紙の本
ホンのひととき 終わらない読書
2015/05/06 09:00
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投稿者:Carmilla - この投稿者のレビュー一覧を見る
近年は女優業の他、脚本家や書評家としても精力的に活動している中江有里の、新聞・雑誌に掲載した関するエッセー・書評を一冊にまとめた本。その文体からは浮かんでくるのは本に対する愛情、長年「週刊ブックレビュー」司会者として共演していた児玉清への深い敬愛の念。彼の本は一冊も読んだことがないが、彼女の文体は児玉清の影響を受けているのだろう。児玉は保守派だったが、彼女は現代を覆う、不穏な動きにわずかながらも懸念を示しているのは嬉しい。この本を見て、読みたい本が沢山あったのは嬉しい収穫。
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作者の本に対する愛が強い!
読者にとにかく勧める。
児玉さんを尊敬する共通点が心地よく感じた。
伊集院光さんの言葉「好きなことにはある意味意外性がない。全ては想定内だ。嫌なこと、嫌いなことはそれ自体が想定外である。人は嫌なこと嫌いなことからしか学ばない。」
思わず惹かれた。
中江さんのおかげで、新たに読みたい本・読み返したい本が16冊になった。
楽しみが増えて嬉しい。
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買うつもりでなかった本屋さんで衝動買い。
中江有里さんは特に知らなかったけど、写真がきれいだったので。
はじめの方は、セミナーなど多くやっているのもあってか「〜してみませんか?」って言葉が多くてちょっと疲れる。
自分も本好きと思っている自分にとっては、いまさらそんな風に諭されましても、、とうっとうしく思ってしまって。
でも後半の読書日記になると、彼女がどんな本を読んでどう感じたか、どんなときに思いだしたかがメインになっていくから、彼女を好きになり、この本を好きになった。
一気読みというより、毎日ちょっとずつ、いろんな世界を楽しめる。
最近いそがしくて本をゆっくり読む時間がみつからないけど、この本は毎日そっと、小さく、読ませてくれた。
「パリパリに乾いたふきんのような心が、文字の泉に浸り、徐々に柔らかくなっていくのを感じました。」
衝動買いさせたのはきっとこの一文。
わたしも、柔らかくなった気がする。
「人は嫌なことや、嫌いなことからしか学ばない」
「人生を大きく動かすには、自分自身の中の暗闇を動かすしかないってことだな」
これは彼女の言葉でなくて彼女が引用した言葉だけど、これも響いた。
引用元、読まなくちゃな。
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作家、脚本家、女優でもある中江有里さんの本や読書に関するエッセイや書評をまとめた一冊。年間300冊の書籍を読むという中江さんは、以前放送されていたNHKBSの週刊ブックレビューの司会のひとりとしても有名。
全編通して中江さんの本に対する愛情が伝わってきます。何冊もの書評、たわいもない日々の生活と読書がどうやって結びついているか、など中江さん流の読者術も書かれています。気になる本が一気に増えてしまいました。
(中江有里さんの小説「結婚写真」「ティンホイッスル」もオススメです)
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端正なたたずまいな、というのは本来、本には当てはまらない修飾語だろうけど、それがいちばんピタリとくる、そんな本でした。
本好きが読書について語ると、どうしても少しいやらしい、上に立った感じの匂いがしがちだけど、著者は、まったくそれがない。近所のきれいなお姉さんが優しい声で好きな本について語ってくれているような。
たとえるのは失礼かもしれないけれど、『すてきなあなたに』の読書編という感じです。
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この本とは全く関係のない話から。先日始まったドラマ「HERO」の第一話に、写真だけだが児玉清さんが登場していた。この本でも「週刊ブックレビュー」での児玉さんのエピソードが出てくる。いい味を出していた俳優さんだったなと改めて思う。
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本が好きな女優さん、実は脚本家になりたくて女優になったという。多くの本の書評が書かれているエッセイである。どんな本を読んだらいいか悩んでいる方に必見。百田尚樹「プリズム」が気になった。
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知識の追跡を試みて。
コンニャク屋漂流記 東京難民 死ぬ気まんまん
不安定からの発想 夏草のフーガ ジェノサイト
さよなら、お母さん 墓守娘が決断する時
マザーズ おれたちの青空
星月夜 上野先生、勝手に死なれちゃ困ります
昭和の読書
トライアウト ジェントルマン 遅い男
ぼくはお金を使わずに生きることにした
俺に似た人 松浦弥太郎の新しいお金術
舟を編む 自己啓発病社会
ヒタメン三島由紀夫が女と逢う時 ハーモニー
すべては今日から 起終点駅ターミナル 結婚
街場の読書論
マンボウ最後の家族旅行 きみはいい子
テレビ屋独白
オリンピックと商業主義
小説講座売れる作家の全技術デビューだけで
その日東京駅五時二十五分発
高倉健インタヴューズ ふくわらい ルパン最後の恋
自殺の国 山中伸弥先生に人生とIPS細胞につい
64 橋本治という立ち止まり方
八重と新島譲 朗読ダイエット ぺコロスの母に会い
レミゼラブル百六景 片づけたい女たち
敗者たちの想像力脚本家山田太一
沈黙の町で 冬の旅 人間はいろいろな問題について
昨夜のカレー明日のパン 建築家走る
評価と贈与の経済学 信長の二十四時間
馳星周の喰い人魂
桜庭一樹短編集 部長、その恋愛セクハラです
最後の小沢一郎 声を届ける10人の表現者
月下上海 日曜日の住居学 ダメをみがく女子の呪い
安部公房とわたし ウルトラマンが泣いている
TEDトーク世界最高のプレゼン術
島田清次郎誰にも愛されなかった男
トラウマ恋愛映画入門 憲法九条の軍事戦略
見送ルある臨床医の告白 天才菊池寛逸話でつづる
離婚男子
上岡龍太郎話芸一代 ゴジラで負けてスパイダーマン
血讐
虹つどうべし別所一族ご無念御留
誰も知らなかった知って感じるフィギュアスケート
坂口恭平躁鬱日記
ザタイガース世界はボクらを待っていた 恋歌
立花隆の書棚
左目に映る星 動的平衡ダイアローグ 父岸田劉生
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朝の情報番組に出てますね、中江有里さん。
ぼんやりと「この人女優だよな~」なんて思いながらみていて、コメンテーター紹介みたいな文章にこの本のタイトルが。
私はどんな芸能人の方でも、「本が好きなんです」「本をよく読みます」と言ったりしているのを見ただけで好きになってしまう傾向が。
なので栗山千明さん、杏さんとか好きです。
というわけで中江さんのことも好きになり、この本を読んでみました。
「本を読むことは、趣味というより、生きがい」というのはすごく共感できる。
私もいつも何かしら、本がそばにある。
家族と旅行に行くときも、そんな時間はないのわかってるくせに必ず本は持っていくし。
中江さんの、とにかく「本が好き」ということが伝わってくる。
こんな人が近くにいたら、友達になりたいな。
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児玉清氏を敬愛し、年300冊を読破するという著者の初エッセイ集。
最近は、スマホに翻弄されるせいか読書時間ゼロという人々が増えているそうだが、やはり、本を読む女性は魅力的。
文中に紹介された本が、どれも読みたくなる。巻末で著者順に記されており、便利。次は何を読もうか、という時の参考にしたい。
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2015.5.8読了。図書館で借りた。
期待したほど面白くはなく、途中で読むのをやめようかと思ったが、思いとどまって読み終えた。
たくさんの本の感想とエピソードがかかれてあるのだけど、読書と児玉清が好きなんだということはよく伝わってきた。分量が多い分、少し退屈だった。
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TV番組などでコメンテーターをされてて、え?脚本も書かれたり本も執筆されたりしてるんだ~と知った去年。
読書家というだけで一気に親近感。
思ってる事が似てる部分もあったりして、これから注目させて頂きます。
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中江さんが読書家の女優さんということは知っていましたが、文章を読むのは初めてでした。きっと真面目な方なんだろうなあという人柄が伝わってくるような文章で、本を読むことの楽しさ、大切さを綴っています。また、時折挟まれる児玉清さんとの思い出話に、こちらまでしんみりとしてしまいました。書評を読むと今までチェックしていなかった作家さんの本も読みたくなるのが困りもので、それでも書評が好きなので、ほんとタイトル通り読書が終わりません。
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タイトルがしゃれているが、読書にまつわるあれこれが読書好きには楽しい。書評になるとなにか書評誌に載ってそうな感じであまりインパクトがない。
・9:25、理英乃と智君が背骨の曲がりや歪みを正していくのが、十字式健康法博多に行くので、駅まで送る。その足でツタヤにコミックを返しに行く。
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「ホンのひととき」中江有里著、毎日新聞社、2014.05.30
222p ¥1,620 C0095 (2019.09.04読了)(2019.09.01購入)
【目次】
終わらない読書―まえがきにかえて
Ⅰ ホンのひととき(// )
ひとりきりになれる場所
ままごと遊び
診療所の待合室で
サプリメント
ほか
Ⅱ 読書日記 2011~2014
ルーツを探して
物語の神様に救われる
母子相克―あまりにも濃密な
物語と現実の間で
ほか
Ⅲ 書評の本棚
美しいものは消えない―遠藤周作『砂の城』
花火のように散る恋―井上荒野『もう二度と食べたくないあまいもの』
不確かなものに惹かれ―百田尚樹『プリズム』
あきらめなければ間に合う―有川浩『フリーター、家を買う。』
ほか
『本のひととき』 あとがきにかえて
掲載書籍一覧
内容紹介(amazon)
ああ、もっと読みたい。
偏読、雑読、併読、積ん読――楽しみ方いろいろあります。
年間300冊の本を読み、読書家で知られる女優の初エッセイ
子ども時代の読書体験、児玉清さんとの出会い――いつも、そこに「本」があった。
遠藤周作、東野圭吾、村上春樹、山本文緒など、大好きな「物語」の世界で想像の翼を広げ、ときに「今を生き抜く」ヒントが詰まった話題のノンフィクション、ビジネス書など、実用書の数々を手に取り、現実をかみしめる。
本書は毎日新聞本紙連載された読書エッセイと「週刊エコノミスト」に連載された3年半に及ぶ読書日記を中心に、選りすぐりの約100冊の本への想いを綴った。
女優であり、作家、脚本家として物語を紡ぐ、著者の感性と日常がみずみずしい。
「読書」という営みからあぶり出される女優の素顔が詰まった珠玉の初エッセイ。
不安な時ほど、その存在がしみる
大阪から上京して初のひとり暮らし。
休日は、朝起きてから夜寝るまで一人きりで「あれ、今日一言もしゃべらなかったな」という日もありました。ある日、さみしさにたえかねて、すがる思いで本屋へ行き、 貪るように本を読みました。パリパリに乾いたふきんのような心が、文字の泉に浸り、徐々に柔らかくなっていくのを感じました。その時「本はわたしの心の友達」と確信しました。(まえがきより)