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- カテゴリ:一般
- 発売日:2014/03/19
- 出版社: 筑摩書房
- サイズ:20cm/404p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-480-86127-6
- 国内送料無料
紙の本
人類5万年文明の興亡 なぜ西洋が世界を支配しているのか 上
【アメリカペンクラブ賞(ノンフィクション部門)】なぜ今日の世界は西洋が支配しているのか。それは歴史の必然なのか。あるいは単なる技術革新の勝利なのか。スタンフォードの歴史学...
人類5万年文明の興亡 なぜ西洋が世界を支配しているのか 上
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商品説明
【アメリカペンクラブ賞(ノンフィクション部門)】なぜ今日の世界は西洋が支配しているのか。それは歴史の必然なのか。あるいは単なる技術革新の勝利なのか。スタンフォードの歴史学教授が圧倒的なスケールで人類史を俯瞰、現在の文明世界の閉塞状況をクリアに描き出す。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
イアン・モリス
- 略歴
- 〈イアン・モリス〉1960年イギリス生まれ。ケンブリッジ大学で考古学のPh.D.を取得。スタンフォード大学歴史学教授。古代地中海文明における都市の形成についての研究が専門。
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紙の本
西洋の優位について、先史時代から考察。
2018/02/11 13:44
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごい本だ。
「はじめに」で著者は、
『本書のような本を書く場合、学際的アプローチを用いて一人でまとめるのは最悪の方法かもしれないが、
私には一番ましに思える。私が正しいかどうかは、読者の判断にゆだねるしかない。』という。
あらゆるジャンルについてよく調べてあって、なおかつそれを読みやすく、まとめている。
主題として、「なぜ西洋は世界を支配しているのか」という問いとその答えを、丁寧に考察しつづける。
そして、これまでの西洋優位についての、『長期固定理論』や『短期偶発理論』などの紹介のあとで、
初期人類の時代から、東西比較の考察を始めていく。猿人、北京原人、ネアンデルタール人…、
数万年前の(現生人類の)洞窟壁画、二万年前の最終氷期クライマックスによる環境の激変、
その後の地球温暖化と寒の戻り(ヤンガードリアス期)…、
農耕の誕生と拡散、呪術や宗教的儀式を思わせる奇妙な遺跡群、壮大な神殿…、
メソポタミア・エジプト・中国の古代文明・ギリシャ・ローマ…、
本書(上巻)では、西洋と東洋の対比が、紀元五百年ごろまで描かれる。
古代中東や地中海世界、中国内諸国の盛衰なども、丁寧に描かれる。
野生動物の家畜化、農耕の開始、都市の誕生、大建造物の建築、文字の使用、
その他多くの歴史上の出来事の東西の比較検討。
そして、著者が作り上げた『社会発展指数』を用いた東西社会の発展の比較…。
ちなみにこの『社会発展指数』を用いると、西洋の指数のピークが紀元一世紀のローマ帝国にあり(四三点前後)、
その後は徐々に低下し、東洋に抜かれる。停滞が続いたのちに上昇に転じ、産業革命が始まると
一気に紀元一世紀のピークを超え東洋を追い越し、数十倍の指数(二〇〇〇年で九〇六点)にまで急上昇していく。
東西社会の比較も面白いけど、それ以上に、その考察の過程で示される歴史の話そのものが、とても面白い。
古代ローマ帝国と秦の類似性とか、大乗仏教の中国での普及と同時期のキリスト教のローマ帝国での普及の類似とか、
古代中国の思想や歴史についても読みやすくまとめているし、その他、とても興味深い。
東西の社会は一定の速度で発展を続けてきたわけではなくて、
『およそ一〇〇〇年ごとに社会発展が衰退し、二、三歩進んでは一歩後退する』(紀元五〇〇年ごろまでは)
というような状態だった。
その社会が衰退する時期の話が、興味深い。
『 一世紀、ローマ皇帝アウグストゥスは、ローマをレンガの都市から大理石の都市にしてみせると豪語した。
ところが五世紀には、ヨーロッパは木の世界に逆戻りする。古代ローマ時代の崩れたドーム型住宅の隙間には
掘立小屋が並んでいた。現在ではこういった粗末な住宅についての調査もかなりすすんでいる。
以前よりも単純になったこの世界では、貨幣も計算も文字も使われなくなっていた。
(略)やがて硬貨はまったく発行されなくなった。帳簿の記録や人口調査も行われなくなり、図書館は荒れ放題だった。
荒廃は一気に進んだわけではなく、何世紀もかかっている。
中国北部とヨーロッパ西部のほとんどで人口は減少し、アザミと森林が田畑を埋め尽くした。
寿命は短くなり、人びとはみじめな生活を送るようになる。』
『黙示録の四人の騎士ーー気候変動、飢饉、国家の失策、移住ーーが揃ってやって来たとき、
特に五人目の疫病が加わったとき、破綻は惨事を引き起こし、ときには社会をも衰退させている。』
紙の本
Why The West Rulus For Now
2019/12/21 15:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:シャルルマーニュ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、なぜ世界を西洋が支配しているのかについて、専門的な用語も交えつつわかりやすく解説している本です。ヨーロッパを中心とする西洋と中国を中心とする東洋とでわけて考えて、5万年程前の世界からなぜ今の世界に至ったのかを説明しています。社会発展指数はそれを理解する上でとてもよい例であると思います。