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商品説明
偶然見に行った「南部芸能事務所」のお笑いライブに魅了され、芸人を志した大学生の新城は、事務所の研修生になった。コンビを組んだ溝口との厳しい稽古を経て、初舞台に立った二人に、社長から渡されたギャラは「1000円」。相方と分けて残った500円玉を握りしめて、新城はその使い道を考えるのだが―。文芸界待望のハタノ5冊目。弱小プロダクション「南部芸能」に集まってくる「いろんな人の、いろんな人生」を描く短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
初舞台に立った新城と溝口に渡されたギャラは1000円。新城は相方と分けて残った500円の使い道を考えるのだが…。弱小プロダクションの芸人たちを描く短編集。『インポケット』掲載に書き下ろしを加えて単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】
「眠ると、夢の中でも溝口と二人で漫才をやっている」
たまたま見に行った「南部芸能事務所」のお笑いライブに魅了され、芸人を志した新城は、事務所の研修生になった。コンビを組んだ溝口との厳しい稽古を経て、初舞台に立った二人に、社長から渡されたギャラは「1000円」。相方と分けて残った500円玉を握りしめて、新城はその使い道を考えるのだが──。
「神様に会うには、まだ早いです。オレはまだ何もできていません」
芸の道と恋人。かつてのスターコンビの結末。ブサイク芸人のほのかな恋心。そして、ライバルコンビの出現……弱小プロダクション「南部芸能」に集まってくる、「いろんな人のいろんな人生」を、誰も書けない筆致で描く、連作短篇集。【商品解説】
目次
- ・ギャラ
- ・ファンシー
- ・トリオ
- ・インターバル
- ・シフト
- ・相方
- ・二人の名前
収録作品一覧
ギャラ | 5−43 | |
---|---|---|
ファンシー | 45−81 | |
トリオ | 83−119 |
著者紹介
畑野 智美
- 略歴
- 〈畑野智美〉1979年東京都生まれ。2010年「国道沿いのファミレス」で第23回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。ほかの著書に「海の見える街」「南部芸能事務所」等がある。
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紙の本
南部芸能事務所シリーズ第二弾。
2017/05/12 22:46
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
前から気になっていた畑野智美さん。おかげさまでようやく
読むことができました。シリーズ一作目と同様、連作短編集です。
南部芸能事務所の若手漫才師の新城溝口を中心に、
視点を変えながら物語が展開していきます。
新城と溝口は大学に通いながらデビューしました。
友だちの橋本に誘われて南部芸能事務所のライブを見にいった
ことがきっかけですぐに研修生となり、溝口とコンビを組んで掴んだ
小さな小さな事務所のライブ。
最初のギャラは五百円。
デビューのギャラは一組あたり千円だから、コンビで割ると半分。
トリオだと三分の一。
新城は五百円玉を見つめ、どうしたらいいんだろうと悩んでいます。
この雰囲気、なんかいいですね。
自分が初めてもらった給料のことを思い出しながら読んでいました。
漫才のネタやライブのシーンはなく、舞台裏の人間模様が
語られていきます。できれば漫才シーンがあるともっと良かったように
思いますが、仕方ないです。
新城の漫才にかける思い。ほかの漫才師たちの思い。
支える人たちの思い。とても真面目に漫才という芸を極めようとする
心意気が感じられます。
だから、異色の登場人物が入るとアクセントになります。
川崎さんという事務所の先輩は、ひと頃はブームの中心にいて
憧れられる存在です。しかしいまや落ち目の存在。
「相方」という章に出てくるのですが、何とももの悲しく、
こういう話を書けるから人気があるのかなと思いました。
> 俺を好きなわけじゃない。同類を探していたんだ。
川崎の目に映ったあわせ鏡の現実。頭がすっと冷えますね。
挫折しそうになりながら頑張ろうとする人たちの話が多いです。
短編なのでシリーズ第二弾のこの本から読んでも
大丈夫そうです。ほかの作品も読もうと思いました。