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書くことについて (小学館文庫)
モダン・ホラーの巨匠が苦闘時代からベストセラー作家となるまで自らの体験に照らし合わせて綴った自伝的文章読本。『小説作法』の題名で刊行された名著の待望の新訳版。巻末には新た...
書くことについて (小学館文庫)
書くことについて ~ON WRITING~
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商品説明
モダン・ホラーの巨匠が苦闘時代からベストセラー作家となるまで自らの体験に照らし合わせて綴った自伝的文章読本。『小説作法』の題名で刊行された名著の待望の新訳版。巻末には新たに著者が二〇〇一年から〇九年にかけて読んだ本のベスト八十冊を掲載。【「BOOK」データベースの商品解説】
モダン・ホラーの巨匠が、苦闘時代からベストセラー作家となるまでを、自らの体験に照らし合わせて綴った文章読本。著者が2001年から2009年にかけて読んだ本のベスト80冊も掲載する。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
キング流文章術
2013/09/08 17:39
13人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
モダンホラーの巨匠、スティーヴン・キングによる文章術指南書。
ただし、最初の3分の1ほどは、断片的なエピソードで綴るキング自身の半生記。
最初からキングの文章術についての南が始まると期待していると、肩透かしをくらう形になる。
ただ、その中に将来、ペンで生計を立てる事になるのを感じさせるエピソードもある。
やはり、子供の頃から文才の片鱗は見せていたようだ。
キングの半生についての話が終わると、いよいよ文章術についての話になるのだが、「技」は極めてシンプル。
まず、「面白い小説を書くための、"魔法"は存在しない」ということ。
"魔法"に最も近い方法は「たくさん読み、たくさん書くこと」
その後、文体、会話、ストーリー、テンポ、推敲などの話に入っていく。
その内容は多岐にわたるが、分かりやすい。
正直、英語と日本語の文法の違いで、今一つピンとこない点もあるにはあるが、それでも言わんとしている事は理解できる。
実践できるかは別問題だが・・・。
最初の方に書いてあるが、本書での指南は、キングは、こういう方法を使っている、という事にすぎない。
要するに万人に等しく当てはまるかは分からないが、自分(キング)には有効だった方法が書いてある、ということ。
本の感想を書いていたりすると、時々、自分が分かりやすい文章を書いているか、自信が無くなる事がある。
そんな時は、文章術の本を読んだりするのだが、そこに書かれている事とキングが繰り返し言っている事には共通点があった。
それは「一つの文はシンプルに」
どうやら、誰もが同じ結論に至る「鉄則」のようだ。
それと印象に残ったものがもう一つ、「公式 二次稿=一次稿マイナス10%」
キングがひたすら小説の投稿を続けていた頃、ある編集者が書いた寸評。
これを守るようにしてから、投稿作品が掲載される事が多くなったとか。
キング自身の文章に磨きがかかってきた頃に、このアドバイスを受けたのがいい結果を生むようになった、という事らしい。
いいタイミングで、いいアドバイスを受けたという「めぐり合わせ」はあったが、それも投稿を続けていたからこそ。
"魔法"がある事は期待したいが、存在しない前提でいた方が、むしろ近道なのだろう。
紙の本
スリリング!
2015/10/01 09:38
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
押しも押されぬ人気作家の著者が,自らの来歴や家族,自らが創作に向ける思いを,彼が世に送り出した数々の名作と同様に,テンポよく,熱く語る。
文章作法として,副詞の使い方や迫力ある表現といった「書く」ことの基礎を,具体的な文学作品を例に,丁寧な解説がなされている。また,作品の推敲の方法や,作品を書き上げたら机の中に入れて忘れておくといった,プロの作家ならではの創作のコツを惜しげもなく披露している。そして,これらの作法のノウハウの語り口は,気のいい先輩のそれである。熱い語り口でありながら,”お説教”にありがちの,押しつけがましさは全くない。素直に,キング先輩のアドバイスに従いたくなること請け合いだ。創作を志す者には,必読の書である。
また,仮に創作に興味のない人にとっても,著者の作品のファンには,この作品を読むことを強くお勧めする。「書くこと」だけでなく,名作誕生の裏側にある創作の秘密も惜しげなく披露されている。彼のファンならば,ノンストップで引き込まれること間違いない。
この本の最後の方の章では,彼が交通事故で重傷を負ったその前後のいきさつなども詳しく書かれている。彼の生還劇も,作品同様スリリングである。悲惨な事故の中でも,作家としての彼の視線は常にクールであった。彼の「書くこと」への情熱を支えるのは,この,クールな視線なのだ。頭はクールで,心はホットでいること。著者を作家たらしめているのは,文章の書き方そのものではなく,彼の生きざまなのではないかとさえ感じた。彼が生還したことで,これからも私たちは,彼の紡ぐスリリングな物語に恐怖することができる。生還に感謝!
著者のストーリー・テリングの巧みさを味わい,私も何か創作しようか。そういうドキドキ感も味わうことができる。小説好きならば,人生に一度は読むべき本だ。
紙の本
スティーヴン・キングの人柄が見える一冊
2022/12/30 16:40
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yy - この投稿者のレビュー一覧を見る
スティーヴン・キングのSF小説はあまり読んだ事はなかったのですが、映画の影響でスティーヴン・キング本人には興味がありました。
彼の幼少期の体験や、現在(執筆時)の状況など、興味深い内容で面白かったです。
紙の本
鬼才の原動力
2023/06/26 06:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
70代の半ばに差し掛かっても、衰えることのない創作意欲に驚かされます。「Gwendy's Final Task」の邦訳も楽しみです。