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商品説明
柚子の花君に目があり見開かれ 牛と牛似のわたしと葉桜の世界 ほほゑんでゐると千鳥は行つてしまふ 冬木立しんじれば日のやはらかさ 俳人佐藤文香の第2句集。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
佐藤 文香
- 略歴
- 〈佐藤文香〉1985年兵庫県生まれ。第2回芝不器男俳句新人賞対馬康子奨励賞受賞。2009年、第1句集「海藻標本」により宗左近俳句大賞受賞。池田澄子に師事。
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紙の本
レンアイ句集
2016/09/04 01:56
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投稿者:コピーマスター - この投稿者のレビュー一覧を見る
「レンアイ句集」と銘打ってあったので、もっと現代的な感じのものを予想していたが、選ばれている言葉といい、意外に多い旧仮名遣いといい、そこはかとなく漂う気品といい、本格派。特に大胆な破調のものが実によい。直截的に恋愛を想起させるものばかりではないのだけれど、美しい瞬間のドキドキ感とか、多幸感に充たされたときの光、温度、空気とかを封じ込めたような一句一句が続く。だからこれは人にとって広義の意味でのレンアイなのかもしれないと思った。ところで、自分の植物についての知識の足りなさにはちょっと反省。立葵と詠まれた瞬間にこちらに立葵のイメージというのがないと真に味読できているとは言えない。装丁はさすが港の人。この軽さ、手触り、活字の質感。紙書籍ならではの所有する歓びがある。