲のいい教授の内輪の実験のために、イマイチ説得力がない
読み物としてもあまりノリがこなれていない
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サイコパスはどのような人かであったり、企業のトップにはサイコパスの人が多いのではという話であったり、興味深い話が多いのだが、わかりにくい。読みにくい本だ。もう少し、整理してストーリー立てて書くことが出来ないものなのか。無駄に長い部分もあるようにも思う。翻訳が悪いのかもしれない。
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長くて、少々読み飛ばしてしまったが、中々興味深かった。
本書でも言及しているように、
情を排した意思決定が出来るという点で、ビジネスや政治に向いていると思う。
実際、本書によれば、そういう傾向があるらしい。
サイコパス的なヒトが、犯罪者になるのか、偉大なリーダーになるのか、その違いが何なのかはちょっとわからなかったのだが、採用選考等にサイコパス度を測るのはありなのかもしれない
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分厚くて小難しい内容なのに、短い期間で読み終えました。著者、訳者のセンスのよい良い本だと思います。面白かった。
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サイコパス、国家レベルの指導者、宗教家には、違いと共通点がある。
過去の記憶に対して恐怖が結びつくのがトラウマであるが、サイコパスにはマイナスの感情が結びついていない。むしろ快感と結びつくこともあり、常識と呼ばれるものから逸脱した判断や行動が見られる。
会社の経営では、他者を出し抜くことが必要である。
また、宗教を含め新たなモノが産まれるイノベーションにおいて、従来無かったことに邁進するという判断とこうどは有利になる。
世界を変えた偉人の多くにこの特徴があることは間違いないだろう。
ちょうど堀江貴文の講演のポッドキャストを聞きながらの書いているのだが、彼にもその片鱗を感じる。
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とても面白い。
たんなる猟奇殺人者だけかと思っていたサイコパスが
意外と社会の成功者にも多いということ。
その集中力と、成功に向かっての合理性が強みということ。。
新鮮で、著者の意図通り実は参考にするといいこともあると感じた
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サイコパスと呼ばれるひとたちが存在する。映画『羊たちの沈黙』『ハンニバル』に登場するレクター博士のような人物はサイコパスだ。そのため,サイコパスという言葉に「冷徹」「猟奇的」といったイメージを感じるひとは多いかもしれない。そして「サイコパス=凶悪な犯罪者」というイメージも。本書にはそうした「犯罪者タイプ」のサイコパスも登場するが,サイコパスに特有の「能力」を活かして社会的な成功を収めている「成功者タイプ」のサイコパスが多く登場する。むしろ後者の「成功者タイプ」のサイコパスこそが本書の中心的な話題である。本書は,オックスフォード大学の実験心理学部教授である著者による,成功者タイプのサイコパスについての本なのである。
サイコパスに貼られる典型的なレッテルとは「不誠実,他人を利用する,良心の呵責をあまり感じない,自責の念が薄い,傲慢,あさはか」といったものだ(94頁)。そして,「サイコパスはどんな犠牲を払ってでも見返りを追い求め,自分の行為がもたらした影響の重大さを軽視し,リスクはそっちのけになる」(167頁)。しかしながら,そうした特質にはマイナスの面しかないのだろうか。そんなことはない,ポジティブな面もたくさんある,と著者は論じる。例えばビジネスで成功するためには,競争相手を心配するようなおひとよしでは困るはずだ。投資家だったら,少しの失敗にくよくよしたりリスクばかりに悩んだりせず,粛々と投資を続けられれば成功できるかもしれない。つまり,サイコパスの特徴を「冷静沈着で失敗を恐れない,目的を果たすために心の葛藤無しに合理的に判断できる」などのことと捉えれば,サイコパス的な気質は社会で成功するために必要不可欠だと言えるのだ。これこそが本書の主張である。
本書によれば,サイコパスとは一般のひととまったくかけ離れた存在なのではなく,サイコパス的な特質は誰にでも備わっているのだという。その気質には連続的な濃淡があり(「サイコパシー・スペクトラム」(98頁)),その濃さが高程度だと社会的なさまざまな問題を引き起こすが,中程度であればむしろ有益でさえあるという(99頁)。これこそが社会的に成功しているサイコパスなのだ。
本書の中で意外に感じたのは,サイコパスは一般のひとよりも他人の感情に敏感だという点だ(169頁)。というのも,普通,サイコパスというのは他人に共感できない人間だと思われがちだからだ。他人への共感がないので,他人の感情を無視して自分勝手に振る舞えるというわけだ。ところが本書によれば,サイコパスは他人の感情にひと一倍敏感で,しかしその感情を知覚的に処理するものの感情として実際に感じないのだという。つまり,自分勝手に振る舞うのも,それによって他人が苦しむことを理解できないからではなく,普通のひとと同じように苦痛に「気づいていながら,突っ走ってしまうだけ」なのだ(296頁)。
サイコパスに関連する本ではロバート・ヘアの『診断名サイコパス』(ハヤカワノンフィクション文庫)やマーサ・スタウトの『良心をもたない人たち』(草思社文庫)が有名だろう。これらはサイコパスがいかに危険な存在であるかについて書かれた本であると言える。それに対して本書は,もちろんサイコパスを手放しに称賛しているわけではないものの,それでもサイコパスのポジティブな側面について述べられた本である。その意味で本書はサイコパスについて知りたいと思ったときに最初に読むべき本ではないと思う。それでも本書はサイコパスについて知るうえでお勧めの一冊であることは間違いない。まずは『診断名サイコパス』『良心をもたない人たち』を読んだうえで本書を読んでみるのが良いのではないだろうか。
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サイコパス診断と言う物がある。よくできているようだ、興味のある人はやってみてください。
http://chikaraul.2.tool.ms/22/
サイコパスというとどんなイメージだろうか?羊達の沈黙のレクター博士と言えば納得する人が多いかも知れない。精神病質者=精神病質(その人格のために本人や社会が悩む、正常とされる人格から逸脱した)である人、というのが大辞泉の説明だがこれでは何ともわからない。自分のことで悩む中二病までサイコパス扱いされかねない。
サイコパスの世界的権威であるロバート・ヘアが1980年に作ったチェックリストが今も使われており20項目の質問からなる。以下の四つの因子ー対人面(口がうまい/表面的な魅力、過大な自己評価、病的な嘘、他人をだます/操る)、情動面(良心の呵責や罪悪感がない、情動が希薄、冷淡/思いやりに欠ける、自分の行為に責任が持てない)、生活様式(刺激を求める/退屈しやすい、寄生的な生活様式、現実的、長期的な目標の欠如、衝動性、無責任)、反社会的(暴走しやすい、幼児期の問題行動、少年非行、仮釈放の取り消し履歴、犯罪の多様さ)ーに対して各問0(当てはまらない)、1(やや当てはまる)、2(当てはまる)で答えるとほとんどの人は2店前後でサイコパスの入門レベルは27.6だ。調べてみるとこの質問表はきちんとしたトレーニングを受けた人だけが購入できるらしい。ということで一番上のサイコパス診断はあてにはならない。
著者によるとサイコパスの決定的な要因は7つ、非情さ、魅力と一点集中力、精神の強靭さ、恐怖心の欠如、マインドフルネス、行動力。これが適度に組合わさるとSOS気質、追求し(Strive)、克服し(Overvome)、成功する(Succeed)の能力が発揮される。そんなに悪い物でもないと思った方は正解、適度なサイコパス特性は犯罪者ではなく成功者を生むのではないかと言うのが著者のアイデアなのだ。
正常な人格を診断するためのビッグファイブ人格テスト(www.wisdomofpsychopaths.com)に基づきサイコパシーの世界的権威にどの特性があてはまるかを1〜5店で採点してもらったところ明らかな傾向が現れた。経験に対する開放性(知性)では感情の豊かさは1.8で行動は4.3、誠実性では有能さが4.2で義理堅さは1.2、外向性では自己主張の強さ4.5、刺激を求める4.7で温かさは1.7、協調性では率直性、従順、謙遜・・・いずれも1〜2、そして神経症的傾向では激しい敵意3.9、衝動性が4.5で自意識は1.1、不安、傷つきやすさ、意気消沈も低い。
歴代大統領の伝記執筆者に採点させた所JFKとクリントンを筆頭に何人もの大統領が顕著なサイコパス的特性を示した(上のリンクに結果のリストがある)。サイコパス的特質とリーダー的特質を対比させると上辺の魅力ーカリスマ性、誇大妄想ー自信、他人を操る力ー影響力、詐欺のテクニックー説得力、込み入った作り話を考えるー先を見越した考え方、衝動性ーリスクを負うことができる、スリルを追い求めるー行動本位、感情に乏しいー難しい決断ができるとなる。サイコパシー度が適度な範囲にある時には優秀な能力になりえるようだ。
いくつかのサイコパス的特性は犯罪者より企業リーダーのほうによく見られる。調査結果ではサイコパ���度が高い職業にはCEO、弁護士、報道関係、セールス、外科医、聖職者などが挙げられ逆に低いのは介護士、看護師、職人、美容師、内科医などが挙った。サイコパス特性で他人の感情を理解できるが共感はしないからすると何となく傾向がでている。明らかにこの人はサイコパス的特質が高いだろうと言う人が頭に浮かぶ。スティーブ・ジョブズ、わかる気がしない?
著者のケヴィン・ダットンは等々自らサイコパス体験をするための実験台にもなっている。磁気刺激を脳の扁桃体などにあてることで普段とは違う傾向が生まれる。賭けをやらせれば外れる心配をせず大胆になったり等々。なかなか興味深い実験だ。
ちなみに上のHPにサイコパステストもあったのでやってみたが普通の人でした。残念、というわけではない。
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非常にインパクトのある内容だが、サイコパスが何であるかの定義があいまいなまま屋を重ねているので、サイコパスもまた有能なり、という一貫した論旨には首を傾げる。
一人前のサイコパス、なら、こういった本で学んでテストに引っかからないよう対応するだろうし、優秀なサイコパスならそもそも引っかからないだろう。無意識レベルの検査が必要。
現状のテスト・測定で聖人、成功者と似たような結果が得られたからといって、同じ集合に含めていいものでもあるまい。明らかに別物であることを示す器質、指標があるはず。ただ、超人になれる資質が生育環境によってサイコパスになる、ということはあるのかもしれない。
サイコパスが成功する職種、社会環境はそこに大きな歪みがあり、是正すべきであるという考え方も出来る。サイコパスが有能なトレーダーになるのだとしたら、トレーダーという職種が間違っているのだ。
サイコパスを排除していく社会の仕組みを構築する、という発想が必要なのでは。サイコパスをも受け入れる社会であるべきなのか、いや、その思考こそがいいカモなのでは。
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新聞の書評で気になったので読んでみた。
ちょっと長いので読むのが面倒な部分もあったけど、とても興味深い内容だった。
優れた仲買人、CEOや一流弁護士は機能的サイコパスという、感情を人並み以上にコントロールできる反面、感情が希薄というのが新しい発見だった。
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恐ろしい存在として認識され、名前だけが一人歩きしているサイコパス。
しかし、犯罪者だけでなく聖職者やエリート役員、特殊部隊員等にもサイコパスと共通する素質があります。
その素質は時と場合によっては有益であるようです。
他の同類本に比べ、健常者とサイコパスの将来に焦点を絞っています。
彼らサイコパスの脳の、新たな可能性を見出している一冊。